そもそもこの別府旅行、ホントに思い付きなんですよ。
船に乗って自転車でどっか行こうと思って、金曜日の昼休みにいろいろ調べてたんですよ。ジャンボフェリーで高松行って、徳島から和歌山に渡って帰ってこようかな、とか。またしまなみ海道走ろうかな、とか。
で、たまたまさんふらわあのHP見たら弾丸フェリーの案内があって。
だけど行動時間が限られてるから、自転車メインではなく温泉メインに切り替えて、移動手段として自転車を積んでいこうと。
どうやら24時間前(というか前日の20時まで)に予約をしないとダメみたいだから、とりあえず金曜日の晩に予約センターに電話しました。
■さんふらわあHP
http://www.ferry-sunflower.co.jp/
■弾丸フェリーのサイト
http://www.ferry-sunflower.co.jp/dangan.html
■弾丸フェリーのルール
▽現地0泊。今回は土曜の晩に出て日曜の朝につき、日曜の夜に出て月曜の朝に戻ってくるパターン。
▽旅客のみなら雑魚寝往復10,000円(週末などの特定日)。バイクプランは雑魚寝往復12,860円。
▽雑魚寝(ツーリスト)以外にもプランはいろいろあり。
▽自転車にバイクプランは適用してくれない。分解せずにそのまま積んだら自転車料金として片道2,970円必要。分解して輪行バッグに入れたら手荷物扱いで無料。
▽輪行バッグに入れた自転車は所定の場所に置けるので部屋に持ち込まなくて良い。
▽往路と復路は別ルートでも良い(神戸⇔大分or大阪南港ATC⇔別府。志布志便はダメ)。
▽キャンセル料は出航前までに連絡すれば無料。
さて今回は時間の制約もあり、温泉巡りとはいえたくさんは回れない。というわけで「ここだけは行く」という2か所を選んで、あとは気任せ風任せ、ということにしました。とりあえずGoogleマップ&パワポの鬼と化し、簡単な地図を作成。斜度とかそういうのは土曜日に調べよう、と(これが大失敗)。
で、土曜日はまず輪行バッグを買いに行こう・・・と朝起きてのんびりしていたら、携帯に電話が。緊急の仕事です。仕方なしに昼前から事務所に行き、16時半まで仕事。もうフェリーはキャンセルしようかと思ったけど、とりあえず頑張ってみることに。お世話になっているショップには行けそうにもないので芦屋で途中下車し、RWさんで輪行バッグを購入。前輪だけ外すタイプのタイオガのコクーン。あとはフロントフォークのエンド金具も購入。なおコクーンはお店に在庫がなくて、店員さんが気を利かせてわざわざ向かいにあるまったく別の自転車屋に残っていた1個を取りに行ってくれたんです。儲けゼロですわ。なんて親切な・・・ありがとうございます。
帰宅して、ちょっと埃のたまっていたクロスを清掃&注油。前輪を外すのに四苦八苦。CLIXのクイックリリースは簡単なはずなんだけどなぁ(苦笑)。でもって説明書に従って前輪をフレームに括り付け、カバーを被せる。これが上手くいかない。ロードと違ってハンドル幅があるうえ、タイヤは32Cとでかい。そしてスタンドまで付いている。つまり自転車のサイズがバッグの内寸パツパツなんですわ。もう苦労して苦労してなんとかファスナー締められたときはひと安心でした。フォークの先っちょが当たるところに穴空いたけど。。。
時間がないので公共機関を使うと到着がギリギリになるため、家人に頼んで六甲アイランドのフェリー乗り場まで送ってもらった。RWから事前に電話は入れて確約取っていたんですが(用事があるので出かけたいのに、と文句言われましたが)、じつは同じような時間帯に客人が来ることをすっかり忘れていたようで(ってことは俺がお願いしなければ留守にしていたのね)、なんだかわちゃわちゃしました。とりあえず予定通り出発できました。
しかし芦屋から六甲アイランドまで、高速930円(現金)って・・・狂ってますよね。距離たったの4.4kmですよ。
