【写真:厚内トンネル北方にある「奇岩」@北海道・浦幌町 2015年09月03日15時38分撮影】
昆布刈石
こぶかりいし。北海道は十勝地方の南東、太平洋に面したところに
位置する。
北海道のダートをひたすら走っていた1998年。情報誌の地図でこの
地を発見した。「こんぶかるいし…? なんだか神秘的な響きだな。」
「ともかくも行ってみよう」と訪れると、このような雰囲気。それは
初めてではなく、過去に何度も見たかのような風景であった。なにか
懐かしい空気を思い出したのだ。そう、幼少時代に育ったあの環境を。
それ以来、何かにとりつかれたかのようにこの地を再訪した。厚内
方面から道道1038号線を南下。すっかり道路はよくなっている。厚内
トンネル手前の山側には例の奇岩も残存していた。
道道1038号線沿いの「奇岩」
この地にも開発の波は否応なしに訪れている。既に国道 336号線が
厚内トンネル近くまで延伸している。果たしてこの先は、どのような
経路でさらに延びていくのであろうか。そして、同時にあのダートは
役割を終え、静かに廃道への化していくのだ。高台に広がるダートも
終焉がやってきたようだ。
新道との分岐点「ダートはここで終わり(もうかつてのダートに進入できない)」
ゲートで行く手を阻まれているその先に旧道のダートが残っている。
残っていることが、むしろ生々しい。
残存する旧道
ああ、もうあの道へ還ることはできないのだ。しかし、これは何な
のであろうか。旧道を維持することもないのに、堅牢なゲートの脇に
旧道に入る道があるではないか。誰かが懐かしさのあまり旧道に進入
したのであろうか…。
ゲートの脇に旧道へ進入した形跡が…
あと5年すると、昆布刈石はさらにどのように変化するのだろうか。
昆布刈石と出会ったのも何かの縁。生ある限り、この地の今後の変化
をともに見ていこうと思っている。
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