1965年の暮れにリリースした“RUBBER SOUL ”で、ビートルズは、
内省的なナンバーのひとつである‘Norwegian Wood’を書きました。
この曲の歌詞に込められた意味については、事実と憶測を含め多くの
コメントが発せられています。わたしの所見はこちらを参照ください。
関係者のコメントを整理しながら、この曲の状況を考えてみること
にしましょう。
ジョンは言いました。
これは情事についての歌だ。歌詞の内容は、ある女性のアパート
にいっしょに行ったときの経験談に基づいている。
妻には知られたくなかったから、わかりづらい言葉を選んだんだ。
1965年当時のシンシアとの結婚生活について、知る由もありません
が、何か複雑なコメントですね。この曲のクレジットは、「通例」の
『レノン=マッカートニー』です。この点について、ジョンは多くの
人に対し次のように述べています。
‘Norwegian Wood’の制作にポールはほとんど関与していない。
実際には、バッキングの楽器のことで、ジョージに協力を仰いだ
んだ。
ジョンは、この曲の「ロマンティックであるながらも、どこかミス
テリアスな世界」を、少し風変わりな手段で表現したいと考えており
その頃ジョージが手に入れたばかりの「シタール」が、その雰囲気に
マッチするのか、試してみたかったのです。ジョンのオファーに対し
ジョージは、このようにこたえています。
「インドのギター」はまだマスターしていないけれども、とりあ
えずやってみよう。
‘Norwegian Wood’のレコーディングについては、当時のジョンの
曲にしては珍しく長い時間が費やされ、「試行錯誤」の作業が進めら
れました。このプロセスによるアレンジの変化は、“ANTHOLOGY 2 ”
で確認することができます。
一方、制作過程には関与していなかったはずのポールは、ジョンと
反対の見解を述べています。
これもまた、いつものように二人でセッションをしている最中に
生まれた一曲なんだ。ジョンが最初の一節を持ってきたんだ。美
しいと思ったよ。でも、それ以外は何もできていなかった。タイ
トルも詞もなにもかもね。あの曲は自然に出来上がっていったん
だ。中間部はボクが書いた。なぜならジョンにはミドル8が書け
なかったからね。
彼は曲のタイトルについて、このように述べています。
ピーター・アッシャー(注)が部屋の内装を木目調にしていてね。
あの当時、壁や床を木にするのが流行っていたんだよ。ピーター
の部屋に使われていたのは、チープなパイン材だった。でもね、
「チープ・パイン」じゃ、曲のタイトルにはならないよね。
歌詞のストーリーについて、ポールは興味深いことをコメントして
います。彼は「この曲の歌詞がジョンとある女性との間で本当にあっ
た恋愛話に基づいている」と言い、その女性に「仕返し」するために
ノルウェー産の木製家具に火をつけて燃やすというアイディアを自分
自身が考えたのだと主張しています。
彼女はジョンを風呂場に寝かせだんだよ。男子たるもの、やられ
たらやり返さないとね。
制作やレコーディングのプロセスで誰がいったい何をしたのでしょ
うか。ジョンとポールのコメントの内容が一致していないこともあり
謎です。しかし‘Norwegian Wood’は、とてもキャッチーなメロディ
や歌詞によって表現された魅力的なストーリーに代表されるように、
「傑作」であるということについては、間違いないでしょう。
(注)ピーター・アッシャー
・ポールのガール・フレンドだったジェーンの兄
↑If this article is quite good, will you please click?
内省的なナンバーのひとつである‘Norwegian Wood’を書きました。
この曲の歌詞に込められた意味については、事実と憶測を含め多くの
コメントが発せられています。わたしの所見はこちらを参照ください。
関係者のコメントを整理しながら、この曲の状況を考えてみること
にしましょう。
ジョンは言いました。
これは情事についての歌だ。歌詞の内容は、ある女性のアパート
にいっしょに行ったときの経験談に基づいている。
妻には知られたくなかったから、わかりづらい言葉を選んだんだ。
1965年当時のシンシアとの結婚生活について、知る由もありません
が、何か複雑なコメントですね。この曲のクレジットは、「通例」の
『レノン=マッカートニー』です。この点について、ジョンは多くの
人に対し次のように述べています。
‘Norwegian Wood’の制作にポールはほとんど関与していない。
実際には、バッキングの楽器のことで、ジョージに協力を仰いだ
んだ。
ジョンは、この曲の「ロマンティックであるながらも、どこかミス
テリアスな世界」を、少し風変わりな手段で表現したいと考えており
その頃ジョージが手に入れたばかりの「シタール」が、その雰囲気に
マッチするのか、試してみたかったのです。ジョンのオファーに対し
ジョージは、このようにこたえています。
「インドのギター」はまだマスターしていないけれども、とりあ
えずやってみよう。
‘Norwegian Wood’のレコーディングについては、当時のジョンの
曲にしては珍しく長い時間が費やされ、「試行錯誤」の作業が進めら
れました。このプロセスによるアレンジの変化は、“ANTHOLOGY 2 ”
で確認することができます。
一方、制作過程には関与していなかったはずのポールは、ジョンと
反対の見解を述べています。
これもまた、いつものように二人でセッションをしている最中に
生まれた一曲なんだ。ジョンが最初の一節を持ってきたんだ。美
しいと思ったよ。でも、それ以外は何もできていなかった。タイ
トルも詞もなにもかもね。あの曲は自然に出来上がっていったん
だ。中間部はボクが書いた。なぜならジョンにはミドル8が書け
なかったからね。
彼は曲のタイトルについて、このように述べています。
ピーター・アッシャー(注)が部屋の内装を木目調にしていてね。
あの当時、壁や床を木にするのが流行っていたんだよ。ピーター
の部屋に使われていたのは、チープなパイン材だった。でもね、
「チープ・パイン」じゃ、曲のタイトルにはならないよね。
歌詞のストーリーについて、ポールは興味深いことをコメントして
います。彼は「この曲の歌詞がジョンとある女性との間で本当にあっ
た恋愛話に基づいている」と言い、その女性に「仕返し」するために
ノルウェー産の木製家具に火をつけて燃やすというアイディアを自分
自身が考えたのだと主張しています。
彼女はジョンを風呂場に寝かせだんだよ。男子たるもの、やられ
たらやり返さないとね。
制作やレコーディングのプロセスで誰がいったい何をしたのでしょ
うか。ジョンとポールのコメントの内容が一致していないこともあり
謎です。しかし‘Norwegian Wood’は、とてもキャッチーなメロディ
や歌詞によって表現された魅力的なストーリーに代表されるように、
「傑作」であるということについては、間違いないでしょう。
(注)ピーター・アッシャー
・ポールのガール・フレンドだったジェーンの兄
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ジョンとポールの発言に若干のずれのある
ケースがありますね。
2人の関係が微妙なものになった現われかも
しれません。
ミドルエイトの転調と、ワルツのリズムに
なるところも好きな歌です。
ジョンとポールのコーラスが決まってます。
ギターとシタールの共演も
独特の雰囲気で。
ラバーソウル全体の雰囲気をこの曲で決定
したような。
やはり‘Yesterday’の出現はジョンとポールの
関係に
大きく影響したのでしょうか。
「ボクには‘Yesterday’がない」
というジョンのコメント・・・。
‘Norwegian Wood’はUS盤もUK盤も
2曲めに登場していますね。
“RUBBER SOUL”のコンセプトは
UK盤の‘Drive My Car’によるインパクトも大ですが
仰るとおり「この曲」が決め手でしょうね。