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オミクロン株「第6波」感染急拡大、ピークは早くても2月初旬の理由

2022-01-21 12:00:00 | 日記
下記の記事はダイアモンドオンライン様のホームページからお借り紹介します。(コピー)です。

新型コロナ感染拡大
第6波に巻き込まれた日本
昨年秋頃、かなり抑制されていた新型コロナの感染者数は、年末に向けて徐々に増加に転じ、年明け早々増加ペースを一気に上げている。今年こそは、いよいよアフターコロナかという期待もあったが、日本も感染拡大第6波に飲み込まれたようだ。
もっとも、世界では昨年のうちから、オミクロン型の登場とともに、第6波が猛威を奮っていた。むしろ、日本の感染がこれまであまり増えていなかったことを評価すべきかもしれない。
図表1は、人口100万人当たりの新規感染者数の推移を世界と日本とで比べてみたものだ。昨年夏の第5波まで、日本の感染状況は、世界の動きとほぼ連動していた。だが第6波では、世界で感染が拡大しても、日本では感染が抑えられている状況が続いた。


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その前の第5波では、日本の感染状況が世界全体よりも深刻だったこともあって、日本における感染状況の落ち着きが「謎」という言い方もされた。
日本で第5波が深刻化する一方で
第6波が年末まで抑制された理由
日本で第5波が深刻になった要因は、いくつか考えられる。第5波の中心となったデルタ型がアジアを中心に感染が拡大したこと、日本では欧米に比べてワクチン接種が遅れていたこと、東京オリンピック・パラリンピックの開催によって海外からの来日者が増加したことなどの諸要因が、日本での感染急増に影響したと推測される。
一方、それが収まってきた要因としては、海外での感染が終息してきたことが大きい。そこにワクチン接種がようやく進み、感染抑制効果が高まったことが加わったからではないだろうか。
さらに、年末まで感染が抑制されていた要因としては、ワクチン接種効果が続いていたこと、ワクチンを二度接種しても感染抑制効果が働きにくいオミクロン型の流行が米国や欧州で始まり、日本での感染拡大まで時間差があったことなどが影響したのではないだろうか。もっとも、新規感染者数(後方7日移動平均)がボトムをつけたのは、昨年11月29日であり、それ以降は日本でも新規感染者数は徐々に増えてきていた。
岸田内閣の早めの水際対策
しかし第6波は急拡大
新規感染者数が底打ちしても、感染拡大が抑えられてきた背景には、水際対策がオミクロン型の流入を抑えていたことがあるかもしれない。岸田内閣は、オミクロン型が日本でも流行を始めると、早目の水際対策を指示していた。
残念ながら、水際対策は米軍には適用されず、在日米軍基地での感染拡大が、日本における第6波の急拡大をもたらした可能性がある。感染拡大を防ぐためには、こうした状況の改善も検討していかなければならない。
また、久しぶりに年末年始に帰省をした人も多く、そうした人の移動が全国への感染拡大を加速させたのかもしれない。政府は、感染が急拡大した沖縄県、広島県、山口県にまん延防止等重点措置をとることを決めた。
従来に比べると早目の対応であり、岸田内閣は感染抑制を優先する姿勢を示している。今後の感染状況によっては、まん延防止等重点措置の対象地域が広がり、緊急事態宣言が発令される可能性もある。Go Toトラベルの再開は、相当先送りされるのではないだろうか。
第6波のピークは
早くて2月初め
国内での感染拡大がすでに始まってしまったのだから、感染対策の重点は、水際対策から国内での感染抑制策に移らざるを得ない。しかし、まん延防止等重点措置にしても、緊急事態宣言にしても、その効果はあまり期待できない。過去5回の感染拡大を見ても、一度始まった感染拡大は、世界的な感染拡大が収まるまで続くようだ。
第2波以降の新規感染者数のボトムとピークを見ていくと、第2波では、2020年の5月29日をボトムに増加に転じ、8月9日まで72日間増加基調が続き、第3波では、同年9月26日をボトムに増加に転じ、翌21年の1月13日まで109日間増加基調が続いた。
第4波では、21年3月3日をボトムに、5月15日まで73日間増加基調が続いた。さらに、感染が急拡大した第5波では、同年6月22日をボトムに、8月27日まで66日間増加基調が続いた(図表2)。
