いよいよ竜飛海底駅構内を本格的に歩き回る。といっても青函トンネル記念館行きのケーブルカーの乗り場まで、大した距離ではないのだが、見所が多そうなのでゆっくり歩くことになる。
ケーブル斜坑。ここから竜飛崎に通じているそうだが、立ち入り禁止なので見て通るだけ。
誘導路をさらに進むと、作業坑との分岐点に出た。この作業路も吉岡定点まで、つまり津軽海峡を越えて北海道までつながっているらしい。
当然ながら普段は作業坑の一般公開はしていないのだが、以前イベントでここを歩いて横断する企画を行ったことがあるそうだ。
ただ、その際に厄介だったのがトイレをどうするのか。これまた当然ながら、一般用のトイレなどないので、ところどころに移動式のものを置いて対処したと伺ったが、記憶が間違っていたらご容赦願いたい。
トンネルの排水設備。青函トンネルにはこの竜飛側と吉岡側の双方にポンプが備えられている。
他の多くの長大トンネルの例に漏れず、青函トンネルの掘削も湧水との戦いであった。貫通して久しい今も湧水は収まっておらず、その量は毎分20トン、うち80%が真水だそうだ。
ポンプの付近を通ると、妙に生温かい。それだけポンプが馬力を上げて稼働しているということなのだろう。
湧水は基本的に排出するものだが、水を投げるのはもったいないので、吉岡側では水を利用してヒラメの養殖がおこなわれているとのこと。
こんなところでも、青函トンネルがJR北海道の管轄であることを実感する。なんといっても、水を「投げる」のがもったいないのだから。
さらにトンネルを進む。ここも竜飛海底からの避難誘導路になっている。かつて資材や土砂を載せたトロッコが往来したであろうレールが今も残っているが、溝が埋められた箇所も多く、今は利用できなさそうだ。
もっとも、それ以前に腐食が進んでいて、もはやトロッコの重みに耐えられるとはとても思えないが。
別の坑道との合流地点。青函トンネルは鉄道が通る本坑や作業坑をはじめ、いくつもの坑道が分岐・合流するトンネルの体系なのだ。
しばらく進んだ先に、青函トンネル全体の構造を示すパネルがあった。このトンネルの複雑さ、壮大さを如実に示している。それだけではなく、これだけのものを創り上げた、本当に多くの人々の労苦も。
坑内に設けられた避難所。トンネル内で異常が発生し、列車から乗客が避難することになった場合のものだ。ここには休憩用のベンチに加え、更衣室とトイレが設けられている。
トンネルのジオラマ。坑内の厳しい環境に置かれているためか、ケースはすでに腐食が進んでいる。
ちなみに、トンネル内の気温は20℃ぐらいだが、湿度が高く、喚起をしないと常時80~90%になってしまうのだそうだ。
海面はるかに下の展示用水槽。竜飛、ではなく、竜宮水族館。
具体的にはこの低さ。この辺りの地上は海面よりもかなり高いはずなので、ケーブルカーでもなければ往来は大変だ。
付近にはかつての掘削機が置かれている。
竜飛海底駅のイラスト。この辺り、展示と言えば展示だが、特に説明書きがあるでもなく、いささか素っ気ない。
さらに進んだところでゲートに突き当たった。ここは2枚扉の風門になっている。トンネルと地上では気圧が違うため、そのままでは常に地上からトンネルに向け、最大で毎秒20メートルの気流が生じる。
この気流は普段こそ邪魔になるが、火災が起きた際には、避難者に酸素を送り、さらには風圧で煙を押し出す手段になる。もっとも、気流が強すぎると避難ができなくなるので、そこは調節が必要になる。
なので、普段は風門は閉じていて、見学者が通過する際には2つの門を交互に開けて、つまり同時には開けないようにして、通している。
そして異常の際には、風門を調節しつつ、避難者が風上に避難できたところで一気に門を開けるのだそうだ。
1つ目の風門が開いた。といっても全部を開ける理由はない。付属の小さな扉から出入りする。
