私のブログを見て下さってる方は「宿好き」な方が多いと思いますが
私はネコの保護活動をしています。
今回の記事は、ネコには興味のない方もさわりだけでも読んで
保護活動ってこんな事やってるんだ~と知っていただけたら嬉しいです。
ちなみに昨日旦那が私に送ってきた写メ。 ↓ (~_~;)
2015年は空前の「猫ブーム」だそうです。
来年早々には、初めて飼育数で猫が犬を上回るとか。
「猫派」として嬉しい限り。
その恩恵は、私達の譲渡会にも如実に現れていて、今年に入って来場者が以前の2倍になりました。
そんなこんなで、今日は久しぶりにネコの話を・・・というより
ネコを通して私が体験した人間ウオッチングの話しをしようと思います。
譲渡会を開催すると来場者のほとんどが家族連れか、お母さんと子供さんで
男性1人・・・ましてや中年の男性1人で来られる事はとても珍しいので、嫌でも目に付きます。
最近2回続けて、60代と40代の男性が1人で来場されました。
60代の方は子供は独立、自分は定年退職。奥さんと2人で寂しいので
ネコを飼いたいと言われ、とても可愛い2か月ぐらいの子を選ばれました。
エントリーシートに住居環境、家族構成、飼育経験など書いてもらうのですが
特に問題もなく、あとは後日お届けするだけの段どりになっていました。
しかし、トイレの掃除、朝晩のご飯と水交換など・・・
ネコのお世話はやはり奥さんの仕事なので(例外もあるでしょうけど)
「一度お届け前に奥さんとお話させて下さい」と言うと
なんとなく旦那さんの歯切れが悪いんです。
(私達は譲渡会で決まった子をその場で渡しません。必ず自宅までお届けします)
それが気になったので、翌日家電に電話をすると・・・・奥さんが出ました。
「ねこネットあまです」と言うと「ネコ??なにそれ?」と。
驚いた事に、奥さんはネコを飼う事など全く知らず、おまけにネコ嫌い。
主人が猫を飼う???そんな事私は許可していません!!・・・とすごい剣幕。
急いでご主人に連絡を取ると、申し訳なさそうに
「自分専用の部屋があり、自分の部屋だけでケージ飼いをするつもりだった」と。
ケージ飼いはもちろん、1部屋飼いも私達は大反対なので
結局譲渡はお断りしました。
もう1人の40代の男性も、奥さんの了解を得ずに譲渡会に来ていて
ネコ2頭を決めていかれました。
まあ、この人にはわけがあり、15歳の飼い猫を亡くされ奥さんがペットロスなので
元気づける為に新しい子を迎え入れたい・・・という理由でした。
でも奥さんはまだその子が亡くなって1か月も経っていないので
とてもそんな気持ちにはなれないからとお断りの電話が。
旦那さんの先走りでした。
そんな事が続いた以降、1人で譲渡会に来た男性には
「家族全員が賛成しているか」と、必ず確認することにしました。
いい教訓になりました。
ネコの譲渡は「譲渡会」だけでなく、「里親サイト」や「HP」を通じて申し込みが入る事も多く
その場合は、メールのやり取りが中心で、文面だけでどんな人か想像するしかありません。
丁寧な自己紹介や応募動機、猫の飼育履歴をしっかり書いてあるメールもあれば
「ねこ下さい。いくらですか?」こんな文面だけを送ってくる人もいます。
最近気になるのは「わたしゎ」「ありがとぉございます」「でゎ譲渡会ぇ行きます」
「ぉねがいしまぁ~す」「ぢゃあ」と書いてくる若い人。
私は一気に「読む気」も「返事を書く気」もなくなります。
「小学校へ戻って1から国語勉強してこい!」・・・ってね。(~_~;)
ある時、2人子持ちの20代前半の若い夫婦から「子猫が2匹欲しい」とメールありました。
20代前半で子供が幼稚園児と小学生って、何歳に産んだ子??と思いましたが(そんな事聞けないし)
一軒家だと言うし、先住猫はいないと言うし、専業主婦さんだし
条件的にはクリアだったので、お見合い日を決めました。
最近はメールのやり取りもLINEが多く、以前のようにメルアドを聞かなくてもいいので
簡単になりましたが・・・LINEをされている方ならご存じだと思いますが
「タイムライン」ってありますよね。
その若いママ、毎日タイムラインを日記代わりにアップしていて、誰でも(私も)普通に見れてしまいます。
お見合いまでの1週間、そのタイムラインを見ていると・・・・いきなりトップ画が夫婦のキス写真。
金髪のギャル風のママと、前髪がとんがったホスト系男子。
うわぁ~~~イケイケの2人じゃん。(@_@)
その上、旦那さんだと言ってた男性は「同棲相手」。
一軒家だと言ってた家は「アパート借家」。
「専業主婦」だと言ってたけど「現在失業中」
先住猫がいないと言ってたのに、アップ中の室内写真には成猫3頭も写ってます。
(多分、家まで猫を届けられる事を知らなかったのか??)
タイムラインから想像するところ、2人子持ちのバツイチのヤンママが、新しい彼氏と同棲中??
なかなか次の仕事が見つからず、退屈しのぎのネットを見てて、可愛い子猫が欲しくなった??
それだけでも申告違反なのに、タイムラインの内容が、とてもここでは書けない様な
彼氏との性生活の様子が赤裸々に。。。。。(こんなことまでタイムラインに載せる??)
で、それに友人達が、ナンヤカンヤとはやし立てるコメントが大量に。
1000%無理!!こんな嘘つきギャルに大事な子ネコなんか絶対渡せな~~い!!
