【SINGLE 日本盤『アクト・ナチュラリー/イエスタデイ』】
現在、楽曲のコンテンツの提供方法が著しく進化しています。乗り
遅れているわたしは、もっぱら「CD」で愛するビートルズの楽曲を
聴いています。昔むかし「レコード」という媒体がありました。その
中で、「シングル・レコード」というシロモノが「ドーナッツ盤」の
異名で提供されていました。
シングル・レコードは、表と裏に楽曲が1曲づつ、2曲提供されて
いました。それに対して豪華なのは「LPレコード」でして、いわゆ
る「アルバム」っていうヤツなんですね。おこづかいの関係で当時、
「LP」には手が出ませんでした。そこで「ドーナッツ盤」です。
このドーナッツ盤の表と裏は、A面・B面と呼ばれていました。A
面がいわゆる「売れ線」、B面が「A面に比べイマイチ」というよう
なランク分けでしたでしょうか。ところが、「あのシングルのA面も
いいけどね、それよりB面がシブいよね。あのよさに気づくのが通っ
てもんだよ」というように「オレは知っているぞ」という輩がいまし
た。わたしもそうです。
これを書いていて昔CX系列で放映していた『ビートポップス』と
いう番組を思い出しました。その番組の中で、「牛も知っているカウ
シルズ」とか「B面にあってもエーメンとはこれいかに」なんていう
シュールなギャグを大橋巨泉さんが連発していたのです。
通の最たる存在が、洋楽ディレクターです。「海外から入ってきた
商品をそのまま右から左へ流しても芸が無い」と考えていた人もおり
A面とB面をひっくり返して商品化することがありました。ビートル
ズのケースでは「アクト・ナチュラリー/イエスタデイ」のカップリ
ングでしょう。日本では、あの「イエスタデイ」がB面だったのです。
UKではシングルで発売されませんでしたが、USでは“Yesterday
c/w Act Naturally ”として発売されました。そう‘Yesterday ’は
A面だったのです。
SINGLE US盤“Yesterday c/w Act Naturally”
日本盤は先行してリリースされたUS盤に合わせる形で発売された
と思われます。この時、なぜA面とB面が入れ替えられたのでしょう
か。その当時のディレクターによれば「リンゴをスターにしたかった
から」とどこまで本気に受け止めてよいのか微妙なコメントを残して
います。それはさておき、あるカップリングがアメリカから入って来
た時に「このカップリングではB面のほうが日本人に受けるかな」と
いう判断から、A面とB面が入れ替えられることはありました。
もっとも、ビートルズの場合、B面でも「恐るべし」の曲が揃って
いますよね。
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まさにリンゴのために書かれた曲
といっても過言ではありませんね。
ジョージのドロップDのギターも
カントリータッチでなかなかです♪
映画とリンゴ、後々の繋がりを象徴するような歌詞ですね。