【写真:『ビッグラン北海道』(1990年版)CONTENTS 2006年07月22日21時56分撮影】
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先日、『ビッグラン北海道』に関する記事を投稿したところ、本文
を上回る詳細のコメントを頂戴した。そこで便乗企画。そのコメント
に沿って現物を確認していきたいと思う。
題して『続・ビッグラン北海道』。(>行は当該コメントから引用)
今回は「ロードマップ編」である。
1.スピード取り締まり対策
>特に巻末のロードマップは当時としてはほかに類を見なかった
>「ダート&舗装色分け」「ねずみ取りスポット」を明記した地
>図で、林道制覇や裏道の選定などにもよく使っていました。
>現にこれで場所を事前に把握していたため取り締まりの手を免
>れたこともありました(豊似市街)
『ビッグラン』のロードマップは大好きだ。このマップのおかげで
北海道の走りに目覚めたといっても過言ではない。ちなみに豊似市街
の図は以下の通り。「豊似」の文字の右に「レーダーマーク」が。
豊似市街
豊似市街を拡大してみた
2.ナウマン国道(国道 336号線)
>ダート明記の地図は当時はホクレンマップも配布されてはいま
>したが、道道レベルまでで、町道以下になると、その区別は付
>けられていませんでした。90年当時ですと、まだナウマン国
>道は一部未舗装。旅来の国道渡船もあった時代ですね。
ナウマン国道。国道 336号線のことである。1990年当時は十勝川の
両岸、「旅来」と「愛牛」の間でみごとに寸断されている。ちなみに
現在では、寸断ポイントから約5Km河口寄りに橋がかけられ、通り抜
け可能になった。そして国道 336号線は十勝太の集落を経てロラン局
付近まで開通している。ここで舗装区間は終了。現時点では橋を越え
国道38号線の吉野へ抜ける道が本線となっている。国道 336号北進の
結果、今後どうなるのだろうか。こちらをどうぞ。
国道 336号線 十勝川越え(2001年)
3.道道 907号線及び国道 273号線
>そのほか三笠市を通って北上する裏道国道なんかも一部未舗装
>でした。三国峠は三股から先はぐねぐね道の多いダートで、こ
>れまた味があったものです。峠を走破すると車のサイドは真っ
>白になっていたものです。
道道 907号線(現在の国道 452号線)のルート
「裏道国道」とは別のルートを言及することになるかと思うのだが
現在の国道 452号線は1990年当時、道道 907号線として夕張⇔芦別を
結んでいた。途中、桂沢湖があるこのロングダート。当時ぜひ走って
みたかった。
国道 273号線 三国峠越え
三国峠越えの国道 273号線のロングダートは、1984年にも経験した。
三股を越えたあたりからダートが始まる。夏の暑さとロングダートが
よく似合う。当時、勝手にそう思っていた。もちろん今でも。
4.黄金の滝
>十勝太の「黄金の滝」も、当時他のガイドブックにはいっさい
>載っておらず、この地図に記載があるのを見て、手探りで探し
>当てたものです。
黄金の滝
「黄金の滝」。これもしっかり掲載されている。「昆布刈石」という
わくわくする地名とともに冒険心をあおられたものである。「手探りで
探し当てる」というのがキーポイント。これに嵌ると普通の旅にはもう
戻れない。
◇◆◇
まだまだ続く・・・かな。
まぁ、よくここまで写真とって、スーパー入れて細かく検証したもんです。えらい!
とにかく、7~8年くらい前までは「ビッグラン北海道1冊あれば他のガイドはいらない」というくらい、これ1冊だけを携えて北海道を回っていた時期がありましたね。
観光地には目もくれず、地図から探し出す面白そうなスポット、土地、林道、裏道をひたすら周っていました。
十勝太の南にある「豊北原生花園」なんて、越水原生花園の十勝版か?なんて思って行ってみたら大間違い。たんなる荒野と湿地ですぜ!(今ではどうか知りませんが)。なんというか自然の姿のままなんですよ。
十勝太のダート中間付近にあるロラン局(洋上長距離船の航行に大変重要な無線施設=この当時は米軍が管理していた)って何?と思って、ダートから外れてその施設まで行ってみたり。(当時は申し出で見学もさせてくれたようです)
あまりにマイナーな道までも掲載する一方で、廃道まで載せてしまっていたケースもありました。
・十勝の湧洞沼~長節湖を結ぶ道(ダート)
・新得~夕張を結ぶ林道など
・士幌高原~然別湖の計画道
・愛山渓温泉から等高線に沿って伸びる林道
行ってみたら、そりゃもうひどいもんでした。途中で引き返してきましたけど。
その他、まだ林道通行規制について書かれておらず、期待して行って見たらゲートが閉まっていたなんてところも数々。
・静内の高見湖より上流
・新冠湖より奥
などなど。
今手元に昔のビッグラン地図がないのですが、もっとたくさんそういうポイントがありました。
まぁ、これはこれでいろんな発見・検証になって面白かったです。
これはかなり重宝しましたね。
土日ともなると、かなりの確率でレーダーマークの場所に本当にパトカーとテントがいた!というケースがありました。
あと、国道は道道に比べて覆面パトカーも結構多かったので、極力並行する町道や農道を走るようにしていました。
これは、取り締まり対策というだけではなく、隠れた絶景スポットの発掘という意味合いもかねています。穴場的な風景は圧倒的に、町道・農道からのものが多いんですよ。
