らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

339.プロ野球ペナントレース(西武ライオンズ・2006年総括)

2006-10-10 | 23.Baseball
【L:松坂vsF:小笠原の対決】
 ★この写真と記事内容は直接関係がありません。

【おことわり】
 当初「パリーグ・プレーオフ第2ステージ展望」というタイトルで
 記事を特集予定でしたが、急遽表記のタイトルで掲載いたします。
 
 1位通過のファイターズへの「挑戦権」をライオンズとホークスが
争った。結果はご覧の通り。ホークスが「積年の恨み」をはらす形に
なった。
 
 「掲示板」等で論争になっているのが、「第2戦のライオンズ先発
投手」について。「やはり松永じゃなくて西口でしょ」という声も多
い。いずれにせよ、「現場の戦略」だ。外部にはわからぬ状況がある
のだろう。間違っても、「余裕・スキを相手に見せる」という類では
ないと一ファンとして信じて(結果はそのように批判されても仕方が
ないことであるが)いる。問題は、第2・第3戦のライオンズの先発
投手ではなく、起用された中継ぎ投手陣である。選手はベンチが期待
した結果を出せなかった。ベンチは第2戦の明らかに「悪しき」状況
を第3戦に活かすこともなく、同じ投手を同じような状況で起用した。
このあたりが、「短期戦」での戦術の要点であり、勝敗を分けるポイ
ントになるのではないだろうか。もちろん大事なキーワードは「臨機
応変」や「決断力」である。

 それから、ライオンズ投手陣はホークス打者に対して与死球が多か
った。あるいは死球にはならなかったが、頭部や明らかに打者が避け
られないコースへの投球も多かった。これは事実だ。松坂なんて年間
で3与死球だった投手が1試合で4与死球だから。ただ、彼の場合、
危険なコースへの投球にはなっていなかった。もちろん打者に当てる
のはいけない。しかし、内角を攻めなければ打者を抑えきれないのも
然りだ。ただし、それはそこへ投げられる制球力等「技術」があり、
「精神面」が強いからこそ、できることなのだ。打者に当ててしまう
のは、何かが足りないのだ。名指しで申し訳ないが、松坂と、危険な
コースへ投球してしまった松永・星野・三井とは歴然とした「差」が
ある。この点は、来期へ向けての課題を共有し、真摯に取り組んでい
けばよいと思う。

 しかし、「勝つために故意に当てているのだ」という意見に対して
わたしは、まっこうから反対したい。

 むしろ、それを指摘するのであれば、第3戦でホークス川がライ
オンズ西口の内角球に対してヒジを出し(たように見えた)、死球を
「もぎ取った」場面があったことをここで紹介しておく。このような
姿勢については、賛否両論だろう。しかし、「勝つために手段を選ば
ないギリギリのプレー」であることは、否定できない。だからこそ、
このプレーを、わたしは「故意に当りにいった」と解釈しないことに
している。それと同様に「故意に当てにいった」のでもない。

■プレーオフ第1ステージ結果

 第1戦 ○L 1- 0 H×        
 第2戦 ×L 3-11 H○
 第3戦 ×L 1- 6 H○

■プレーオフ第2ステージ展望

 第2ステージは11日から場所を札幌ドームに移し、ファイターズ
が「1勝0敗」の状態から始まる。ファイターズもホークスも中継ぎ
抑えが安定しているため、先発投手がどのような状態で後続の投手へ
「つなぐ」かがゲームの行方を左右することになろう。第1ステージ
で復調気配のホークス打線がファイターズの投手陣をどのように攻略
するか、注目したい。

 今年から、第3戦以降は「勝ちあがったチームの本拠地」に移動し
ゲームを行う。すなわち、ホークスは札幌で1勝すれば、福岡に戻り
ゲームを行うことができる。この点が両チームの精神状態にどのよう
に影響するのだろうか。

 いずれにしても、両チームとも日本シリーズへ向けて、白熱した好
ゲームを期待したい。

■激白! 西武ライオンズ・2006年総括

獅子よ、もっとタフになれ!