30分ほど前に乗り場に到着できたけど、こっから乗船名簿書いたり手続したり。カウンターは客が多かった。弾丸フェリーの需要が多いのかな。家人は久々のフェリー乗り場に軽く興奮したのか?、わざわざ乗り口までついてきました。中学生の保護者じゃあるまいし・・・恥ずかしかったw
さて乗船してフロントにて自転車を置く場所を訪ねると、階下に案内されました。普段は客が通らない通路の壁沿いに自転車が並んでました。みなさん輪行バッグの肩紐を手摺に括り付けて・・・なるほど。俺も真似して空きスペースに駐輪。ちなみに22時以降(だったかな)は立ち入り禁止の区域なので、忘れ物には気をつけましょう。
それからツーリストルーム(=雑魚寝ルーム)に行き、自分の席を確認。結構混んでいて、俺の隣にも先客がいらっしゃいました。リュックを置こうと思ったけど、なんかみなさんバタバタしているので、とりあえず何も置かずにレストランに。
レストランはドリンクバー付きのバイキングで1,540円。おかずはローストビーフや刺身、焼き魚、鶏天、中華、おでん、焼きチャンポン等々2~30種類くらい。この他にサラダや味噌汁やスープ、白米、カレー、フルーツ他デザート。チョコレートファウンテン(っていうんでしたっけ)もありました。たくさん食べたい方にはとてもお得な内容ではないでしょうか。
バイキング
混んでいたので相席となりましたが、こちらの方も弾丸利用のご夫婦。旦那さんの実家が大分だそうで。「以前は車を積んでいたけど、大分でレンタカー借りた方が安いからね」とか、温泉の話とか、いろいろ楽しいお話を聞かせて頂きました。ありがとうございました。
そして腹も膨れたので大浴場に。湯船が2つの、まあ普通のお風呂。ボディソープとシャンプー、コンディショナーあり。ドライヤーあり。体重計無し。ロッカーは100円リターン式というわけで、なにもかも至って普通。まあフェリーの大浴場になにかを求めすぎてはならないのです。
さてあとは寝るだけか・・・と部屋に戻ると、俺の場所に若い女性が寝とる。どうもその隣のおばちゃんの娘さんっぽい。なんだよ、連番で取らなかったのかよ!同じ布団にもぐりこもうかと思ったけど(冗談ですよ)、フェリーの雑魚寝というのは1人当たりの割り当て幅がせいぜい70cm程度。仕方なくおばちゃんに「あんたどっか移れ。俺は娘さんの横で寝る」・・・とは言えず、空いている番号を見つけてそこで寝ました。ところがこれが、右隣のオッサンのいびきがうるさく、左隣のオッサンは酒臭い。ふんだりけったりだぜ。
余談ですが、この日のフェリーの廊下、手すりに大量のタオルがかけてあったんです。
フェリーの廊下
廊下は共用部。実害はないにせよ、あまり気持ちの良い光景ではないです。九州西国三十三箇所巡りだかなんだか忘れたけど、この手の団体客は総じてマナーが悪い。高松に渡るジャンボフェリーに乗ってるお遍路さんの団体もそうなんだけど、どうも集団になると世間との感覚がずれるのか、周りのことを考えない行動が目立つ。そう感じるのは俺だけでしょうかね。他の廊下はこんな光景一切なかったもの。
翌朝は早起きして、というか勝手に目が覚めたので、デッキに出て海を見たり大浴場に行ったりしているうちに、なぜか2時間経過して(なにやってたんだろな)、定刻通りに大分港入船。上陸して自転車を組み立て(前輪はめるだけ)、港近くのコンビニでホットドッグとアクエリ購入。ボトルを忘れたのでケージにペットボトルを突き刺してグラグラ状態で出発。だけど飛び出ることもなく、意外となんとかなるもんですね。
道は別府まで海沿いの国道10号(別大国道)。ほんのわずかなアップダウンはあれどほぼ平坦の10kmコース。気持ち良い道路でした。10kmしか離れていないということは、まあ大分市と別府市は星でいうところの連星、つまりは双子都市みたいなもんですな。
