らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

206.ジョン・レノンのコード・フォーム

2006-05-30 | 12.THE BEATLES
【Gibson J-160E】

 ビートルズのコピーをよくやる。最近では「バンド・スコア」が充
実してきている(それでも紙面の制約上、リフレインでお茶を濁し、
詳細部を省略してしまっている表記が多い)のだが、私の場合、専ら
「耳」や「映像」を頼りにしている。

 ギターのカッティングの場合、使用する弦、例えば6本の弦をフル
に使うのか、6弦を中心に、あるいは1弦側を中心に使うのか、ロー
ポジションとハイ・ポジションのどちらを採用するのか、いろいろな
選択肢がある。この選択を誤ると、原曲のイメージとかけ離れてしま
うのである。コピーをするためにCDやレコードを聴いているうちに
気がついたことがある。既に、いろいろな文献で発表されているかも
しれないが、この場であらためてコメントしたいと思う。

「G」と「C」

 それは、「G」と「C」のロー・ポジションのコード・フォームで
ある。「G」の場合、一般的に6弦から「3-2-0-0-0-3」
(数字はフレット数を表す)と押さえる。ちなみに、どの弦をどの指
で押さえるかはギタリストによって異なるのだが、ここでは省略する。
また、「C」の場合も同様に「0-3-2-0-1-0」と押さえる。
これを便宜上、それぞれ「GX」「CX」と定義する。

 しかし、ビートルズはこの「GX」「CX」を使用する機会が少な
い。特にジョンに限って言えば、「GX」はないのではないか。では
どのように押さえるのか。「G」では、6弦から「3-2-0-0-
3-3」であり、「C」では同様に「0-3-2-0-1-3」とな
るのだ。これを上述と同様にそれぞれ「GY」「CY」と定義する。

 ギターを弾かれる方はぜひ「GX」と「GY」、「CX」と「CY」
を弾き比べてみていただきたい。イメージがかなり異なることを実感
いただけるかと思う。

 それでは、以上述べたことを具体的にどの曲で確認できるのであろ
うか。それは'LOVE ME DO'、'A HARD DAY'S NIGHT'、'I SHOULD HAVE
KNOWN BETTER'、'I'M A LOSER'、そして、'YOU'VE GOT TO HIDE YOUR
LOVE AWAY'であろう。共通して言えることは、これらの曲のキーが、
すべて「G」ということである。ジョンがこのコード・フォームを意
図的に採用したのか否かは不明である。おそらく彼の感性のプレイで
なのではないか。結果的に、コード構成音の中で最高音程である「G」
音の響きを持続的に得ることによって、聴き手に対してインパクトを
強く与えているかと思う。

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8 Comments

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おや? (ごんぞう)
2006-05-30 01:26:06
ジャイアンツとカープかと思いました。ウソです。
返信する
「F」と「E」 (さらぽわ)
2006-05-30 02:12:20
to:ごんぞうさん



この記事でごんぞうさんからコメントが

あったので最初はびっくりしました♪
返信する
Gコードって一番好きかも (レノン&マッカートニー)
2006-05-30 20:44:07
こんばんは。

そうるさん、流石ですねぇ。

忠実にコピーされているんですね。

僕は気にしたことありませんでした。

一番最初に覚えたコードは、G,Em,Am,D7だったので、Gの音が一番好きだったような気がします。



返信する
コードFは難しいなぁ (らば~そうる)
2006-06-01 00:26:24
to:レノマさん



わはは。EmとかE大好きでしたヨ♪



'YESTERDAY'の弾き語りをしたかったのですが

キーがF。「F、押さえられへん。」

ということで断念。



後で気がつきました。

チューニングを1音下げてGで弾くのですね。
返信する
TBありがとうございました。 (Johannes)
2006-08-16 10:25:44
イエスタデイも、Key下げてるけど、このGでした。

という事はPAULも使ってたんですね、重要なBEATLESのコードだと思います。他にGiralの、「Gir~l♪Gir~l~~」のサビにも、カポつけてるけど使ってますよし、悲しみをぶっとばせも12弦だけど使ってます。ただ、普通のコードGを使ってる事もあるんです、そこが凄いですね、使い分けてたんだと思う。



ご存知かと思いますが、他にディス・ボーイのイントロのDコードもよく使われる、特殊なコードです。



後、ノーリプライの頭のコードみたいに小指つける特殊コード。効果的です。



フロム・ミー・トォ・ユーのU~~のところのコードも随所で使われてます。



流石、エンデイングのコードも工夫されてて、ユーリアリー・ガット・ホールド・オン・ミーは難しい。



上級だとテル・ゼア・ワズ・ユーもかなり凄いコードだし、ミッシェルなんかも難しいですね。



とても興味深い内容なので、もっと書いて欲しいです。BEATLESの、コードや楽器、弾き方等についてです・・・・



期待しております!







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ありがとうございます♪ (らば~そうる)
2006-08-17 02:08:56
to:Johannesさん



檄文、ありがとうございました♪

つたない知識と経験とで

無理のない範囲で続けていきたいと思います。



いや~、さすがにずら~っと出てきましたね。

さっそく試して確認してみたくなりました♪



特に、'TILL THERE WAS YOU'のコードストロークは

いちばん興味があります。

なかなかキレイに弾けません・・・。

F#dimとか

1弦~5弦を人差し指1本のみで押さえる

Gm7/Cやナインス系(F9,D9,D♭9)

間奏終了近くのG♭7-5-10

などなど・・・。

このようなコードをなにげなく使いこなせる

「センス」がすごいなと思います♪
返信する
なるほどぉ・・・ (Unknown)
2009-02-20 06:36:52
I Don't Want to Spoil the Party の出だしに「GY」を用いて弾いてみたらイイ感じになりました。。。^^
この曲のコード・フォームもそうなのかなぁ?

・・・あ、いつも古い記事にコメントすみません^^;
返信する
GY (らば~そうる)
2009-02-22 10:18:22
to:Unknownさん

“BEATLES Ⅵ”を聴きなおしました。
J-160Eが前面に出ていてスキな曲です。
たぶん「GY」ではないでしょうか。
1弦の「G」の音もうまくつなげていますね。
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