らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

459.ザ・ランチャーズ 「真冬の帰り道」

2007-02-07 | 11.Music
【SINGLE 「真冬の帰り道」】

 「真冬の帰り道」。この曲をスナックのカラオケで選曲する(「歌
う」ではありません)と、必ずママさんに喜ばれます。「メンバーの
喜多嶋修さんが女優の内藤洋子さんと結婚し渡米後、喜多嶋舞さんが
誕生する」なんていう、そんな「芸能」関連のネタよりも(いきなり
人のハナシの腰を折るのはよくないですよね)、さっそく本題に入る
ことにしましょう。

 ランチャーズは、加山雄三さんのシリーズ『エレキの若大将』から
抜け出してきたようなグループでした。いかにもカレッジ・ポップス
らしい「上品さ」を感じます。それもそのはず。「ランチャーズ」と
ひと言でいってもその活動時期の幅は広く、メンバーの出入りもあっ
たのです。そもそもランチャーズは、1961年に加山雄三さんのバンド
としてスタートしました。その後の変遷については割愛させていただ
きますが、1967年11月に「真冬の帰り道」をリリースした時点のラン
チャーズは、既に加山雄三さんから独立したメンバーで、構成されて
いました。メンバーは全員、慶応義塾大学の学生です。

 1967年から1968年はGS全盛の時期でした。「新生」ランチャーズ
もGSとして分類されたようですが、タイガースやテンプターズとは
違う雰囲気がします。この頃のランチャーズは「コーラス・ワーク」
もよく機能しており、グループとしてのバランスがとてもよかったと
思います。そのよさが表れた曲のひとつが「真冬の帰り道」です。

 曲は「Eメジャー」で「A-B-A」形式のシンプルな構成です。
しかし、演奏は随所に「欧米」の影響を受けていることがわかります。
イントロのキャッチーな12弦ギターには、独特な響きを感じますが
ドラムスのハイハットのオープン・クローズの使い方にはビートルズ
の影響を、コーラス・ワークにはビーチ・ボーイズの影響を感じます。
そのコーラス・ワークは、後の「ウエスト・コースト」の先駆けとも
言える役割を果たしているのではとさえ思えますが、いかがでしょう
か。

 間奏のギター・ソロには、彼らのオリジナリティを感じます。まさ
にランチャーズのランチャーズたる所以です。そのギター・ワークは
その音色の透明感とともに、「さすがはインストゥルメンタル出身の
バンド」と思わず頷いてしまう技巧を感じてしまうのです。

 ヴォーカルが「単調」であることはマイナスとみる見方もあります。
しかしわたしには、その単調さが逆に、「真冬の帰り道」全体に溢れ
ている「純真」な心情を、とてもよく表現しているのだと思うのです。






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4 Comments

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知ってるかも (タケチャン)
2007-02-07 00:14:19
どこまで送ろうか~
真冬の帰り道
いつか君が大人になれば

って感じの歌ではないですか。
記憶に残ってます。すごく親しみやすいメロディでしたね。
返信する
ランチャーズ (笹田剛)
2007-02-07 07:56:42
いまだに間奏のソロはどうやって弾いているのかわからないです。パープル・シャドウズの「小さなスナック」のイントロと並ぶ名演ですね。
返信する
手作りの心に染み入る曲 (らば~そうる)
2007-02-07 22:04:38
to:タケチャンさん

そうなんです。歌いやすいメロディなんです♪
シンプルなライン・構成が人の心を惹きつける
という好例の曲ですね。

近年のコンピュータ・ミュージックにはない
「温かさ」を感じます。
返信する
間奏・レフトチャネルのギター (らば~そうる)
2007-02-07 22:25:11
to:笹田剛さん

間奏のソロは複雑ですよね。
確認のためにCDを聴き直しました。
ギターはやはり2本でしょうか?

ライトチャネルはノーマルなリードライン。
レフトチャネルは「テクニカル」なラインです。
ギミックぽいですが、1本で弾いている音でしょうか。
ライトチャンネルをサポートする
「オブリガート+アルペジオ」という複雑なラインです。
すべてピック弾き。あるいは小節の最初の根音を
ピック、あとは指弾き・・・(根音とアルペジオの
音量の差が大きいので)?
いろいろと想像してしまいます。

ランチャーズのライヴを観たことがないので
確証がもてませんが、とても興味深く思います。
返信する

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