別府市街地に入ってゆめタウン別府の前から流川通りを進み、目指すはいちのいで会館。しかしここから緩い坂が続きます。そうです、事前にルートラボを見る暇がなかったので何も考えていなかったんですが、別府は日本有数の坂の街。まあそれでもせいぜい4%くらいの登りで32Cのクロスでも楽勝かと思いきや、一ノ出通り経由で小川を越えた途端、なんだか信じられないくらいの激坂出現。そういやいちのいで会館は別府湾を見下ろす高台にあるんだったよなぁ。
大分港~いちのいで会館ふもとの橋(図をクリックするとルートラボに飛びます)
いちのいで会館の坂(図をクリックするとルートラボに飛びます)
ルートラボの標高グラフを見て頂けるとわかりますが、距離にして380mなのに標高差77m。平均斜度20%超え(笑)。汗をかきたくなかったので(背汗でリュックが濡れる)、はなから漕ぐのは諦めましたが、自転車を押して登るのすらしんどい勾配です。もう会館に着いたころは汗だくだく。つゆだく。今回の別府ポタでは汗をかくことを想定していなかったのでアークテリクスのきれいなリュックを背負っていたんですが、いやはや、こんな汗かくなら別のにすれば良かったなぁ。
ちなみに俺は会館正面まで登りましたが、激坂マニアは行き止まりまで登られてみてはいかがでしょうか。会館前から行き止まりまでは移動距離わずか65mにして標高差18m、平均斜度27%というキチガイっぷりですw
さてさて、ここは朝の7時からオープンとネットに書いていたので、とりあえず厨房の女性に「朝飯を頂いて風呂に入りたい」と伝えたのですが、どうもガセネタを掴まされたようで、10時オープンだそうです。兵庫県から来たんですなどと話をしていると、かわいそうに思ったのか湯加減を見に行ってくれることに。戻って来られて「2階でちょっと待っててね、冷たい水もあるから飲んで」ということで、2階で休憩。
暇だったので露天風呂を見てみようとスリッパに履き替えました。さっき登ってきた坂道の続きの部分を横切るような形で行くのですが、これがまた、横切るだけでも歩きにくい斜度。凄いところだなぁ。
さて露天を覗いてみると、雑誌のBESTショットほどではないですが、いやいや、きれいなブルーではないですか。湯守の男性がおられたので、いろいろと世間話や風呂の話などをしました。今日は偶数日だから男性は広い「景観の湯」とのこと(そこはリサーチ済み)。あと風呂の色は日によって全然違う(お湯を張ったばかりだと無色らしい)とか、洗面器にお湯を入れても透明だとか、なんかいろいろ教えてもらいました。簡単に言うとお湯のシリカコロイド粒子に光が反射して青く見えるようです。ホッキョクグマの毛は透明なんだけど光の反射で白く見えるのと似たようなもんですな。お湯と大気の温度差が大きい方が良かったりとか、日光の強い時が良いとか・・・「次は正月にまたおいでよ」とのこと(笑)
で、湯守のおっちゃんが「もう入っていいで」みたいな流れになり、1階のおばちゃんにその旨を伝え、また2階に戻って別の男性従業員にあれこれ説明を受けて貴重品入れのカギを借りて・・・と手続きを済ませました。「食事は10時以降ですので」「じゃあ1時間くらい入っといた方がいいですね」「ええ、もっと入っといてください」という展開にw
※ここは食事と風呂はセットです。風呂オンリーはダメです。
食事処の隅の貴重品ロッカーに財布と携帯を入れて、スリッパに履き替えて脱衣所に行き、さっそく風呂に。眼下は別府湾のパノラマ、素晴らしい解放感が味わえます。浴槽は3つあって、一番上の広い主浴槽と、その下に小さめのが2つ。少し離れて足湯がひとつ。源泉は主浴槽の上から流れ込み、下奥の浴槽が一番ぬるい。
なお写真はこちら。過去になにかとトラブルなどがあったようで、基本は撮影禁止です。今回は俺以外の客は誰も来ていなかったので、お店の方に特別に撮影許可を頂いております。
露天風呂(大)
露天風呂(小-1)
露天風呂(小-2)
足湯(画像右下)
露天風呂最上段からの眺め