 80勝54敗 2分、勝率.597。2006年レギュラーシーズンのライオ 
ンズの戦績である。「貯金26」。この数字は立派である。しかし、
戦績に見合う試合内容なのだろうか。チーム打率.275、チーム防御率
3.64。これが示すものは何だろうか。

 チーム打率第1位、盗塁数 111も立派だ。しかし、ひとたび劣勢に
立った時の「反発力」が不足しているように感じる。集中力が切れ、
淡白になる場面を多く観てきた。「チームとしての結束した攻撃力」
としては、やや不満である。

 チーム防御率第3位。第1位のファイターズとは0.59も悪い。この
要因は、ズバリ「中継ぎ陣の投球結果」にある。競った展開の終盤で
ランナーを背負った場面、「ここを抑えればゲームはわからない」時
に、ピンチを凌ぐことができない。さらに踏ん張れずに傷口を広げ、
歯止めがきかなくなり大量失点を重ねる。この点は2005年のシー
ズンと同様であった。内容も相手打者云々以前の内容だ。まず打者に
向っていない。カウントを悪くし「ストライク勝負!」で打たれる。
これはもう、プロの投手として失格である。「マウンドに立ち打者に
立ち向かう」のではなく「マウンドに立たされ打者に立ち向わなけれ
ばならない」となってはいないか。「受動的」ではいけない。もっと
気概を出して「能動的」にならなければ。「ボール」を自分の味方に
つけてほしい。

 チーム全体に言えることだが、「強いハートで、もっともっとタフ
になれ」と切実に願う。ここ数年「心・技・体」の「心」の面の弱体
化が目立っている。レギュラー・シーズンでも特定の選手の力に頼り
すぎていなかったのか。だから短期決戦のような場合、普段から精神
的に「弱い」選手は、その「弱点」が露呈してしまうのだ。勝負事は
けっしてうそをつかない。普段からできないことが大事なときにでき
るわけがない。

 ファンに魅力的にアピールできる選手がいる。それはプレーだけで
はなく、言動・振る舞いにおいてでもである。そのようにできること
は、けっして「キャラクター」だけの問題ではない。普段から努力を
しているのである。ライオンズの選手たちも、ぜひプレーでファンに
アピールできる「自信」をつけて、その上でどんどんパフォーマンス
でファンを魅了してほしい。

 来期ははっきり言って、厳しい。来年の編成面の課題はもう明らか
であろう。「投手スタッフの再建」である。特に「中継ぎ陣」の再編
は急務だ。「潜在能力のある投手」は揃っていると思うのであるが、
「なぜ成長しないのか」を再考する時期(昔からであるが)であろう。
その根本原因をチームとして把握しているのだろうか。改善されなけ
れば、「断固たる施策」を実行してほしい。

 最後に。西武ライオンズ球団の選手は素晴らしい。しかし、選手が
戦う「場」について、具体的には「お客様をいかに球場に足を運んで
いただくか」、球団が今よりもいっそう真摯に取り組んでいき結果を
出さなければ、「西武ライオンズ球団」の明日はない。

 このままでは選手たちがかわいそうだ。その選手たちも自分たちの
プレーがプロとして、そしてチームの「和」としてファンに対して、
十分アピールする内容なのか、感動的な内容なのか、今一度再考して
ほしい。このまま無策では「負のサイクル」。まさに危機的状況だ。

◇◆◇ ひとりごと ◇◆◇

 既にあるのかもしれませんが、「チーム力」を評価する「指標」と
して、例えば
 (A)「ピンチをいかに凌いだか」   (「ピンチ防御率」)
 (B)「チャンスをいかにモノにしたか」(「チャンス獲得率」)
というようなものを知りたいと思いました。

 「ピンチ防御率」 =失点を防いだケース数/ピンチのケース数 
 「チャンス獲得率」=得点したケース数  /チャンスのケース数

 「ピンチ」「チャンス」の定義が必要ですね。例えば以下のような
定義はいかがでしょうか。

 「ピンチ」 =アウトカウントによらずスコアリングポジションに
        走者を背負い守備する状態
        (例)2死3塁、1死1・2塁等
 「チャンス」=アウトカウントによらずスコアリングポジションに
        走者を置き攻撃する状態 

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6 Comments

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球団の対応・選手の心理 (らば~そうる)
2006-12-28 23:55:14
to:mensurazoirriさん

