JAZZ from Nishinomiya

V・プレミアリーグのJTマーヴェラスを応援しつつ、日々の出来事や雑感を語ります。ときどき毒づきます。

実を捨てて名を取る

2006年08月29日 03時12分14秒 | 雑感
09年の作戦権移管を提案 米国防長官、韓国に (共同通信) - goo ニュース


アメリカが韓国における戦争中の作戦統制権を、2009年に譲渡する旨の通達をついに出すそうです。

これまで韓国軍は、戦争中の作戦統制権を持っていない、つまりアメリカの許可なしには勝手に動けなかったのです。平時の作戦統制権は、1994年(だったかな)に委譲されていたのですが。

ところで「ついに」と書いたのは、もともと韓国(というかノムヒョン)には2012年には譲渡してほしいという思いがあり、一方アメリカはこの際とっとと譲渡する心積もりがあると前から漏らしていたからです。

わかりやすくいうと、
ノムさん 「自主国防目指してるから、戦時作戦統制権を返してほしいニダ!」
これをしつこく言ってたら、ついにアメリカも切れてしまい、
アメリカ 「どうぞどうぞ。2012年と言わず2009年早々に(笑)」
ノムさん 「ちょ、それは早すぎニダ、困るニダ!」
という感じです。自業自得の意味合いが大きい。

まあアメリカにとってはまったく損のない話です。というか韓国に対する関わり方において、ある意味で制約がほとんどなくなるんですよね。

一方韓国にとっては、あまりメリットがない。自主独立とかうたっているものの、実際問題困るだろ、と。まずリンク先の記事にもあるとおり、金銭的負担が大きくなる。また、本件で米韓同盟が棄却されるわけではありませんが、アメリカの韓国離れは一層確実に進みます。もともと米韓同盟のレベルをフィリピン並にまで下げようという考えですからね。

アメリカの考えとしては、こんな感じかな。
「北朝鮮がクレイジーな上に、当の韓国も太陽政策&反米ばっかりしよる。アホちゃうか。んでもって、北は基地外やから、同胞とはいえいつ韓国にミサイル打ってくるかわからんし。そしたら在韓米軍にも被害が出るわなぁ。ちょっとこれは距離置かんとあかんでしかし。とりあえず在韓米軍は38度線から遠ざけよか。いやもういっそのことようけ撤退さそか。米軍も再編中やしちょうどええわ。戦時作戦統制権もとっとと返したれ。ああもうキモ鬱陶しい!もう勝手に南北統一でもなんでもせぇや!戦争起きたら南北まとめて攻撃や!」

簡潔に言ってしまうと、アメリカが北朝鮮と戦争をしやすくなったわけですよ。というか「北朝鮮」というより「朝鮮半島」と捉えた方が正解かも。

・・・韓国にとっては、最悪な展開だと思うんです。「名を捨てて実を取る」という言葉がありますが、韓国は「名を取り実を捨てた」んでしょうね。自国の軍隊を自身で指揮できるようになる代わりに失なうものと、補填すべきモノやコスト、そいて増加するリスク。かなりキツイ話だと思うんですけどね。

まあまだ決まったわけではありませんが。

コストについてはこの記事がわかりやすいので読んでみてください。

【社説】米国から届き始めた‘安保請求書’

しかしアメリカは賢いです。半島に関わればロクなことにならないことに気がついてとっとと引き上げるつもりです。いいよな~。艦船と違って、日本列島は移動できないですからね(笑)

・・・というわけでアメリカに半ば見捨てられつつある韓国ですが、どっちにしても、ノムさんは退任後に、歴代大統領同様に牢獄行きですね。それを避けるために「反日」で国民の求心力を集めようと頑張ってきたのに、意味なかったね(笑)

いずれにせよ、東アジアにおける日本の立場が一層重要なものとなってきます。日本はアメリカとの同盟を一層強くしながら、独自の防衛力強化を図らなければなりません。これはアメリカ様にへぇこら付き従うという意味ではなく、仲良くすべきところとは仲良くし、足りない部分を補完しなければならないということです。そのためには金も必要、というわけです。

ロシア、中国、北朝鮮、そして韓国。これらに対向するには、日本の自力では無理ってことです。韓国は敵対国として向こう側にカウントしておく必要があるでしょう。で、それに対するにはミサイル何発用意しなければならないか、イージス艦に空母、潜水艦、飛行機、いったい何隻必要か。それを自力で揃えて運用するには、いったいどれだけの金と時間と人的資源と法整備が必要か。そしてアメリカ軍とタッグを組んだら、どれだけのメリットが得られるか。言うまでもなく、そういったことを加味した上で日本の国防というものは考えなければならないわけですね。

そしてこれは、戦争をするための準備ではなく、戦争をしないで済むための備えと捉えなくてはなりません。外交面における努力と、国内の法整備、そして物理的な準備。急ピッチで進めなければなりません。

反対している人は多いけれど、理想論をもって反対できるほど今はまだ平和だってことです。アメリカ軍は確かに嫌われ者かもしれないけど、いなくなって初めてわかるありがたさというものがあります。韓国は、近い将来、それを嫌というほど実感することになるでしょう。


・・・こう考えてみると、今さらながら、韓国からも学ぶべきことはたくさんあるもんだなぁ(笑)


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