別府市街地と別府湾を望む
左手に見えるのはビーコンプラザのグローバルタワー。高さ125m。別府にはこのほかにも高さ90mの別府タワーがある。
とりあえず小さい露天から順番に入って、最後に大露天風呂に入ったんだけど、源泉が100度もあるから湯口付近はクソ熱く、とてもじゃないけど近寄れない。なかなか豪快な露天風呂ですぞ。離れていくにしたがってぬるくなります。
しかしこの露天は広い。ほとんどプールみたいなので、泳ぎました。貸し切り状態で誰にも迷惑かからんやん、泳いだっていいじゃない。ハートは石でもガラスでもない(by渡辺美里)。そうなってしまうのが人情というものです(笑)
しかしこの水風呂もないところで1時間以上過ごすってのはなぁ・・・というわけで、一番ぬるい下手の浴槽でまったり。マナー悪いとは思いつつ(※)、頭まで潜って目を開けるとカリブ海かと錯覚するような青い世界に包まれます。行ったことないけど、カリブ海。
※トンボの羽やら落ち葉やら浮いてるから、まあ許容範囲ではないでしょうか
そうこうしているうちにいい加減暑くなってきたので、浴槽脇の人工芝の上に寝転がって、股間に洗面器を被せて、露天のど真ん中で日光浴してました。結構涼しくていい気持ち。30分くらい寝たのかなあ、人の声がしたので目を覚ますと、3~4人ほどお客さんが。時計を見ると10時です。気を取り直してもう一度お湯を楽しんで、フルチンであらためて別府湾を見下ろし、着替えてお食事処に戻りました。
ここのお食事処は畳の広間に座卓が並んでおり、これといって特記することはないけれど、しかしなんとも懐かしい感じです。適当な席に座って待っていると、定食が出てきました。9月から冬にかけては郷土料理のだんご汁定食です。だんご汁といっても団子形ではなくホウトウのような形状でした。仕出し料理屋さんなので、他のおかずもそれっぽいものが並びます。大分名物のとり天もありましたよ。全体的に、とても素朴な味でした。キリンフリーの小瓶と併せて1,500円+360円=1,860円、それに貴重品ロッカー100円。朝から贅沢をしました。
だんご汁定食
さて心身ともにリフレッシュし、次の温泉へ。押して登ってきた激坂、帰りは乗って下るか・・・と思ったけど、傾斜がきつい上に道幅も狭く、また時々車も登ってくるもんだから怖くて怖くて。クロスは重心も高いしね。車もしっかりアクセル踏んで登ってくるし、こっちは自転車の貧弱なブレーキだし、一歩間違えたら正面衝突ですわ。実際に見通しの悪いカーブで対向車にヒヤッとしたので、諦めて押して下りましたよ。今回はのんびりポタのつもりだったからヘルメットも持って行ってなかったしね。
さて下界に降りて、次の目的地である明礬温泉の「別府温泉保養ランド」を目指します。
ここで大失敗したのが、やはりルート取り。事前のGoogleマップでは一番わかりやすいルートとしてこの道を選び、実際に走ったわけですが・・・
いちのいで会館~別府温泉保養ランド(図をクリックするとルートラボに飛びます)
国道52号線と県道11号線を通るルート、これ確かに道は広くて走りやすい。だけど登りばっかり。なんか気が付けば山の中だよ。大分自動車道をくぐるあたりはフロントトリプルのインナー使った。これが重いリュックも背負っておらず、レーパンとサイクルジャージなら俄然走る気も湧いてきますが、とにかく汗をかかない走りを想定していたから辛かった。結局標高282m地点まで登りましたで(笑)。「堀田三差路」を過ぎたあたりから「坊主地獄先」の交差点までは、一転してひたすら下りの気持ち良いコースでしたが、そっから保養ランドまではまた1km弱の登り。
こっちのルートにするべきでしたね。
いちのいで会館~別府温泉保養ランド ※楽なルート(図をクリックするとルートラボに飛びます)
「地獄めぐり3km」みたいな看板が出てたところを素直に右折すれば良かった(笑)
