にわか日ハムファンのブログ記念館

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プロ野球構造改革協議会に「共有し得る理念の形成」を希望する

2005-01-26 15:59:46 | 言わせてもらいます・球界に苦言提言
 昨日開かれた第1回プロ野球構造改革協議会についての各紙報道が出揃ってきました。これらを総合したところ、どうやら選手会側の意見がまとまっていたのに対し、各球団の経営者間で足並みが乱れたために、議論はあまり前進しなかったようです。
 実際、ニッカンの記事に掲載された出席者の感想を見ても、まず選手側からは、

「期待していたがガッカリ。向こうの意見がまとまっていないから話にならない。言いたいことを言っているだけに終わった」(ヤクルト宮本選手)

という声が上がった一方で、一方の経営者側からも、

「はっきり言って前途多難」(千葉ロッテ瀬戸山代表)
「問題は経営者側にあると言わざるを得ない」(阪神野崎取締役)
「選手と話し合うというより球団間の議論が激しかった」(東北楽天井上取締役)


などいう発言があるように、経営側の対立が問題で会合が難航したのは明らかです。
 このような事態になった原因はドラフト制度を巡る各球団のスタンスの違いです。
 特に戦力均衡を求めるオリックス小泉社長と球団間の競争を主張する讀賣清武代表との対立は鮮明で、オリックスの意見には横浜、ヤクルト、東北楽天などが、讀賣の主張にはソフトバンクがそれぞれ同調しました。
 さらに、完全ウェーバーに反対する広島と西武からはFA権取得までの期間の短縮による選手のメジャー流出を懸念する声も上がるなど、球団経営者側の意見はまるでまとまっていませんでした。これには古田選手会長からも、

「実行委員会もこんなん(紛糾の展開)なのかな、と思って見ていた。各球団の利害と一致していない。経営者の方の意見がまとまるのかな、という気はする。少なくとも理念を統一して話し合っていかなければ…」

という嘆息が漏れる始末です。
 こういう状況から考えれば、今後も議論が紛糾し、ドラフト改革が難航する恐れは十分あります。いや、むしろスムーズに行くと考える材料はないと言っていいでしょう。
 それを認めた上で、私は今回の協議会で行われた議論は決して無駄ではないと考えます。その理由は、議論の対立点が戦力均衡や共存共栄を是とするか、あるいは球団間の自由競争を推し進めるかというプロ野球の理念に関わるものであったからです。
 以前書いた記事の中で、私はプロ野球構造改革協議会の準備委員会について「プロ野球のあるべき『構造』そのものについて、NPBと選手会両者の間でどれほど話し合われているのだろうか?」という疑問を呈しました。
 それは、現在のプロ野球の構造そのものをどう改革すべきかについてコンセンサスを形成することこそが、具体的な問題を解決するための出発点となるからです。全体的な改革の指針なしに個々の制度を変えることは、時として危険ですらあるのです。
 そして、そのようなコンセンサスの基盤となるのが、プロ野球はどうあるべきか、何を目指すべきかという理念です。それだけに、今は多少遠回りではあっても各球団や選手が共有できる理念の形成に時間を割くべきではないでしょうか。
 今回の会合で明らかになった対立は、ドラフト制度改革に関する激論から派生した、いわば言いがかり上のものかも知れません。ですが、これを機にNPB側と選手側とがプロ野球の目指す理念について真摯にかつ率直に意見を交換することを希望します。

 ……と書いていたところ、サンスポの記事で讀賣清武代表の真摯とは思えない発言を発見。

「多くの選手が来てくれ、議題が(多く)出ておもしろかった。個人的にはソフトバンクの鳥越君がプレーオフ反対を訴えていたのがおもしろかった



 ダメだこりゃ_| ̄|○


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
かめちきさん (ルパート・ジョーンズ)
2005-01-27 08:02:35
言われてみれば、確かに選手はシーズン中の貴重な時間を裂いて今後の会合に出席しないといけなかったんですよね。