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第6波は、昨年11月29日をボトムに増加傾向に入っているが、過去の波から類推すると、早くて2月初め、長引けば3月中頃まで感染拡大が続く可能性がある。また、オミクロン型では、ワクチンを2度接種している人でも感染が拡大するなど、感染力がデルタ型より強いとの見方もある。新規感染者数はかなり増え、第5波のピークを超えることも想定しておいた方がいいだろう。
3度目のワクチン接種の前倒しが検討されているのは当然のことだ。残念ながら、第6波の波を小さくするのには間に合わないかもしれないが、感染拡大が長引くことを防ぎ、感染終息をより確かなものにする効果が期待できそうだ。
重症者数の比率は
抑えられている
オミクロン型は感染力が強い一方で、重症化しにくいとの指摘もある。たしかに、新規感染者が急増する一方で、重症者数の数はあまり増えていない。
もっとも、重症者数は、新規感染者の推移に遅れて変動する。過去5回の感染拡大でも、新規感染者数がピークをつけて2週間から20日後に、重症者数(後方7日移動平均)がピークをつけている。今後、重症者数が増えてくる可能性には注意が必要だ。
過去5回の感染拡大における、新規感染者数と重症者数それぞれのピーク時の水準で比率(以下、重症化率)をとると、第1波が0.57(重症者数315人/新規感染者数549人)、第2波が0.17(同246人/同1442人)、第3波が0.16(同1017人/同6428人)、第4波が0.21(同1366人/同6474人)、第5波が0.10(同2206人/同2万3075人)となった。重症化率は、第1波が一番高く、第5波ではかなり低くなっている。
新規感染者数は、ある特定の日に新たに感染が確認された人の数である一方、重症者数は、その日に重症者と認識されている人の数であり、両者の数字の性格は違う。このため、ふたつの数字を使った重症化率をとっても、その水準自体に何か意味があるわけではない。しかし、重症化しやすいかどうかの一つの目安にはなりそうだ。
第5波の時に、重症化率が低下した理由は、PCR検査の件数が増加し、新規感染者の把握力が高まったこと、あるいはウイルスが持っている特性によるものかもしれない。また、ぎりぎりのタイミングでワクチン接種が進んだことや、治療方法が向上してきたことも関係がありそうだ。
幸いにしてオミクロン型の重症化率が低いのであれば、それだけに頼るのではなく、有効な治療薬の開発などによって、重症化率をさらに低くすることが重要だろう。
また、第5波では重症化率が低かったかもしれないが、重症者数自体は、第4波までを大きく上回り、医療現場がひっ迫したことは記憶に新しい。重症化率を低く抑えられたとして、感染者数が増加すれば、それにつれて重症者数が増加する。かなり厳しいタイミングとは言え、3度目のワクチン接種の前出しなどにより、重症化率と感染そのものを同時に抑制する努力はやはり必要だ。
アフターコロナよりも
ウイズコロナを前提に
第6波の感染拡大は、いずれ収まってくるだろう。しかし、また新たな変異型が出てくる可能性があり、その変異型の感染力や重症化率が高いものになるかもしれない。昨年暮れには、今年はアフターコロナの年にという期待もあった。しかし、残念ながら、それは時期早々であった。
アフターコロナが、感染を完全になくしてしまうゼロコロナを想定しているのであれば、それは現実的ではない。まだ、ウイズコロナが続くと想定した上で、国内へのウイルスの流入を防ぐ水際対策、国内での感染拡大の予防、感染者に対する医療体制の拡充という三つの備えに努めて、これからも起こる感染拡大の波を一つ一つ超えていく我慢の時がしばらく続きそうだ。
100年前のスペイン風邪の日本での流行は、1918年の夏から20年の夏までの2年間が中心で、規模を縮小して21年夏まで続いたとも言われている。この経験を踏まえると、新型コロナも、今年はまだ感染拡大の波が起こり、日本のアフターコロナの到来はちょうど1年後ぐらいかもしれない。
(三菱UFJリサーチ&コンサルティング研究主幹 鈴木明彦)


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