ちょっと長くなったので記事を分けますね。続く。
船に乗って自転車でどっか行こうと思って、金曜日の昼休みにいろいろ調べてたんですよ。ジャンボフェリーで高松行って、徳島から和歌山に渡って帰ってこようかな、とか。またしまなみ海道走ろうかな、とか。
で、たまたまさんふらわあのHP見たら弾丸フェリーの案内があって。
だけど行動時間が限られてるから、自転車メインではなく温泉メインに切り替えて、移動手段として自転車を積んでいこうと。
どうやら24時間前(というか前日の20時まで)に予約をしないとダメみたいだから、とりあえず金曜日の晩に予約センターに電話しました。
■さんふらわあHP
http://www.ferry-sunflower.co.jp/
■弾丸フェリーのサイト
http://www.ferry-sunflower.co.jp/dangan.html
■弾丸フェリーのルール
▽現地0泊。今回は土曜の晩に出て日曜の朝につき、日曜の夜に出て月曜の朝に戻ってくるパターン。
▽旅客のみなら雑魚寝往復10,000円(週末などの特定日)。バイクプランは雑魚寝往復12,860円。
▽雑魚寝(ツーリスト)以外にもプランはいろいろあり。
▽自転車にバイクプランは適用してくれない。分解せずにそのまま積んだら自転車料金として片道2,970円必要。分解して輪行バッグに入れたら手荷物扱いで無料。
▽輪行バッグに入れた自転車は所定の場所に置けるので部屋に持ち込まなくて良い。
▽往路と復路は別ルートでも良い(神戸⇔大分or大阪南港ATC⇔別府。志布志便はダメ)。
▽キャンセル料は出航前までに連絡すれば無料。
さて今回は時間の制約もあり、温泉巡りとはいえたくさんは回れない。というわけで「ここだけは行く」という2か所を選んで、あとは気任せ風任せ、ということにしました。とりあえずGoogleマップ&パワポの鬼と化し、簡単な地図を作成。斜度とかそういうのは土曜日に調べよう、と(これが大失敗)。
で、土曜日はまず輪行バッグを買いに行こう・・・と朝起きてのんびりしていたら、携帯に電話が。緊急の仕事です。仕方なしに昼前から事務所に行き、16時半まで仕事。もうフェリーはキャンセルしようかと思ったけど、とりあえず頑張ってみることに。お世話になっているショップには行けそうにもないので芦屋で途中下車し、RWさんで輪行バッグを購入。前輪だけ外すタイプのタイオガのコクーン。あとはフロントフォークのエンド金具も購入。なおコクーンはお店に在庫がなくて、店員さんが気を利かせてわざわざ向かいにあるまったく別の自転車屋に残っていた1個を取りに行ってくれたんです。儲けゼロですわ。なんて親切な・・・ありがとうございます。
帰宅して、ちょっと埃のたまっていたクロスを清掃&注油。前輪を外すのに四苦八苦。CLIXのクイックリリースは簡単なはずなんだけどなぁ(苦笑)。でもって説明書に従って前輪をフレームに括り付け、カバーを被せる。これが上手くいかない。ロードと違ってハンドル幅があるうえ、タイヤは32Cとでかい。そしてスタンドまで付いている。つまり自転車のサイズがバッグの内寸パツパツなんですわ。もう苦労して苦労してなんとかファスナー締められたときはひと安心でした。フォークの先っちょが当たるところに穴空いたけど。。。
時間がないので公共機関を使うと到着がギリギリになるため、家人に頼んで六甲アイランドのフェリー乗り場まで送ってもらった。RWから事前に電話は入れて確約取っていたんですが(用事があるので出かけたいのに、と文句言われましたが)、じつは同じような時間帯に客人が来ることをすっかり忘れていたようで(ってことは俺がお願いしなければ留守にしていたのね)、なんだかわちゃわちゃしました。とりあえず予定通り出発できました。
しかし芦屋から六甲アイランドまで、高速930円(現金)って・・・狂ってますよね。距離たったの4.4kmですよ。
