さんぜ通信

合掌の郷・倫勝寺のブログです。行事の案内やお寺の折々の風光をつづっていきます。 

20241022 神無月つれづれ お料理講習会

2024-10-22 16:54:06 | 典座の日々是好日

今朝、ふと見上げた先には、うろこ雲におおわれた空がありました。秋だなあ・・・
上の写真のように、先日の夕方は妙にうら寂しい雰囲気の雲をみました。
秋らしいといえば秋らしい感じ・・

このところ日の出がどんどん遅くなってきていて、目が覚めるのが夏場より1時間ほど遅くなってしまいました。
人間の体って正直なんだなあと思います。
日の出日の入りの太陽の明るさで起きたり眠くなったり。
最近は夜8時過ぎると眠くて眠くて・・・10時過ぎまで起きてるなんて、もう考えられない。
「枕しらず」という言葉を以前教えてもらったのですが、まさにその通りで、枕に頭がつく前にもう眠っていることもあります。

朝早い、ということもあるのですが、それ以上に「年齢」ということでしょうか。
夜中に起きだしてしまうこともあって、一度目覚めると今度はなかなか寝付けない。
結局睡眠不足で、ぼんやりした一日を送ることになってしまいます。

やだやだ、嫌な感じ。

さて先日、と言っても3週間余り前ですが、久しぶりにお料理の講習会をする機会があり、横須賀のお寺に行ってきました。

作って教えて、ということでしたので写真を撮れなかったのが残念でしたが、
久しぶりにお会いする方々と和気あいあい、楽しい時間を過ごさせていただきました。

今回は、精進だけでなくてもいいです、というありがたいお言葉をいただいたので、献立のなかに山形の芋煮を入れさせていただきました。

献立と作り方は以下の通りです。
写真があればもっと分りやすいでしょうね・・・とりあえず、想像してみてください(+_+)

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  • 芋煮

材料:里芋 牛蒡 長葱 コンニャク 牛バラ肉 木綿豆腐 ※各材料の分量は、お好きなように(^^♪
調味料:醤油 酒 塩 砂糖

  1. 里芋は皮をむき、おおきめに切り分ける。
  2. 塩を振って揉んだ後に水洗いし、水から茹でる。
  3. 泡が出てくるので吹きこぼれに気をつけながら3分ほど茹で、その後笊にとって水洗いする。
  4. 牛蒡はささがきにして水に放してあく抜きする。
  5. 蒟蒻はすりこ木などで軽くたたき、スプーンなどで一口大に削ぎ切る。茹でて笊にあげておく。
  6. 長葱は斜め切りにしておく。
  7. 鍋に里芋、牛蒡、蒟蒻を入れ、煮込む。
  8. 里芋が柔らかくなったら適当な大きさに切った牛肉をいれ、火が通ったら味付けする(めんつゆ等でも可)。
    煮あがったらネギ、豆腐を入れて出来上がり。

※キノコ類をたくさん入れてもよい
※先に牛肉を炒めて醤油、砂糖で味付けし、そこにお水や材料を入れて煮込んでゆく、というやり方もあります。

  • むかごご飯

材料:お米3合 むかご100グラムくらい 春菊 だし昆布 
調味料:塩 酒 醤油

  1. むかごは軽く水洗いし、笊にあげておく。
  2. お米を研ぎ、分量の水で加減する。
  3. 酒、塩、しょうゆで味付けする。「少し濃いめのお吸い物」が味付けの目安。
  4. だし昆布、むかごをいれて炊き上げる。
  5. 盛り付け前に茹でて刻んだ春菊を混ぜ合わせてできあがり。

  • 切り干し大根ハリハリ漬け

材料:切り干し大根 昆布 鷹の爪 柚子
調味料:酢カップ1 砂糖大さじ3 薄口醤油小さじ1 塩少々 味醂少々

  1. 切り干し大根はたっぷりの水で戻しておく。戻ったらよく絞っておく。戻し汁は出汁になるのでほかの料理に使う。
  2. 鍋に酢、だし昆布(戻したもの)、砂糖、塩、醤油、味醂、鷹の爪を入れて軽く沸騰させる(三杯酢)。
    引き上げた昆布は細く千切りにし、酢に戻す。
  3. 柚子は皮を剥き、実はよく絞って冷ました三杯酢に混ぜ合わせる。
  4. 柚子皮は白い部分を切り取り、細く千切りにする。
  5. 千切りした柚子皮を冷ました三杯酢と一緒に切り干し大根に混ぜ合わせ、一晩寝かせて出来上がり。

  • 白菜の生姜浸し

材料:白菜1/2 人参1/2 薄揚げ1 生姜少々
調味料:醤油 味醂 塩

  1. 白菜は8分の1に割って茹でる。茹であがったら笊にあげてそのまま冷ましておく。
  2. 人参は細い千切り、薄揚げは細めの短冊に切る。
  3. 人参を茹で、ひと息おいて薄揚げも鍋に入れてさっとゆで(油抜き)、笊にあげる。
  4. おろし生姜、薄口しょうゆ、濃い口しょうゆ、味醂を混ぜ合わせ、水気を絞って切り分けた白菜、人参、薄揚げと混ぜ合わせて出来上がり。

