■ 横浜も裏金 那須野に5億3000万円(スポニチ・2007年4月12日)
■ 那須野「深くおわび申し上げます」(スポニチ・同日付)
■ 那須野問題 大学連盟が東都に調査指示(スポニチ・同日付)
「裏金」は西武だけではない、とは多くの野球ファンが思っていたでしょうが、案の定他球団からも問題が出てきました。今後(われわれFsファンも含め)どのチームのファンも、自分たちのひいきチームで問題が発覚した時の覚悟は決めておいた方がいいかも知れません。
さて、今回発覚したのはプロ野球で定められた限度額をはるかに上回る契約金の支払いです。ルールに違反する行為である以上、どう考えても誉められた行為とは言えないでしょう。
また、冒頭で紹介した3つ目の記事によれば、契約金の一部が日大鈴木監督に支払われたという疑惑もあります。これが事実であれば学生野球憲章への違反になりますし、東都大学野球連盟による調査結果が注目されます。
ただ、先月以来いわゆる「裏金」や「栄養費」の問題が毎日報道され、私自身も何回かエントリを書き、コメント等のやり取りをしてきた中で、次第にひっかかりをかんじてきたことがあります。
すなわち、「裏金」のどこがどう問題なのか?と。
誤解のないようにお断りしておきますが、裏金だろうが栄養費だろうが何も問題ねぇだろと言いたいわけでは決してありません。
そうではなく、プロからアマへカネやモノを贈ることの問題点とは何なのか(あるいは、そもそも問題なのか)、問題だとすれば、どういう解決法が必要なのか、などなど、今まで自明のものとして扱われてきたことを、もう一度しっかり考え直すべきではないか、ということです。
たとえば、いわゆる「栄養費」。西武が栄養費を支払っていたとされる両選手の場合、確かに学生野球憲章には違反していますし、その点で私も断罪されてしかるべき行為だとは思っています。
ですが、プロにもらったカネやモノは、本人が入団して働いて返せばいいじゃないか、という議論だって、決して成り立たないわけではありません。
また、これは見過ごされがちな論点なのですが(ってか、私が見落としがちなだけなんですが)、アマチュアでも高いレベルを維持するためには、かなりのお金がかかります。そうである以上、必要な高額の経費を誰が負担するのか、という問題はアマチュアに常につきまとうわけです。
この辺はアルビレオさんのエントリが非常に参考になるので、ぜひご一読いただければと思います。
というように考えていくと、単純に「裏金」は悪いからやめれ、とはなかなか言いづらくなってきます。しかし、だからといって、今の状況が間違っていないだなんてことは決してない。だからこそ、何が問題でどう解決すべきか、という認識を深める必要があるわけです。
今回は時間がないので、その辺の認識について詳しく議論することはできませんが、簡単に論点だけを申し上げれば、
「カネの流れそのものよりも、流れが不透明なことこそが問題じゃないか?」
「避けるべきは『カネさえあればなんでもあり』という状態」
という辺りではないか、と思っています。
この問題は今後新しい動きが発覚次第、また取り上げます。つまり、いずれまた新たな問題が出てくる可能性は結構あるってことです。なんだかなぁ(苦笑)
■ 那須野「深くおわび申し上げます」(スポニチ・同日付)
■ 那須野問題 大学連盟が東都に調査指示(スポニチ・同日付)
「裏金」は西武だけではない、とは多くの野球ファンが思っていたでしょうが、案の定他球団からも問題が出てきました。今後(われわれFsファンも含め)どのチームのファンも、自分たちのひいきチームで問題が発覚した時の覚悟は決めておいた方がいいかも知れません。
さて、今回発覚したのはプロ野球で定められた限度額をはるかに上回る契約金の支払いです。ルールに違反する行為である以上、どう考えても誉められた行為とは言えないでしょう。
また、冒頭で紹介した3つ目の記事によれば、契約金の一部が日大鈴木監督に支払われたという疑惑もあります。これが事実であれば学生野球憲章への違反になりますし、東都大学野球連盟による調査結果が注目されます。
ただ、先月以来いわゆる「裏金」や「栄養費」の問題が毎日報道され、私自身も何回かエントリを書き、コメント等のやり取りをしてきた中で、次第にひっかかりをかんじてきたことがあります。
すなわち、「裏金」のどこがどう問題なのか?と。
誤解のないようにお断りしておきますが、裏金だろうが栄養費だろうが何も問題ねぇだろと言いたいわけでは決してありません。