30分ほど前に乗り場に到着できたけど、こっから乗船名簿書いたり手続したり。カウンターは客が多かった。弾丸フェリーの需要が多いのかな。家人は久々のフェリー乗り場に軽く興奮したのか?、わざわざ乗り口までついてきました。中学生の保護者じゃあるまいし・・・恥ずかしかったw
さて乗船してフロントにて自転車を置く場所を訪ねると、階下に案内されました。普段は客が通らない通路の壁沿いに自転車が並んでました。みなさん輪行バッグの肩紐を手摺に括り付けて・・・なるほど。俺も真似して空きスペースに駐輪。ちなみに22時以降(だったかな)は立ち入り禁止の区域なので、忘れ物には気をつけましょう。
それからツーリストルーム(=雑魚寝ルーム)に行き、自分の席を確認。結構混んでいて、俺の隣にも先客がいらっしゃいました。リュックを置こうと思ったけど、なんかみなさんバタバタしているので、とりあえず何も置かずにレストランに。
レストランはドリンクバー付きのバイキングで1,540円。おかずはローストビーフや刺身、焼き魚、鶏天、中華、おでん、焼きチャンポン等々2~30種類くらい。この他にサラダや味噌汁やスープ、白米、カレー、フルーツ他デザート。チョコレートファウンテン(っていうんでしたっけ)もありました。たくさん食べたい方にはとてもお得な内容ではないでしょうか。
バイキング
混んでいたので相席となりましたが、こちらの方も弾丸利用のご夫婦。旦那さんの実家が大分だそうで。「以前は車を積んでいたけど、大分でレンタカー借りた方が安いからね」とか、温泉の話とか、いろいろ楽しいお話を聞かせて頂きました。ありがとうございました。
そして腹も膨れたので大浴場に。湯船が2つの、まあ普通のお風呂。ボディソープとシャンプー、コンディショナーあり。ドライヤーあり。体重計無し。ロッカーは100円リターン式というわけで、なにもかも至って普通。まあフェリーの大浴場になにかを求めすぎてはならないのです。
さてあとは寝るだけか・・・と部屋に戻ると、俺の場所に若い女性が寝とる。どうもその隣のおばちゃんの娘さんっぽい。なんだよ、連番で取らなかったのかよ!同じ布団にもぐりこもうかと思ったけど(冗談ですよ)、フェリーの雑魚寝というのは1人当たりの割り当て幅がせいぜい70cm程度。仕方なくおばちゃんに「あんたどっか移れ。俺は娘さんの横で寝る」・・・とは言えず、空いている番号を見つけてそこで寝ました。ところがこれが、右隣のオッサンのいびきがうるさく、左隣のオッサンは酒臭い。ふんだりけったりだぜ。
余談ですが、この日のフェリーの廊下、手すりに大量のタオルがかけてあったんです。
フェリーの廊下
廊下は共用部。実害はないにせよ、あまり気持ちの良い光景ではないです。九州西国三十三箇所巡りだかなんだか忘れたけど、この手の団体客は総じてマナーが悪い。高松に渡るジャンボフェリーに乗ってるお遍路さんの団体もそうなんだけど、どうも集団になると世間との感覚がずれるのか、周りのことを考えない行動が目立つ。そう感じるのは俺だけでしょうかね。他の廊下はこんな光景一切なかったもの。
翌朝は早起きして、というか勝手に目が覚めたので、デッキに出て海を見たり大浴場に行ったりしているうちに、なぜか2時間経過して(なにやってたんだろな)、定刻通りに大分港入船。上陸して自転車を組み立て(前輪はめるだけ)、港近くのコンビニでホットドッグとアクエリ購入。ボトルを忘れたのでケージにペットボトルを突き刺してグラグラ状態で出発。だけど飛び出ることもなく、意外となんとかなるもんですね。
道は別府まで海沿いの国道10号(別大国道)。ほんのわずかなアップダウンはあれどほぼ平坦の10kmコース。気持ち良い道路でした。10kmしか離れていないということは、まあ大分市と別府市は星でいうところの連星、つまりは双子都市みたいなもんですな。
