Runrun日記

今読んでいる本ーカレワラ(8)

フィンランドの叙事詩『カレワラ』を読んでいます。
私の備忘録として、あらすじをかいて行きます。長かったけどこれでお終いです。

森本覚丹 訳 「フィンランド国民的叙事詩 カレワラ」 講談社学術文庫

<第四十五~第四十六章>ポホヨラ女主人の悪さ
ポホヨラの女主人は、カレワラがサンポの破片のお蔭で大変栄えていると聞き、妬ましく思います。
初めに、悪疫を送ってカレワラを滅ぼそうとします。トウオネラの老婆が生んだ、悪疫の元となる子ども等を送ったのです。カレワラでは多くの人々が患います。ワイナモイネンは、呪文と膏薬で病を治します。
次に、カレワラの家畜を全滅させるため、熊を送ります。ワイナモイネンはそれを殺し、その祈念のために祝宴を催します。歌を歌い竪琴を弾きます。

<第四十七~第四十八章>太陽と月の掠奪、火の鹵獲
月と太陽は、ワイナモイネンの楽しい歌を聴きに降りてきました。ポホヨラの女主人は、これを捉えてポホヨラの山中に隠してしまいます。また、カレワラの家々より火を盗みます。

天の至高の神ウッコが、暗闇なった事に驚きます。月と太陽を探すが見つかりません。ウッコは、空にて光を打ち出し、財布にいれて乙女に揺らさせます。迂闊な乙女は炎を落としてしまいます。
何事が起きたのかと、ワイナモイネンとイルマリネンは探しに行きます。創造の長女(ワイナモイネンの母)イルマタルが降りて来て、告げます。火は落ちて、母子を焼き、火事を起こし、鯡がそれを飲んだ。そして鱒が鯡を飲んで、鱒を梭魚が飲んだ。魚たちは苦痛に悶えていると。
ワイナモイネンとイルマリネンは、網を作って、魚を追うて、ようやくその魚を捕らえた。
梭魚の裂き、鱒を裂き、鯡を裂くとその内臓に青き糸玉があった。しかしそれは突然燃え上がり、イルマリネンに火傷を負わして、森や国々を燃やしてしまう。ワイナモイネンはついに追いつき、銅の釜の中に捕獲した。そしてカレワラの家々に火が戻ります。

<第四十九章>贋と真の日月
イルマリネンは、新しい月と太陽を鋳るがそれらは輝きません。ワイナモイネンは占いの籤をひいて、ポホヨラの石山に月と太陽が閉じ込められているのを知る。ワイナモイネンはポホヨラに行ってポホヨラを征服するが、石山の扉は開きません。
イルマリネンは、石山の扉を開けるカギを作ろうとしていました。そこへ鷹に変形したポホヨラ女主人がやってきて、何を作っているかと聞きました。ポホヤの老婆を拘束するための首輪を作っているのだと答えます。ポホヨラ女主人は、悲運が近づくのを知り、月と太陽を解き放ちます。

<第五十章>マリヤッタ
処女マリヤッタは、つるこけももを飲んで孕みます。両親からは、淫らな事をして孕んだとして追い出され、厩で男児を出産します。ところが、その子は突然マリヤッタの膝の上から消えてしまいます。哀れなマリヤッタはその赤ん坊を沼で見つけて連れ帰ります。
その子を洗礼する為に人が来ますが「彼が試される日までは、彼の裁きが済むまでは、洗礼をしない」と云います。誰が試すべきかと聞かれて、ワイナモイネンと答えます。ワイナモイネンは、果物より沼より生まれたので殺せといいます。すると生まれたばかりの子供は云います。「おお老いぼれの哀れな者よ、汝の裁きは愚鈍の極み、汝はかって重き罪を犯しぬ・・・」
その子は直ちに全カレリアの王として洗礼されました。

ワイナモイネンは、大いに怒り、恥じ入って去って行きました。古い時代が終わり、新しい信仰が始まったのでしょうか。
「多くの月日疾く過ぎ去りて、一日一日と過ぎ去りゆきて、我は再び仰望されん。またもサンポを作らせるため、他の竪琴を作らせるため、またも月を照らさせるため、またも陽をてらさせるため、我を探ねて、探ね得ざらん。かの月も陽も共に隠れて、空の喜びさえ失せし時」

それよりワイナモイネンは、あかがねの舟に乗りこみ、歌いつつ旅をつづけぬ、・・なお更に高き世界へ、大空の下なる国へ・・・

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