あげく球団同士の言い合いを見せられた日には「アホらしくてやってられない」と思うかもしれませんが、そこを何とか「アホらしいけどやるしかない」と思うようにしてもらいたいですね。
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オープンになっただけでもいい? (かめちき)
2005-01-27 05:57:55
そうなんですよね、利害はたぶん一致することはないんだけれど、理念は一致してくれなきゃ困る。

選手側も来月以降は忙しい中で時間を作って出席することになるので、こういうアホくさいことをやってると(いえ、そうでなくても)嫌気がさしてしまいそうですが、そこはなんとか気力を奮い起こしてほしいものです。

選手が出席するかげでそれぞれが何を言ってるのかということがわかり、それがマスコミで取れあげられるだけでも希望の芽は感じますから。芽生えがあればみんなで育てられる←あ、ガラにもなく前向きな(爆)
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15番さん (ルパート・ジョーンズ)
2005-01-26 19:17:29
伊藤代表には45度の差が分かるのかと問いたい。問い詰めたい。協議会の時間中問い詰(ry



……という話はさておき、



>話し合いの場を持ったことだけでも前進できたのかも、と思ってしまったことが悲しいです。



そうなんですよね。本当はこんなことを評価している場合ではないのに。

ただ、球団経営者側が意見を統一しないといけないかというと、必ずしもそうではないと思うんですよ。

今一番大事なのは今後の改革の指針として労使双方が共有できる理念を造ることであって、そのためには労使がそれぞれまとまってぶつかり合う必要はないと思うんです。

ただ、だからといって協議会が経営者同士の言い合いに終始するのでは意味がありません。そこは15番さんがおっしゃるように、事前の話し合いをしっかり行ってほしいですね。

あと、球団経営者の議論を見て選手側が危機感を強めてくれれば、それはそれで協議会の1つの成果になるのではないかとは思います。皮肉な話になりますが……

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ichikenさん (ルパート・ジョーンズ)
2005-01-26 18:55:12
責任感や危機意識のない経営者は切腹!……というわけにいかないでしょうかね(苦笑)



私自身は準完全ウェーバー方式論者(1位のみ抽選で後はすべてウェーバー方式)なのですが、自由枠の撤廃とFA取得要件の緩和は必要だと考えています。

確かにメジャー流出を懸念する広島や西武の言い分は分かるのですが、おっしゃる通りメジャーに行きたい選手は簡単には止められませんよね。

それだけに、むしろ人的・金銭的な補償の充実を訴える方が現実的ではないかという気がします。



※ ただし、現在のメジャー志望は一種の「バブル人気」で、いずれ反動が来るのではないかという疑念は持っています。といっても確たる根拠はなく、あくまでもカンなのですが……
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Unknown (15番)
2005-01-26 17:24:06
清武代表もアレですが、伊藤NPB代表も

「温度差が45度くらいある」なんて発言をしてスベってましたね。



話し合いの場を持ったことだけでも前進できたのかも、と思ってしまったことが悲しいです。

当たり前のことのはずなのに。

次回までに経営者側が意見統一とまではいかなくとも

事前に話し合いをして出席してくれれば、と思います。



PS.書きかけの記事をトラックバックしてしまいました。

お手数ですが、タイトルが「Unknown」となってる記事を削除してください
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残念っ! (ichiken)
2005-01-26 16:21:21
こんにちは。落胆しまくりで、「こりゃ、ホントにダメかもな」とフト思ってしまったりしてます。



私は広島、西武の「FA短縮によるメジャー流出を懸念」って辺りが残念でなりません。

FAで出て行ってもやっていける仕組みを作るべきで、必死で塞き止めてももう無理なのは明らかでしょう。



むしろ、広島辺りが積極的に改革を推し進めるべきなのに…



想像以上にみんな勉強してないのかなぁと思ったりしました…



あっ、ちょっと前のエントリーからですが、TB送らせていただきました。
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