そうではなく、プロからアマへカネやモノを贈ることの問題点とは何なのか(あるいは、そもそも問題なのか)、問題だとすれば、どういう解決法が必要なのか、などなど、今まで自明のものとして扱われてきたことを、もう一度しっかり考え直すべきではないか、ということです。
たとえば、いわゆる「栄養費」。西武が栄養費を支払っていたとされる両選手の場合、確かに学生野球憲章には違反していますし、その点で私も断罪されてしかるべき行為だとは思っています。
ですが、プロにもらったカネやモノは、本人が入団して働いて返せばいいじゃないか、という議論だって、決して成り立たないわけではありません。
また、これは見過ごされがちな論点なのですが(ってか、私が見落としがちなだけなんですが)、アマチュアでも高いレベルを維持するためには、かなりのお金がかかります。そうである以上、必要な高額の経費を誰が負担するのか、という問題はアマチュアに常につきまとうわけです。
この辺はアルビレオさんのエントリが非常に参考になるので、ぜひご一読いただければと思います。
というように考えていくと、単純に「裏金」は悪いからやめれ、とはなかなか言いづらくなってきます。しかし、だからといって、今の状況が間違っていないだなんてことは決してない。だからこそ、何が問題でどう解決すべきか、という認識を深める必要があるわけです。
今回は時間がないので、その辺の認識について詳しく議論することはできませんが、簡単に論点だけを申し上げれば、
「カネの流れそのものよりも、流れが不透明なことこそが問題じゃないか?」
「避けるべきは『カネさえあればなんでもあり』という状態」
という辺りではないか、と思っています。
この問題は今後新しい動きが発覚次第、また取り上げます。つまり、いずれまた新たな問題が出てくる可能性は結構あるってことです。なんだかなぁ(苦笑)
この際悪者扱いは無しで、全球団公表しないと、プロ野球が廃れる一方になりますよ。
契約金過払いの場合、上限が決まってから以降のみ調べるということになるでしょうし、いわゆる「栄養費」にしても、学生野球憲章や12球団申し合わせなどに違反する事例を調査することになるでしょうね。
そうではなくて、プロからアマにカネが渡った例をすべて調べるとなると、一つ間違えばただの魔女狩りに堕する危険もあると思いますし、それでは生産的ではありません。
とはいえ、今までの事例をすべて有耶無耶にしてことが済むとはとても思えませんし、非常に難しいところです……
大沢親分や故根本陸夫さん等、大物OBが交渉を語ると平気で大金が出てきますが、その後追求されたという話はあまり聞いていません。
やはり隠すからこそいけないのであって、だからと言っていちいち報告されるというのも考えものではありますが、未熟ですが、例として「出来高払い」等、新しい交渉手段が望まれているのではないでしょうか?
税の問題はおいといて、犯罪者扱いのような報道はやめてもらいたいですね。
普通の人は勘違いしますよ。
>故根本陸夫さん
根本さんが選手の親の商売に便宜を図ったと言ってもほとんど批判されないのに、讀賣が高橋選手(仮名)の親の借金を肩代わりした話は結構叩かれますよね。
この辺に、世間一般で行われている「裏金」批判の本質が見え隠れしているような気がします。
何がどう悪いのかという解説なしの報道がまかり通ってる感じもありますし、なんだかなぁと思っています。
申し訳ない…orz
専大北上高野球部の件は、理不尽な仕打ちに思えてなりませんが現行のルールに反していたのは事実ですから、何らかの処分はしなくちゃいけないのか……
しかし学生野球憲章、アマチュアリズムが幅を利かせていたクーベルタンの頃の五輪と同じですね。“裏”や“闇”でお金が動くから問題なので、奨学金でも部活動の助成制度でもきちんと明らかにされた制度で運用すればいいじゃないかと思ってしまいます。そのためにはこの古色蒼然とした学生野球憲章も見直して貰わなければならないでしょうね。
申し合わせが守れないのであれば、厳正なルールで置き換えるしかないでしょうね。おっしゃるように、明確な罰則は必要になると思います。
>アマチュアリズム
これも受け売りなんですが、アマチュアリズムというのは、すでに多くのスポーツで機能不全を起こしていたように思います。
「カネで動かない」という建前がいくら立派でも、現実が醜悪であればよけいにタチが悪いわけで。
要は現実を認めた上で制度を作り、現実をどういい方向に持っていくかという態度が大事なのでしょうね。