「雨降って、地固まる」
そう、願っています。

球団や選手は「何をしなければならないのか」
VISIONや志があるでしょ♪
返信する
赤田携帯事件、穏便な解決を望みます。 (mensurazoirri)
2006-12-28 00:58:57
降って沸いたような赤田の年俸交渉騒動。
球団に対して禍根を残すのではと心配しています。
非力な左打席に不満はありますが、それを補って
余りある魅力を彼は持っています。

嗚呼赤田、小関の二の舞になる勿れ。
返信する
成長するライオンズ (らば~そうる)
2006-10-11 01:01:30
to:mensurazoirriさん



ライオンズ。

2006年が終了してしまいました。



しかし、今年の成績は素直に褒めてあげたいし

選手たちも胸を張ってよいと思います!



赤田・涌井が泣いていました。細川も・・・

「勝つ執着心がライオンズには見えない」

「選手もファンもクールだ」

などどいう世評や

いつの間にか「ヒール役」にまわっている感が

あるライオンズ。



まさに「臥薪嘗胆」の期にありますが

球団・現場そしてファンが一体となって

巻き返していきたいですね!

ライオンズは常に成長し続けます♪



2007年の春

よりいっそう逞しくなったレオの姿

そして熱いファンの姿



そんなイメージを持ち続け「改革」だ~!



返信する
若手とチームリーダー (らば~そうる)
2006-10-11 00:53:37
to:ごんぞうさん



いよいよですね! 第2ステージ♪



ホークスはここに来て若手がよい働きをしています。

森脇さんがうまく「動かして」います。

第1ステージをご覧になったかと思いますが

投手では柳瀬・藤岡

野手では本多・仲沢・稲嶺

あたりが活躍すると・・・



いっぽうファイターズも対抗馬は

もちろん投手・八木、野手田中賢でしょう。



ホークスでは松中が檄を飛ばしてチームを

牽引していますが

ファイターズは誰なのでしょうね?

やはり金子なのかな?
返信する
弱い「精神面」見せちゃいましたね (mensurazoirri)
2006-10-10 09:19:04
表題につき、残念でした。

相手打者も「おっ、あの投手ビビってるな」と思えば心理的に楽に打席に立てるので、それを見せてしまったのは勝負事としては拙かったですね。



その点、ホークスの柳瀬・藤岡は新人とは言え憎いほどの内容でした。松中のゲキが伝わっていたのかも知れません。今のライオンズには昔の石毛のように同様の役回りができる選手がおらず、つらいところです。
返信する
結局 (ごんぞう)
2006-10-10 01:28:09
1戦目は、松坂の凄みの前にホークスナインが屈しましたが、その後の2戦はホークスに打ち負けたと言う印象です。



さらぽあさんが、戦前懸念していたとおり、ライオンズのブルペンスタッフの防御力が、今シーズンはいまいちだったということでしょうか。



日ハムは、ライオンズに今シーズン(毎年ですけど)大きく負け越してしまいましたが「たんたんと負ける」って印象の試合ばかり。野球の質が違う印象です。



ライオンズの野球は「次にどうする、その先はどうする」って、将棋のような戦略的試合展開をします。その点、日ハムは、がんばって得点して「岡島、武田久、マイケル」につないで逃げ切るっていう単純な戦略。



頑張って得点するってのは、簡単いって「森本、田中賢」が出塁して「ガッツ、セギ、稲葉」の豪打に期待するっていう、これまた単純な戦略で。



キーマンは4番のセギノール。この男、内角低めに大穴があるので、討ち取りやすいんですよ。セギを抑えれば、稲葉を歩かせても、次の新庄がいまいちだったので、失点に結びつかない。そんなシーンを何度見たことか。



恐るべきは、赤田、中島、細川といった、伏兵にやられることが多いということ。西武はカブレラを抑えるだけでは勝てないわけで。



あの強力な西武打線を、1点、3点。1点に抑えたソフトバンク投手陣の攻めを、日ハム投手陣は見習うべきでした。



さて、札幌ドームでの第二ステージ。勝利の女神はどっちに微笑むか。果たして、私は胴上げを見ることができるでしょうか。
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