速攻お断りしました。
もう1つも、タイムラインで発覚した事です。
お見合いも終わり、問題もなく、あとはお届けするだけになっていた
30代の子どものいない御夫婦。
その奥さんのタイムラインにまたまた驚きました。
「リストカット」した腕の写真がたくさんアップされていたんです。
もう死にたい、生きてる意味がわからない・・・そんな書きこみだらけ。
極め付けは、お届け2日前、睡眠薬を大量に飲んで救急車で緊急搬送。
そんな状況もすべて(みんなが見られる)タイムラインにアップされてます。
そんな精神状態で、ネコなんて飼える???・・・というか
心配でとても渡せません。
気の毒に思いましたが、やはりご辞退させていただきました。
ヤンママの環境はタイムラインを見なくても、お届けした時に嘘がバレバレのパターンですが
このリストカットの奥さんは、タイムラインを見なければ分からなかった事で・・・
最近はストリートビュー以上に、タイムラインが希望者さんの人柄や日常を知るのに
とても役立つツールになってます。
次は、私の大失態の話を・・・
成猫希望のご家族が猫のお見合いに来ました。
40代の少し派手目のお母さんと
ジーンズのポケットに鎖がジャラジャラ付いた20代の息子さんでした。
4頭の中から「どの子にしよう~」と2人で楽しそうに迷われていたので
私が「息子さんに決めさせてあげたらどうですか~?」と言ったら
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「息子ではありません。夫です!」と。
「すみません!!」と謝りましたが、どう見ても親子にしか見えず。。。。
最終的に2頭決め、若いツバメと・・・いえ、若いご主人と
手を繋いで仲良く帰っていかれました。
いまだにすご~く印象に残ってます。
もう1組は、譲渡会に来た妊婦さんとご主人の30代の御夫婦。
妊婦さんが譲渡会に来る事は珍しく、妊娠中にネコを飼うと
「トキソプラズマ」に感染する??という噂もあり、あまりお勧めしていません。
なので妊婦さんには「ご出産が終わって落ち着いてから飼われたらどうでしょう」と言いました。
一瞬沈黙のあと・・・
「私妊娠なんかしてませんけど!」
オーマイゴーット~~~ただの贅肉でした。 m(__)m
最後は今年ネコを通じて私が一番嬉しかった事を!
忘れもしません。8月の終わり・・・
旦那から「仕事先の隣りの空き地に子ネコが3匹もいる。どうする?」と電話が。
どうする?ってそんなの聞いちゃったら保護するしかないでしょう~~(>_<)
すぐ車を飛ばしその空き地へ。
その時は必死で、小さい3頭をつかんで、キャリーに入れ病院へ走りました。
まだミルク飲みの300グラム前後の子猫でした。
三毛1頭と、サビ2頭。
私達のメンバーの間では「サビを拾うと大ハズレ」と言われているほど
サビは見た目が悪いので人気がなく、譲渡会に出しても、なかなか決まりません。
そんなサビが3頭中2頭。ああ・・・・・(>_<)
ネコの世界も人間と同じで?「見た目の可愛い子」「若い子猫」が人気。
「このネコは性格いいですよ~」と言っても、そんなの飼ってみないと分からないし・・・ね。
頑張って少しでも可愛く写真を撮ろうと、何十枚もいろんな角度から撮りましたが、なかなか。。。。(/ω\)
毛色が黒と茶色が混じり汚く見えるので、どの角度から撮っても可愛く見えない!?
しかし三毛はとても可愛かったので、応募がたくさん入りました。
しょうがない、三毛だけでも貰ってもらおう・・・とお見合い。
そこに現れた里親希望者さんは、幼稚園と小学校の3兄弟と、30代の若いお母さん。
とても感じの良いご家族で、三毛を見て速攻気に入って下さいました。
ところが、サビちゃん2頭が、その3兄弟に抱っこされなかなか離れません。
3兄弟も1頭ずつ抱っこし、ご満悦。
「お母さん、僕達1人1匹ずつ面倒見るから、3匹飼おうよ!
兄弟をバラバラにさせるの可哀想じゃん」と。
お母さんはビックリして「3匹なんか絶対無理無理!!」と。
そうですよねぇ・・・初めて猫を飼うのに、いきなり3頭はさすがに無理でしょ。
私だってそう思います。
そんなこんなで、三毛ちゃんを決め、後日お届けになりました。
するとその夜、そのお母さんからメールが「あれから夜お父さんとも話合い
やっぱり兄弟をバラバラにさせるのは忍びないので3匹全部貰います」と。
え~~~~~~~~~!!!
まさかまさかの夢のような申し出でした。
今まで2頭兄弟で譲渡は時々ありますが、3頭一緒に貰っていただくのは初めて。
それ以上に嬉しかったことは、お母さんが見た目を全然気にされなかったこと。
どうひいき目に見ても見栄えの悪いサビなのに、そんな事全く気にした素振りがなかったんです。
今でもこの写真を見ると、目がウルウルしてきます。
ちなみに、私の属する保護活動のメンバーはネコの事を「1頭、2頭」と数えます。
「匹」と「頭」の呼び方の違いって、大きさによるところもありますが
人間に対する「貴重」「貢献度」「有益」の違いもあるんだそうです。
たとえば普通の犬は「1匹」ですが、警察犬や盲導犬は「1頭」と数えます。
ネズミも普通のネズミは「1匹」ですが、実験用のマウスは「1頭」・・・というように。
そういう意味からも、ネコは私達にとって「貴重で有益で貢献度の高い生き物なので」
私達メンバーは「1頭、2頭」と呼んでいます。
来年もいろんなネコ達との出逢いが待っていると思いますが
1頭でも殺処分が減る様に、幸せな子が増える様に、保護活動頑張ります。
そして・・・また里親希望者さんのエピソードもこっそり?紹介しますね。