当時風景写真を撮りながら周っていたこともあり、適当にちらちらとわき見運転しながら(笑)、ちょっと垣間見える絵になる景色を見つけたら、そこでブレーキ。バック運転で戻るか急旋回して、左寄せもせず車を停めて、ドア開けっ放しのままカメラ取り出して写真を撮る・・・。こんなことは国道では絶対できません。町道・農道、しかも北海道ならではのことでしたね。
もちろん撮っている間も、対向車や後ろから来る車はなし!(たまに「同業者」がいたりして苦笑する場面もありましたが)。そんな楽しみがありました。
ちら見すると同じよう見える十勝や別海や標茶あたりの碁盤目状の道も、道が一本違うだけでまったく別の風景が広がり、それを楽しむだけでも1日があっという間に過ぎていったものです。
>「裏道国道」とは別のルートを言及することになるかと思うのだが
あー。これはですねぇ。
「札幌から富良野に行く時の裏道」という意味だったのですよ。ちょっと舌足らずでした。
大体、ちょっと道慣れした札幌市民や千歳付近在住者なら、この道の方が交通量は圧倒的にすくなく、信号もほとんどない、ダートとはいえかなりフラットで道幅も広く走りやすい!。ということは旧知の事実でしたが、内地のマップには「ダート道」ということだけが注意点で書かれ、牽制されがちの道として見られていた感があります。
ダート時代の三国峠。良かったですねぇ。
今みたいに、長距離バスやトラックも大変少なく、しかも糠平~三股間も今のようにトンネルは少なく、湖岸を縫うように走っていました。昭和50年代後半はこの区間もダートでしたので、国鉄代行バスはかなりゴトゴト揺れながら走っていました。
平成に入る頃には三股までは完全舗装されていたと記憶しますが、当時糠平方面から走ってきた車は十勝三股駅前を境に急減速。ガタンと一段低くなった道路を白い砂けむりを巻き上げ、車のテールを振りながら三国峠に向かって走り去る光景がとても懐かしく目に焼きついています。
まだ昆布刈石海岸がいまほどメジャーではない頃、友人同士で道東を周る時は、だいたいここをコースに入れてましたが、みんなその景色には感動していましたね。
昆布刈石から浦幌に戻る途中の「霧止峠」。
ここでは本当に文字の通り霧が止まるんですよ。
十勝地方東部沿岸は、春先とか秋によく海霧が発生して一体を覆い尽くすのですが、それほど高いものではないので、この霧止峠で霧がせきとめられ、十勝太~昆布刈石あたりが真っ白なのに比べて浦幌市街地側は、いたって良い天気!なんてことがままありました。
霧止峠を境にして、海側が霧!山側は晴れ!
という風景を実際に見たときはかなり感動モノでした。
ちょっと話はずれますが、帯広空港側にまで霧が入り込まないのも、晩成温泉~長節湖のラインから内陸にかけて、海岸段丘が2段3段にわたって低い山脈のように連なっており、これが霧のブロックの役割を果たしているわけです。
帯広空港で春~夏にかけてたまに霧が入って降りれなくなったりするのは、十勝太の方の霧が流れ込むのではなく、幸福駅あたりを流れている札内川の川霧によるものです。
比較的温度変化のない(相対的に温度の高い)川の水面に冷えた空気が流れ込んで発生して、それが日高山脈からの緩やかな山風に乗って流れてくる。
霧は気温の上昇とともに解消しますので、日が照ってくれば、午前中には晴れるケースがほとんどです。
ちょっと話がそれてしまいましたが、十勝太ネタでした。
http://news.hbc.co.jp/07241205.html
※一両日中には消えてしまうと思うのでお早めに!
>これはかなり重宝しましたね。
重宝しました。道道、町道、農道主体に走ることも
身につきました。
一度だけ・・・
1993年の夏、国道239号線の名寄市街地で
先頭信号待ち後、ダッシュ!
「止まれ」の赤旗おじさんに遭遇しました。
道道 907号線がきれいに舗装され
生まれ変わった(といっていいのか複雑)国道452号線
を走りましたか?
そりゃ、もう淡々として・・・
なにか味気ないのです。
国道 273号線の三国峠越え。
この深い樹海にあのような建造物を造った
ことに対しては畏敬の念をいだきます。
さぞかし苦労も多かったことでしょう。
三股のお店のおばちゃんが
「舗装される前は、どろどろで物凄い人たちが
訪れてきたけれど、舗装されてからは
そのような人は減ったわねえ・・・」
と。
確実に、ひとつの時代が終わったのですね。
おお。なんだか「知床峠」みたいですね。
峠からウトロ側は霧、羅臼側は快晴みたいな。
霧止峠の道、実はまだ走行していないのですよ。
忍び寄る舗装化の前に・・・ぜひ。
十勝太~昆布刈石あたりは
あらためてじっくり時間をかけて探索してみたいなと
思っております。
記事、確認しました。
「神門の滝 遭難事件」の前科があるので
他人ごととは思えません。
兵法にも書いてありますね。
「前進は簡単だが、後退は難しい」
というようなこと。
>>生まれ変わった(といっていいのか複雑)国道>>452号線を走りましたか?
いやね。
ここ、まだ走ったことないんですよ。一度も。
リリーズのふるさと、夕張(清水沢)まではあるんですけど。
>>そりゃ、もう淡々として・・・
>>なにか味気ないのです。
もしかすると、
道東の「道道 本別留辺蘂線」に通ずるものありますかね?
>>国道 273号線の三国峠越え。
まぁ、便利になったのは確かです。
糠平温泉があれで少しは活性化してくれるといいんですけどね。