普段は阪神に対する批判が多い当ブログですが、たまには良い話を取り上げないのも不公平なので、最近見たニュースから1つご紹介します。
私もこのキャンペーンには大賛成です。ご存知の通り数多くのファンを持つタイガースが動くことによって、そんな状況を多くの人が知ることになれば、その効果は非常に大きいと思います。
その上で1点だけお願いできるなら、このキャンペーンを1年だけで終わらせるのではなく、赤星の車いす贈呈のように長く続けてほしい、と思います。
何年か前に野生ベンガルトラの危機的な状況についてテレビのドキュメンタリーで見たことがあるのですが、その時に聞いたのが「一度絶滅寸前まで減少した種が個体数を回復するのは非常に難しい」ということでした。
どんな動物であれ、数が減ってしまうと繁殖相手の選択肢が狭まります。そうなると、それぞれの個体が気に入ったパートナーを見つける可能性は少なくなりますし、特に野生動物の場合は近親交配の危険も高まります。
実際私が見た番組の中でも近親交配で生まれた繁殖力の弱いトラが出てきましたし、そういう問題を解決しながら個体数を回復するのはそう簡単なことではないでしょう。
その上、記事にもあるように密猟者が後を絶たないとなれば、トラ保護には粘り強い取り組みが必要になると思います。となれば、今回のキャンペーンが一時的なものにならず、ファンを巻き込んだ息の長い支援に発展すればいいなぁ、というのが私の希望です。
また今回はトラの保護という話でしたが、プロ野球に関わる動物で絶滅の危機にさらされているものは他にもいます。
環境省生物多様性センターが提供している「絶滅危惧種情報」のページによれば、われらがファイターズのマスコットB☆Bの元となった北海道のクマのうち、石狩西部のエゾヒグマは「絶滅のおそれのある地域個体群」*に指定されています(「石狩西部のエゾヒグマ」のページ)。
さらに、ゴールデンイーグルスのイヌワシ、ホークスのタカの一種であるクマタカもそれぞれ「絶滅危惧IB類」*に分類されています(「イヌワシ」のページ、「クマタカ」のページ)。
*について解説:「絶滅のおそれのある地域個体群」とは、「地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの」と定義されています。
また、「絶滅危惧IB類」というのは「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種近い将来における絶滅の危険性が高い種」で、ここで出た1A類とは「絶滅の危機に瀕している種」という定義になっています。
トラ以外にもこういった危機に瀕している生きものがいるわけですから、タイガースによるトラ保護支援が他球団による動物保護の支援につながっていくといいなぁ、というのが私の思いです。
クマのように人間との接触によるトラブルがたび重なっている動物もいますが、さりとてクマを悪者扱いにして駆逐したらおしまいですし、逆に人間の活動そのものを悪玉扱いするのも意味があるとは思えません。
要はクマや他の生きものとの棲み分けや共生というのがキーワードになるわけで、こういう点で真摯な取り組みを行っている自治体なり団体があれば、支援してもいいのではないか、と考えています。
なお、岡田監督のトラ保護支援にご関心のある阪神ファンの方(阪神ファン以外の方も)へ、ご参考までに野生生物保全論研究会(JWCS)のホームページへのリンクを貼っておきます。
虎の指揮官がトラの保護へ
タイガースの指揮官が絶滅の危機にひんしているトラの保護に乗り出す。プロ野球の阪神は六日、岡田彰布監督がトラの生息地で保護活動をしているレンジャーに、今季の公式戦の勝利数と同数のリュックサックや防寒着、雨具などの装備品(1セット約九千円相当)を寄付すると発表した。
トラなどの保護活動をしているNPO法人「野生生物保全論研究会」を通じて、インドのレンジャーに送られる。同研究会によると、野生のトラはこの百年間で95%減少し、現在はアジアを中心に約五千頭が生息。高値で取引される毛皮や漢方薬に使う骨を目的にした密猟は後を絶たず、密猟者を監視するレンジャーの装備は各国の財政難のために不十分な状態という。
阪神はえとが「寅」の一九九八年にトラ保護活動キャンペーンを支援したが、岡田監督は「タイガースで育てられ、トラという動物に特別な思いがある。黙って見過ごせない」と今回の支援を決意。「虎ファンも一緒に応援してほしい」と協力を呼び掛けている。
阪神は昨季87勝でセ・リーグ制覇。同研究会は「今季も優勝してもらい、一つでも多くの装備品を届けたい」と期待している。(デイリースポーツ・2006年3月6日更新記事)
私もこのキャンペーンには大賛成です。ご存知の通り数多くのファンを持つタイガースが動くことによって、そんな状況を多くの人が知ることになれば、その効果は非常に大きいと思います。
その上で1点だけお願いできるなら、このキャンペーンを1年だけで終わらせるのではなく、赤星の車いす贈呈のように長く続けてほしい、と思います。
何年か前に野生ベンガルトラの危機的な状況についてテレビのドキュメンタリーで見たことがあるのですが、その時に聞いたのが「一度絶滅寸前まで減少した種が個体数を回復するのは非常に難しい」ということでした。
