育児版 黒野コーチのテニスDEポン

ストライダーは子育ての縮図!!
パラリンピアンを育てたテニスコーチが子供をCEOにするまでの必要なこと発信してます。

5つのR(フットワークのサイクル)と予測 【5R (footwork of the cycle) and prediction of Tennis 】

2016-03-29 11:58:16 | テニス


「足が止まってしまうんです。どうしたら動くんですかね。動かし方が悪いんですか?」
こんなご質問を受けました。

この後、私の講義を聞いて、プレーしたらスムーズに動けるようになったんです!
忘れないうちに記事にしてほしいという要望にお応えして『テニスDEポン』新規投稿です。

まずこの方のプレースタイルをご説明いたします。

ストローク、ボレー共に凄く強いショットを持っている。
色々お話を聞いているうちに、そのショットでラリーを終わらせようとしているみたいです。
自分でフィニッシュしているので、その後のボールの返球はないと思ってしまうタイプですね。

他に「足が止まる」方には、ボールの行方が気になってしまう人もあります。

その要因としては、予測をしていない方が多いです。

【反応派】は、ボールが打たれてから、そのボールを追いかける人。
反射神経のいい人は、これでも結構できちゃいますが、
どちらかというと、振り回されやすい人といえます。
自分のボールがアウトかどうか、気になっちゃう!!!って言う心配は、いりません。
そのボールを打とうとしている人は、あなたが打ったボールを追いかけているのですから・・・
その人が、追いかけなければ、アウトかエースです

【予測派】は、自分の打ったボールを見ずに、
それを追いかけている人を観察して、次の打球を予測しています。
待っているときには、軽いステップを踏みながら、動き出すタイミングを計っています。
さらにレベルの高い予測派は、相手にこうさせようというプランを立ててボールを打ちます。

例えば、ボールを打とうとしている人のラケットを見ましょう!
スイングの始めが、ボールより高ければ、スライスかな?
スイングの始めが、ボールより低ければ、スピンかな?

なんて、予測がしやすくなります。・・・経験からの本能です。


その予測は、いつやるのか。
【5つのR】

次の5つのRを連続して行うことでショットが完成される。

【REA C T(行動)=打つ】
フットワークで言えば、クローズド・オープン・スクエア・セミオープンスタンスが基本。
今や、ジャックナイフなどのヒッティングフォームも基本になりつつあります。
インパクト地点に入ってからの動きがこの『RE A C T』になります。
打つという動作の中に、今や次の『RECOVER』を意識した動きが
入っていることを意識しましょう。
(フロントフットピボット・モーグル・・・など)

【RECOVER(戻る)=適した位置に移動する】
ボールを打ちながら、コートカバーを考え、『RECOVER』をします。
サイドステップ・クロスステップ・バックステップ・キャリオカステップ。
『REA C T』でのボールの意識が攻撃であれば、よりネット寄りに近づくなど
次のボールを意識した位置へ移動をすることです。
同時に『READ&READY』をしましょう。相手の動きに注意をして位置取りをします。

【READ(読む)=予測を立てる】
自分のボールに目を奪われないようにしましょう!アウトかな?インかな?は、
相手もしくは、審判が判断してくれます。
自分のボールを信じて、相手の動作(特にラケット)に目を向けて、
次のボールや状況を『READ(読み)』しましょう。相手の心理状況も読み取れます。
打つかな?と思ったら、合わせてきた…そんな時に相手は、守りに入ってますよ!

【READY(準備)=反応する為の体制を作る】
『READ』と同時に行います。レディポジション・スプリットステップを正確に行い、
『READ』した情報に反応しやすい体制を作ります。
スプリットステップの仕方・つま先にて相手のインパクト時に着地できるようにジャンプ。
そのバネを使い、次動作にスタートします。
スプリットステップにも、ワンステップ・ダブルステップ・スタッタードステップ・片足・・・

【RES P O N D(反応)=ボールに追いつく】計画を立ててボールを追う。
ボールに追いつくときに必要なのが、そのボールを『どうしたいか』にあります。ただ、やみくもに
近づけば、打てないコースができます。ストレート・クロス・長い・短い・・・など【計画】を立てて
そのボールへ近づくことが重要。スライスとスピンの打点が違うようにコースなど
打ちたいボールにより、近づき方を考えましょう。
たとえば、追いつけないボールは、クロスに打ちにくいでしょ?!

そのあとは、『REA C T』へ~を繰り返します。


予測は、計画も合わせると自分が打つ前と相手が打つ前にします。予測って『ヤマ勘』でも構いません、経験がその力をつけてくれます。


足を動かす。

次に来ることが分かっていれば、確実に動きますよね。

もう一度、今日の方のプレースタイルを示すと
《ストローク、ボレー共に凄く強いショットを持っている。
色々お話を聞いているうちに、そのショットでラリーを終わらせようとしているみたいです。
自分でフィニッシュしているので、その後のボールの返球はないと思ってしまうタイプですね。》

次に来ないと思っているから動かす必要がなかったんですね。


この方に、この人にはかなわないっていう方とラリーしたら、足は止められないって言ってました。だって、間違いなくボールが返ってきますからね。


皆さん参考になりましたか。テニスって楽しいですね。

公益財団法人 吉田記念テニス研修センター 普及部門 黒野龍太