別府市街地に入ってゆめタウン別府の前から流川通りを進み、目指すはいちのいで会館。しかしここから緩い坂が続きます。そうです、事前にルートラボを見る暇がなかったので何も考えていなかったんですが、別府は日本有数の坂の街。まあそれでもせいぜい4%くらいの登りで32Cのクロスでも楽勝かと思いきや、一ノ出通り経由で小川を越えた途端、なんだか信じられないくらいの激坂出現。そういやいちのいで会館は別府湾を見下ろす高台にあるんだったよなぁ。
大分港~いちのいで会館ふもとの橋(図をクリックするとルートラボに飛びます)
いちのいで会館の坂(図をクリックするとルートラボに飛びます)
ルートラボの標高グラフを見て頂けるとわかりますが、距離にして380mなのに標高差77m。平均斜度20%超え(笑)。汗をかきたくなかったので(背汗でリュックが濡れる)、はなから漕ぐのは諦めましたが、自転車を押して登るのすらしんどい勾配です。もう会館に着いたころは汗だくだく。つゆだく。今回の別府ポタでは汗をかくことを想定していなかったのでアークテリクスのきれいなリュックを背負っていたんですが、いやはや、こんな汗かくなら別のにすれば良かったなぁ。
ちなみに俺は会館正面まで登りましたが、激坂マニアは行き止まりまで登られてみてはいかがでしょうか。会館前から行き止まりまでは移動距離わずか65mにして標高差18m、平均斜度27%というキチガイっぷりですw
さてさて、ここは朝の7時からオープンとネットに書いていたので、とりあえず厨房の女性に「朝飯を頂いて風呂に入りたい」と伝えたのですが、どうもガセネタを掴まされたようで、10時オープンだそうです。兵庫県から来たんですなどと話をしていると、かわいそうに思ったのか湯加減を見に行ってくれることに。戻って来られて「2階でちょっと待っててね、冷たい水もあるから飲んで」ということで、2階で休憩。
暇だったので露天風呂を見てみようとスリッパに履き替えました。さっき登ってきた坂道の続きの部分を横切るような形で行くのですが、これがまた、横切るだけでも歩きにくい斜度。凄いところだなぁ。
さて露天を覗いてみると、雑誌のBESTショットほどではないですが、いやいや、きれいなブルーではないですか。湯守の男性がおられたので、いろいろと世間話や風呂の話などをしました。今日は偶数日だから男性は広い「景観の湯」とのこと(そこはリサーチ済み)。あと風呂の色は日によって全然違う(お湯を張ったばかりだと無色らしい)とか、洗面器にお湯を入れても透明だとか、なんかいろいろ教えてもらいました。簡単に言うとお湯のシリカコロイド粒子に光が反射して青く見えるようです。ホッキョクグマの毛は透明なんだけど光の反射で白く見えるのと似たようなもんですな。お湯と大気の温度差が大きい方が良かったりとか、日光の強い時が良いとか・・・「次は正月にまたおいでよ」とのこと(笑)
で、湯守のおっちゃんが「もう入っていいで」みたいな流れになり、1階のおばちゃんにその旨を伝え、また2階に戻って別の男性従業員にあれこれ説明を受けて貴重品入れのカギを借りて・・・と手続きを済ませました。「食事は10時以降ですので」「じゃあ1時間くらい入っといた方がいいですね」「ええ、もっと入っといてください」という展開にw
※ここは食事と風呂はセットです。風呂オンリーはダメです。
食事処の隅の貴重品ロッカーに財布と携帯を入れて、スリッパに履き替えて脱衣所に行き、さっそく風呂に。眼下は別府湾のパノラマ、素晴らしい解放感が味わえます。浴槽は3つあって、一番上の広い主浴槽と、その下に小さめのが2つ。少し離れて足湯がひとつ。源泉は主浴槽の上から流れ込み、下奥の浴槽が一番ぬるい。
なお写真はこちら。過去になにかとトラブルなどがあったようで、基本は撮影禁止です。今回は俺以外の客は誰も来ていなかったので、お店の方に特別に撮影許可を頂いております。
露天風呂(大)
露天風呂(小-1)
露天風呂(小-2)
足湯(画像右下)
露天風呂最上段からの眺め
別府市街地と別府湾を望む
