ファシリテーターと比較されるのがモデレーター。
部門の研修で「プロジェクトAの事例共有」では「ファシリテーターとして顧客をリードした」とか
「顧客が事前に整理した課題リストを対面で掘下げ(本当にこれは課題なのかなど)整理した」「顧客
が見えていない課題や打ち手(施策)を提示した」と言っていた。顧客期待値のコントロール。とても
重要だ。
余談だが、当初計画に対しその通り進むケースは企画構想フェーズの場合、稀だと思う。変化や変更
はあたりまえ。成果物のレビューを実施すればするほど指摘が都度増える。そのような状況を考慮して
レビュー回数を計画時に設定したり予防線をはっても結局は思うようにならない。しかし、それを収束
させるのが「コンサルタント」(あえてこの用語を使います)だ。「コンサル力でねじふせる」。なか
なか力強い。ただ、レビュワーが変われば観点や関心事が異なるため、新たな指摘が次から次へと出て
くる・・・という点ではアジャイル的なところがあるのかもしれない。
元に戻る。
議論の中身に入らず(自分自身としての意見は述べない)、あるテーマをもとにした会議を参加者の
腹落ち感をもって収束させるのがファシリテーター。しかし、グランドデザイン策定、特にターゲット
アーキテクチャあるいはToBe像やモデルを検討する際には、加えて議論の内容に入り込んでいく、すな
わちモデレーターとしての振る舞いが必要であり、そのようなことを顧客からも期待されるのではない
だろうか。
よく、業務知識や知見がないと入り込めないと言われる。しかし、本当にそうなのだろうか。各業界
(の垣根はもうない)ごとの伝統的な固有の業務知識があれば、情報化構想をリードできる時代は終焉
した。もちろん、周回遅れのお客様もまだいる。残念ながら私も周回遅れである。過去のことを知って
いるだけではだめなのだ。業務の中に潜む、ある種の共通的な観点や本質。それを永遠に探求し続ける
ことが必要だ。
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