1972年に公開され、同年度のアカデミー賞で作品賞・主演男優賞・脚⾊賞を受賞した映画「ゴッドファーザー」。映画のプロデューサーを務めたアルバート・S・ラディを主⼈公に、名作誕⽣の舞台裏にあった危機を描くドラマ マイルス・テラー主演「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」第3話「フェードイン」見ました。
脚本の完成に向けて懸命な努力が続くなか、ラディはコロンボとの交渉に臨む。一方、エヴァンスはガルフ・アンド・ウェスタン社のCEO、チャーリー・ブルードーンとの間で窮地に立たされていた。
お金を集めること、役者を集めること、何より監督を選ぶこと、そしてとりわけ予算内に抑えて、利益を出す事という映画を製作することの大変さを改めて知ることになったドラマですが、それらに加えて、まさかマフィアの横やりまで入るとは。。。ラディが選んだのはコロンボとの交渉。現役マフィアに会いに行くだけで肝っ玉を試される上に、自分をきちんと主張し、映画化の意義を説く姿にもはや感動を覚えました。実際に「ゴッドファーザー」のニューヨーク・ロケは、コロンボの手合いの連中が支援したことはあまりにも有名。だからと言ってマフィアが映画を資金源にしたかえではないと信じたいのですが。。。映画化へのハードルはマフィアだけでなく、親会社のトップチャーリー・ブルードーンの顔色。「ローズマリーの赤ちゃん」以来ヒット作がないパラマウント、エヴァンスがいくら「僕を信じてくれ」と言ってもギャング映画じゃなぇという具合だし、「ある愛の詩」もヒットするかどうか信じてない様子というのが、ビジネスはわかっていても映画を愛する大衆の気持ちはどうやらわからないみたい。エヴァンスが、ラディを信じ、ラディもエヴァンスを信じて、映画化へ向けて努力する姿に心が震えた第3話。それにしてもコロンボ役のジョバンニ・リビーシの役への取り組み方は鬼気迫るものありますね。
☆☆☆☆3/4