左手に見えるのはビーコンプラザのグローバルタワー。高さ125m。別府にはこのほかにも高さ90mの別府タワーがある。
とりあえず小さい露天から順番に入って、最後に大露天風呂に入ったんだけど、源泉が100度もあるから湯口付近はクソ熱く、とてもじゃないけど近寄れない。なかなか豪快な露天風呂ですぞ。離れていくにしたがってぬるくなります。
しかしこの露天は広い。ほとんどプールみたいなので、泳ぎました。貸し切り状態で誰にも迷惑かからんやん、泳いだっていいじゃない。ハートは石でもガラスでもない(by渡辺美里)。そうなってしまうのが人情というものです(笑)
しかしこの水風呂もないところで1時間以上過ごすってのはなぁ・・・というわけで、一番ぬるい下手の浴槽でまったり。マナー悪いとは思いつつ(※)、頭まで潜って目を開けるとカリブ海かと錯覚するような青い世界に包まれます。行ったことないけど、カリブ海。
※トンボの羽やら落ち葉やら浮いてるから、まあ許容範囲ではないでしょうか
そうこうしているうちにいい加減暑くなってきたので、浴槽脇の人工芝の上に寝転がって、股間に洗面器を被せて、露天のど真ん中で日光浴してました。結構涼しくていい気持ち。30分くらい寝たのかなあ、人の声がしたので目を覚ますと、3~4人ほどお客さんが。時計を見ると10時です。気を取り直してもう一度お湯を楽しんで、フルチンであらためて別府湾を見下ろし、着替えてお食事処に戻りました。
ここのお食事処は畳の広間に座卓が並んでおり、これといって特記することはないけれど、しかしなんとも懐かしい感じです。適当な席に座って待っていると、定食が出てきました。9月から冬にかけては郷土料理のだんご汁定食です。だんご汁といっても団子形ではなくホウトウのような形状でした。仕出し料理屋さんなので、他のおかずもそれっぽいものが並びます。大分名物のとり天もありましたよ。全体的に、とても素朴な味でした。キリンフリーの小瓶と併せて1,500円+360円=1,860円、それに貴重品ロッカー100円。朝から贅沢をしました。
だんご汁定食
さて心身ともにリフレッシュし、次の温泉へ。押して登ってきた激坂、帰りは乗って下るか・・・と思ったけど、傾斜がきつい上に道幅も狭く、また時々車も登ってくるもんだから怖くて怖くて。クロスは重心も高いしね。車もしっかりアクセル踏んで登ってくるし、こっちは自転車の貧弱なブレーキだし、一歩間違えたら正面衝突ですわ。実際に見通しの悪いカーブで対向車にヒヤッとしたので、諦めて押して下りましたよ。今回はのんびりポタのつもりだったからヘルメットも持って行ってなかったしね。
さて下界に降りて、次の目的地である明礬温泉の「別府温泉保養ランド」を目指します。
ここで大失敗したのが、やはりルート取り。事前のGoogleマップでは一番わかりやすいルートとしてこの道を選び、実際に走ったわけですが・・・
いちのいで会館~別府温泉保養ランド(図をクリックするとルートラボに飛びます)
国道52号線と県道11号線を通るルート、これ確かに道は広くて走りやすい。だけど登りばっかり。なんか気が付けば山の中だよ。大分自動車道をくぐるあたりはフロントトリプルのインナー使った。これが重いリュックも背負っておらず、レーパンとサイクルジャージなら俄然走る気も湧いてきますが、とにかく汗をかかない走りを想定していたから辛かった。結局標高282m地点まで登りましたで(笑)。「堀田三差路」を過ぎたあたりから「坊主地獄先」の交差点までは、一転してひたすら下りの気持ち良いコースでしたが、そっから保養ランドまではまた1km弱の登り。
こっちのルートにするべきでしたね。
いちのいで会館~別府温泉保養ランド ※楽なルート(図をクリックするとルートラボに飛びます)
「地獄めぐり3km」みたいな看板が出てたところを素直に右折すれば良かった(笑)
ちょっと長くなったので記事を分けますね。続く。