もう1つの風門を通過する。同じトンネルでもこうして明確に区切られていると、別の世界に移っていくかのようだ。
ケーブル斜坑。ここから竜飛崎に通じているそうだが、立ち入り禁止なので見て通るだけ。
誘導路をさらに進むと、作業坑との分岐点に出た。この作業路も吉岡定点まで、つまり津軽海峡を越えて北海道までつながっているらしい。
当然ながら普段は作業坑の一般公開はしていないのだが、以前イベントでここを歩いて横断する企画を行ったことがあるそうだ。
ただ、その際に厄介だったのがトイレをどうするのか。これまた当然ながら、一般用のトイレなどないので、ところどころに移動式のものを置いて対処したと伺ったが、記憶が間違っていたらご容赦願いたい。
トンネルの排水設備。青函トンネルにはこの竜飛側と吉岡側の双方にポンプが備えられている。
他の多くの長大トンネルの例に漏れず、青函トンネルの掘削も湧水との戦いであった。貫通して久しい今も湧水は収まっておらず、その量は毎分20トン、うち80%が真水だそうだ。
ポンプの付近を通ると、妙に生温かい。それだけポンプが馬力を上げて稼働しているということなのだろう。
湧水は基本的に排出するものだが、水を投げるのはもったいないので、吉岡側では水を利用してヒラメの養殖がおこなわれているとのこと。
こんなところでも、青函トンネルがJR北海道の管轄であることを実感する。なんといっても、水を「投げる」のがもったいないのだから。
さらにトンネルを進む。ここも竜飛海底からの避難誘導路になっている。かつて資材や土砂を載せたトロッコが往来したであろうレールが今も残っているが、溝が埋められた箇所も多く、今は利用できなさそうだ。
もっとも、それ以前に腐食が進んでいて、もはやトロッコの重みに耐えられるとはとても思えないが。
別の坑道との合流地点。青函トンネルは鉄道が通る本坑や作業坑をはじめ、いくつもの坑道が分岐・合流するトンネルの体系なのだ。
しばらく進んだ先に、青函トンネル全体の構造を示すパネルがあった。このトンネルの複雑さ、壮大さを如実に示している。それだけではなく、これだけのものを創り上げた、本当に多くの人々の労苦も。
坑内に設けられた避難所。トンネル内で異常が発生し、列車から乗客が避難することになった場合のものだ。ここには休憩用のベンチに加え、更衣室とトイレが設けられている。
トンネルのジオラマ。坑内の厳しい環境に置かれているためか、ケースはすでに腐食が進んでいる。
ちなみに、トンネル内の気温は20℃ぐらいだが、湿度が高く、喚起をしないと常時80~90%になってしまうのだそうだ。
海面はるかに下の展示用水槽。竜飛、ではなく、竜宮水族館。
具体的にはこの低さ。この辺りの地上は海面よりもかなり高いはずなので、ケーブルカーでもなければ往来は大変だ。
付近にはかつての掘削機が置かれている。
竜飛海底駅のイラスト。この辺り、展示と言えば展示だが、特に説明書きがあるでもなく、いささか素っ気ない。
さらに進んだところでゲートに突き当たった。ここは2枚扉の風門になっている。トンネルと地上では気圧が違うため、そのままでは常に地上からトンネルに向け、最大で毎秒20メートルの気流が生じる。
この気流は普段こそ邪魔になるが、火災が起きた際には、避難者に酸素を送り、さらには風圧で煙を押し出す手段になる。もっとも、気流が強すぎると避難ができなくなるので、そこは調節が必要になる。
なので、普段は風門は閉じていて、見学者が通過する際には2つの門を交互に開けて、つまり同時には開けないようにして、通している。
そして異常の際には、風門を調節しつつ、避難者が風上に避難できたところで一気に門を開けるのだそうだ。
1つ目の風門が開いた。といっても全部を開ける理由はない。付属の小さな扉から出入りする。
もう1つの風門を通過する。同じトンネルでもこうして明確に区切られていると、別の世界に移っていくかのようだ。