バックナンバーはこちら→#1(はじめに)
→#2(管理)
→#3(納期)
→#4(品質)
前回は「品質」についてでした。今回は管理要素の一つ、「コスト」
についてです。
■コスト
情報システム構築における「コスト」は、ユーザー企業からの視点
「予算」とSIer※やシステム・ベンダーからの視点「原価」がありま
す。前者は「当初予算」をいかに遵守するかが、後者は「予定原価」
をいかに遵守し、さらに低減させるかが重点テーマとなります。
※SIer=System Integrater:システム・インテグレーター
今まで延べてきた「納期」や「品質」について、今まで、ユーザー
企業の立場とシステム・ベンダーの立場とが、ややもすると分離して
論じられてきた傾向があります。「プロジェクト」としてひとつ同じ
屋根の下で同じゴールへ向って邁進していくはずなのに、このような
状況ではうまくいきません。システム・ベンダーは今一度
・ユーザー企業とともに情報システム構築プロジェクトを計画通りに
進め、本番稼動に導く
ことだけではなく
・ユーザー企業が「情報システム」を利活用して、いかにして業績を
向上させるか
について、再認識する必要があると思います。
「納期」「品質」「コスト」を便宜上、分離して論じてきましたが
そのようなゴールを達成するために、この3つ要素を判断する場面が
プロジェクト推進中に必ず発生します。その際にユーザー企業とシス
テム・ベンダーのゴールが「共有」されていれば、判断を下す論理は
明白になるはずです。しかし、判断が下せず時間が費やされる事実も
多くあります。これは、ゴールを無視した「双方の思惑」がぶつかり
合うことに起因するものです。いわゆる「ユーザー企業」と「システ
ム・ベンダー」との間に距離感があるとき・・・。これでは妥協点が
見出せません。
前置きが長くなりました。「コスト」についてのハナシの内容は、
至極単純です。
ユーザー企業は、利用者部門をコントロールできる「人物」をプロ
ジェクト体制の中に設置することが肝要です。その役割は、主として
「要件定義」や「外部仕様決定」における「判断」です。「要求定義」
と比較し「抑えるべきところと実現すべきところ」をその理由ととも
に押えた上で、システム・ベンダーと調整しなければなりません。
いっぽう、システム・ベンダーやSIerは、そのもてる「作業標準」
や「プロジェクトのゴール」をプロジェクト・マネージャーが各担当
者、そして再委託先の協力企業に至るまですべてに浸透させることが
肝要です。「生産性向上策」はその上で遂行すべきです。往々にして
この順序が反対のプロジェクトが散見されます。そして、その前提と
なるのは、プロジェクト・メンバーの「コスト意識」です。この意識
を誤った形で浸透させないことです。誤った形とは「納期」や「品質」
そして、「プロジェクト・ゴール」とのバランスが欠如した「コスト
意識」です。
このバランス感覚は一朝一夕で育成できません。しかし、システム
ベンダーはもちろんのこと、ユーザー企業もこの感覚を備えた人材を
育成することが急務なのです。
次回からはトピック形式でお伝えしたいと思います。まずは「士気
の高揚」についてです。
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前回は「品質」についてでした。今回は管理要素の一つ、「コスト」
についてです。
■コスト
情報システム構築における「コスト」は、ユーザー企業からの視点
「予算」とSIer※やシステム・ベンダーからの視点「原価」がありま
す。前者は「当初予算」をいかに遵守するかが、後者は「予定原価」
をいかに遵守し、さらに低減させるかが重点テーマとなります。
※SIer=System Integrater:システム・インテグレーター
今まで延べてきた「納期」や「品質」について、今まで、ユーザー
企業の立場とシステム・ベンダーの立場とが、ややもすると分離して
論じられてきた傾向があります。「プロジェクト」としてひとつ同じ
屋根の下で同じゴールへ向って邁進していくはずなのに、このような
状況ではうまくいきません。システム・ベンダーは今一度
・ユーザー企業とともに情報システム構築プロジェクトを計画通りに
進め、本番稼動に導く
ことだけではなく
・ユーザー企業が「情報システム」を利活用して、いかにして業績を
向上させるか
について、再認識する必要があると思います。
「納期」「品質」「コスト」を便宜上、分離して論じてきましたが
そのようなゴールを達成するために、この3つ要素を判断する場面が
プロジェクト推進中に必ず発生します。その際にユーザー企業とシス
テム・ベンダーのゴールが「共有」されていれば、判断を下す論理は
明白になるはずです。しかし、判断が下せず時間が費やされる事実も
多くあります。これは、ゴールを無視した「双方の思惑」がぶつかり
合うことに起因するものです。いわゆる「ユーザー企業」と「システ
ム・ベンダー」との間に距離感があるとき・・・。これでは妥協点が
見出せません。
前置きが長くなりました。「コスト」についてのハナシの内容は、
至極単純です。
ユーザー企業は、利用者部門をコントロールできる「人物」をプロ
ジェクト体制の中に設置することが肝要です。その役割は、主として
「要件定義」や「外部仕様決定」における「判断」です。「要求定義」
と比較し「抑えるべきところと実現すべきところ」をその理由ととも
に押えた上で、システム・ベンダーと調整しなければなりません。
いっぽう、システム・ベンダーやSIerは、そのもてる「作業標準」
や「プロジェクトのゴール」をプロジェクト・マネージャーが各担当
者、そして再委託先の協力企業に至るまですべてに浸透させることが
肝要です。「生産性向上策」はその上で遂行すべきです。往々にして
この順序が反対のプロジェクトが散見されます。そして、その前提と
なるのは、プロジェクト・メンバーの「コスト意識」です。この意識
を誤った形で浸透させないことです。誤った形とは「納期」や「品質」
そして、「プロジェクト・ゴール」とのバランスが欠如した「コスト
意識」です。
このバランス感覚は一朝一夕で育成できません。しかし、システム
ベンダーはもちろんのこと、ユーザー企業もこの感覚を備えた人材を
育成することが急務なのです。
次回からはトピック形式でお伝えしたいと思います。まずは「士気
の高揚」についてです。
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