どんな動物であれ、数が減ってしまうと繁殖相手の選択肢が狭まります。そうなると、それぞれの個体が気に入ったパートナーを見つける可能性は少なくなりますし、特に野生動物の場合は近親交配の危険も高まります。
実際私が見た番組の中でも近親交配で生まれた繁殖力の弱いトラが出てきましたし、そういう問題を解決しながら個体数を回復するのはそう簡単なことではないでしょう。
その上、記事にもあるように密猟者が後を絶たないとなれば、トラ保護には粘り強い取り組みが必要になると思います。となれば、今回のキャンペーンが一時的なものにならず、ファンを巻き込んだ息の長い支援に発展すればいいなぁ、というのが私の希望です。
また今回はトラの保護という話でしたが、プロ野球に関わる動物で絶滅の危機にさらされているものは他にもいます。
環境省生物多様性センターが提供している「絶滅危惧種情報」のページによれば、われらがファイターズのマスコットB☆Bの元となった北海道のクマのうち、石狩西部のエゾヒグマは「絶滅のおそれのある地域個体群」*に指定されています(「石狩西部のエゾヒグマ」のページ)。
さらに、ゴールデンイーグルスのイヌワシ、ホークスのタカの一種であるクマタカもそれぞれ「絶滅危惧IB類」*に分類されています(「イヌワシ」のページ、「クマタカ」のページ)。
*について解説:「絶滅のおそれのある地域個体群」とは、「地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの」と定義されています。
また、「絶滅危惧IB類」というのは「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種近い将来における絶滅の危険性が高い種」で、ここで出た1A類とは「絶滅の危機に瀕している種」という定義になっています。
トラ以外にもこういった危機に瀕している生きものがいるわけですから、タイガースによるトラ保護支援が他球団による動物保護の支援につながっていくといいなぁ、というのが私の思いです。
クマのように人間との接触によるトラブルがたび重なっている動物もいますが、さりとてクマを悪者扱いにして駆逐したらおしまいですし、逆に人間の活動そのものを悪玉扱いするのも意味があるとは思えません。
要はクマや他の生きものとの棲み分けや共生というのがキーワードになるわけで、こういう点で真摯な取り組みを行っている自治体なり団体があれば、支援してもいいのではないか、と考えています。
なお、岡田監督のトラ保護支援にご関心のある阪神ファンの方(阪神ファン以外の方も)へ、ご参考までに野生生物保全論研究会(JWCS)のホームページへのリンクを貼っておきます。
それにしても「阪神タイガース」もはや一プロ野球チームの枠を越えて社会的にも大きな団体になってきましたね。
以前は絶滅の危機だったが個体数を回復:バッファロー
今のところは大丈夫みたい:燕、鯉
実在しない:竜、ベイスタ?、オリオン
動物じゃない:戦士、巨人
だからこそ社会的な影響というのは大きいわけで、それを社会を良くする方向に持っていければいいなぁと思います。今回の話がその1つになってほしいですね。
ライオンもトラほどではないにせよ数が減っているとは思っていましたが、絶滅危惧種に入っていたとは。
バッファローは特に北米では乱獲で絶滅寸前だったそうですが、今は大丈夫そうですね。
ツバメとコイは、人間のいる環境で十分生息できますから問題ないでしょうね。むかし母の実家にもツバメの巣がありましたし。
この他の球団でいえば、カモメも問題なさそうです。ただクジラに関しては話がややこしくなりそうですな(^^;;)
名前とマスコットがリンクしとらんのやなぁ…。
※リンクしてないのはオリックスだけじゃないですが。
ベイは光害をなくして夜空を守りましょうとか。。
ああ、何一生懸命考えてんだろ、私(--;)
だいたいお膝元である鯉城:広島市民球場そばの池
・・・塩分濃度が上がってほとんどいなくなってしまったのです(中国新聞でニュースになっていた)
生息数が減少すること、住める地域が分断される事は絶滅を早めます。レンジャー活動だけでなく、ヒトが入らない虎保護地域も必要ですね。
ついでながら、カモメ・ツバメ・鷲鷹類などの鳥類は、残留DDT(卵の殻がうすくなり、温めている途中に壊れてしまうそうな)の影響がまだ懸念されますね。
あれ?野球ネタじゃないな、このコメント(苦笑)。
ただまぁ、名前とマスコットが一致してないのはうちも一緒ですし、檻はあくまでもバファローズと言うより「バッファロー」ということで(^^;)
新しいロゴマークもできたことですし、男女問わず大きめサイズのグッズを充実させるというのも面白そうですね(笑)
でふと思ったのですが、身体の大きな方で巨人ファンという人っていましたっけ?ハムファンと阪神ファンは、すぐ思いつくのですが……
広島といえば鯉でしょうし、何とか効果的な対策を望みたいですね……
>分断
エントリで書いたヒグマも、生息地域が分断され狭められたがために危機に陥ったようですね。
>残留DDT
DDTもそうですが、農薬の影響が完全になくなるまでには長い期間が必要なようです。
モノによっては消えるまで数世代かかるという話を聞いたことがありますし、本当に息の長い取り組みが求められているのだと痛感します。