※人参、薄揚げの量は、白菜の1から2割くらいが目安です。

  • パンと舞茸クリームチーズ 

材料:舞茸2パック クリームチーズ(キリの四角いポーションを6個くらい)
調味料:酒 塩 醤油 黒胡椒

  1. 舞茸はあられ切りにする。
  2. 鍋に刻んだ舞茸、お酒少々を入れて炒り煮にする。舞茸の水分が出てくるので水気を飛ばす感じで煎り付ける。
  3. 濃い口醤油大さじ2、塩少々、多めの黒胡椒で味付けする。
  4. 鍋を火からおろし、熱いうちにクリームチーズとよく混ぜ合わせる。
  5. 器に移し、冷蔵庫で冷まして出来上がり。

※パンを焼いて舞茸クリームチーズを塗って食べましょう。クリームチーズの量はお好みで加減してください。

 

  • 和風豆腐チヂミ

材料:木綿豆腐1丁 オクラ3から4本 人参1/3本 ひじき少々 
調味料:がごめ昆布粉(あれば) 塩 醤油 片栗粉  
タ レ:醤油 味醂 砂糖 酒 酢

  1. 軽く水切りした豆腐は、ボウルに入れてよくつぶす。
  2. オクラは塩もみした後さっと茹で、小口に切る。
  3. 人参は細めの千切りにする。
  4. ひじきは戻してからさっと茹で、笊に揚げて水切りする。
  5. つぶした豆腐に、がごめ昆布粉、塩、醤油で下味をつけ、人参、ヒジキを混ぜる。
    (この時点で一口大に丸め、油で揚げて京がんもにしても良い)
  6. 豆腐の固さを見ながら、片栗粉を混ぜ合わせていく。緩い耳たぶくらいの感じにする。
  7. 小鍋に酒1、みりん1、しょうゆ1、砂糖1を入れて火にかけ、煮詰める。仕上げに酢を少し入れて味を調える。
  8. 小判型にした豆腐生地を、ごま油を引いたフライパンで焼き上げ、たれをかけて出来上がり。

  • ゴーヤと蒟蒻、茗荷の汐昆布和え

材料:ゴーヤ1 蒟蒻1/2 茗荷3 万能ネギ5.6本 汐昆布 太白ゴマ油

  1. ゴーヤは縦半分に切り、種を取って半月の薄切りにする。
    塩もみしてしんなりしたら洗って塩気を抜き、よく絞って水気を切る。
  2. 蒟蒻は食べやすい大きさに削ぎ切りする。茹でたあと水気をふき取っておく。
  3. 茗荷は縦半分に切って薄切りし、水に放してあく抜きする。その後水気をふき取る。
  4. 万能ねぎは3センチほどに切り分ける。
  5. 茗荷の半量と他の材料を汐昆布と混ぜ合わせ、加減を見て太白ごま油を振りかけて軽く混ぜる。
    皿に盛り付けた後、残りの茗荷を上にのせて出来上がり。

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今時、写真のつかない料理指南なんて考えられないですね。
でも、私が永平寺で修行していたころは、つくり方を懇切丁寧に写真付きで教えてくれる本はほとんどありませんでした。
出来上がりの白黒写真と、あとは不肖の上の文章のような箇条書きの作り方のみ。
レシピなんて言葉もまだ一般的ではありませんでしたね。

カラー写真だったのは「懐石サントリー」という本が数冊。
辻留の辻嘉一さんがつくり、料理写真の大家、佐伯義勝さんというが写すという、今思えば夢のようなタッグを組んだ2人がつくった本でした。
でも、それも出来上がりのカラー写真だけで、作っている最中の写真は無し。
しかし端正な盛り付けの美しさは絶品で、しかもあまりに旨そうで旨そうで、よだれたらしながら貪るように読んだものでした。
お山を下りた後、大きな本屋さんをめぐって探しましたよ、懐石サントリー。

そうそう、思い出しました。
佐伯義勝さんには1度だけ私の料理写真を撮ってもらったことがあります。
近茶流家元の柳原さんが懐石の本を出すことになり、懐石の源流である精進料理、特に僧堂での応量器を使った食事作法などの取材で永平寺東京別院に来られました。
その応量器飯台の料理を、当時別院で副典座をしていた不肖が調整したのでした。
「懐石近茶流」という本ですが、今はもう絶版になってるかもしれませんね。
ポラロイドで写したテスト版に佐伯さんからサインしてもらって大事に持ってたんですけど・・あれはまだ山形にあるはず・・あるかな・・うーん・・

もう35年余り前の昔話です。

・・・・

園内も秋の気配が深まってきました。
朝夕は上着が手放せません。

みなさんどうぞ、ご自愛ください。
今日はここまで。



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