5月から6月に掛けては
毎年子猫シーズンで
猫の保護団体や保護活動者は多忙を極めます。
私の属している団体も例外なく
1週間に何件も子猫の保護依頼の相談メールが入ります。
幸い私自身は、自分の家の周辺の野良猫さんを
頻繁にTNR(避妊)しているせいか
ここ数年子猫に遭遇した事がなく
他のメンバーや相談者さんの子猫の里親探しの
お手伝いをメインにしています。
ところが…5月中旬
中学生の孫から夕方ラインがきて
「おばあちゃん~~!弱ってる子猫を拾っちゃった~~」という
文面と、自分の自転車の前カゴの中に
横たわっているこの写真が送られてきました。
パッと見て、これ死んでる??と思ったほど
ぐったりした様子の子猫の写真です。
学校の帰り道、道路の隅で、中学生が集まっていたので
なにかと思って、覗いたら、この子が地面に横たわっていたそうです。
みんな見ているだけで誰も助けようとしなかったので
私が拾って連れてきた・・・と。
ああ~~この子らしいと思いました。
去年のクリスマスの前日にも
公園で1歳ぐらいの子を保護して家に連れ帰り
私に連絡が来ました。
あまりにも寒くて可哀そうだから家に連れてきた・・・と。
(譲渡しました)
この子です⤵
数年前にも
学校帰りに段ボールで捨てられていた子猫を拾って
私の家に連れてきました。(今ではうちの子です)
くるみとの2ショットでお馴染みのこの子です。⤵
そんな気持ちの優しい子なので
道で衰弱して倒れている子猫を見捨てる事など
出来なかったんでしょう。
もうこれは待ったなしで病院へ連れていくレベルなので
その足で飛んでいきました。
案の定
重い猫風邪で、即、入院。
おまけに酸素室に入れられる重症レベル。
ミルクも飲まないので強制補給で
数日入院しました。
孫と毎日にお見舞いに行き
なんとか1週間後に退院できました。
退院後はミルクボランティアさんにお願いし
離乳まで面倒を見てもらう予定でしたが
今、保護中の子猫が多すぎて
ミルボラさんの空きがなく
ミルボラさんが空くまで
未熟な私が数日面倒を見る事になりました。
ところが私の技術不足で
なかなか哺乳瓶でうまくミルクを飲んでくれず
スポイトで時間を掛けてミルクを飲ませなくてはいけません。
たった1頭なのに、3時間置きの授乳で
神経使ってクタクタに~~
こんな乳飲み子を4頭も5頭も
お世話されているミルボラさんの苦労が
改めてわかりました。
毛色が個性的なスモークグレーの男の子。
孫たちが「しじみ」と名付けました。
退院しても、最初は目がまだまだ痛々しくて
このまま普通の目に戻るのかとても心配でした。
ひどい猫風邪だと眼球摘出の子もいるほどなので
風邪といっても、甘くみてはいけません。
特に子猫は体力がないので、なおさらです。
それでも少しづつ少しづつ目がキレイになってきて
ミルクもよく飲むようになりました。
ミルボラさんにバトンタッチしてからは
ミルボラさんから送られてくる写真が
楽しみなほど、どんどん元気になっていきました。
一度、ミルボラさんが多忙な週があり
数日私のところへ来ましたが
孫たちが毎日様子を見にきて
子猫の可愛さに魅了されてました。
離乳食を経て、カリカリが食べられるようになったので
そろそろ募集を始めようと
しじみの写真を里親サイトに掲載しました。
この写真です。
するとしばらくしたら応募が入ったんです!
ご夫婦と子供さんが4人の6人家族で一戸建て。
私の家から車で15分ぐらいの近さ。
とても好条件でした。
子猫を譲渡する時、あまり小さいお子さんがいるご家庭は
どうしてもオモチャにされやすいので
(私にも、2歳児や1歳児の孫がいるのでよ~くわかります)
ご辞退する場合が多いのですが
この応募者さんは子供さんは4人と多いですが
もう中学生が3人だったので
その点は安心でした。
そしてミルボラさんのお宅でお見合い。
ご家族総出でしじみに会いに来てくださいました。
猫を飼うのが初めてのおご家族だったので
良い面だけでなく、カーテンに登るとか
ソファバリバリするとか・・・悪い面も
正直にお話しさせていただきました。
それでも「しじみちゃんをぜひ!」と言って下さり
お見合い成功!
子供さんたちが「早く欲しい!」ということで
3日後にお届けになりました。
それを聞いた孫たち4人。
嬉しさ半分、寂しさ半分で~苦笑
本当なら離乳後は私の家に連れてくる予定で
それを孫たちは楽しみにしていたのですが
こんなに早く里親さんが決まってしまったので
その機会がなくなってしまいました。
なので、お届け前にどうしても会いたいと言うので
ミルボラさん宅にお邪魔して
最後にしじみを順番に抱っこ。
あまりにも元気になったしじみを見て歓声をあげてました。
そして今週、里親さんのお家にお届けしてきました。
しじみは初めての場所にも関わらず
ビビる事もなく、隠れる事もなく
お部屋の中を探検し、オモチャで遊び・・・安心しました。
お届けして数時間後には
ご主人の足元で寝ているしじみの写真が送られてきて
ホッとしました。
しじみは中学生に(孫に)命を助けてもらい
しじみは中学生に(孫に)命を助けてもらい
孫はしじみから命の大切さを学んだ。
保護しなければ多分消えたであろう命は救われ
その子を新しい家族の元へ。
命のバトンリレー、ご縁の繋がり。
保護活動って本当に奥が深いと実感しています。