(FUJITSU CM 奥山君のシーン)
メンタルタフネスとは心の強さという意味。それを強くする方法はあるのでしょうか?
私の経験やスポーツ心理学者のジムレーヤーの本を読んで学んだ事を元にレッスンでの
メンタルタフネス増強法を紹介します。
メンタルタフネスの最高潮はどんな時なのか解りますか?仏教用語で言う「無」の状態です。
無の状態は、創り出そうとしてできる簡単なものではありません。
それに近い状態は、楽しくて仕方ない時です。
よく心を強くするためにプレッシャーに打ち勝つ練習をして、苦しい事を乗り越える練習をしますね。
実は、ただ頑張るだけでは、これが出来ても楽しくて仕方ない時よりかなり不安定です。
楽しくて仕方ない状態に近づけるには、プレッシャーがかかる練習を乗り越える楽しい思考回路にしてあげる事です。
どうしたら良いか一緒に考えましょう。
例えば、あなたがコーチだったら選手が失敗をした時、何を言いますか?
あの失敗はこうだから起きたんだよ。(これは選手が一番知っています。)「指摘型指導」ダメ出し‼
指摘はコーチングではありません。
こうしたらあれは起きなかったのに。(これで選手が一番落ち込みます。)「後付け型指導」ズルい‼
こうしたら良いという方法を先に教えていなかったあなたの責任です。選手の責任にしてはいけません。
何を考えているんだ!いつも言ってるのに!(最悪なコメントですね。)「メンタル爆破型指導」
それが出来ないのは、コーチの責任であって、できない事が、わかってるなら指導の方法が悪い。
この3パターン!このやり方で乗り越えたら強くなりそうですが、何も言い返せないアドバイス(上記3パターン)を受け、はいこれから気をつけます!っていうしかありませんもんね。
大丈夫!次はできる。もう一回やろう!(選手のやっている事がチャレンジであればOK)「応援型指導」
一緒にできるようにしよう。(選手自身が解決策が探せなかったと判断したら)「作戦会議型指導」
コーチは目を輝かせて、君なら出来るよ。こういう方法なんかどうかな?失敗はしてしまったけど、それまでの君は間違っていなかった。これがクリアできたら、って思うとワクワクするよね。
場面により、良いやり方は色々ですが、選手に悪い暗示をかけない事が大事。
試合編
上記の3パターンを試合の時や、終わってから言われたら、常にコーチのプレッシャーと戦う事になっていくでしょう。試合どころではありません、勝ったら命拾いした気分になり、負けたら地獄ですよ。
試合になると出来ないね。練習だと出来るのに。(選手は洗脳されてませんか?)
良い暗示をかけてあげましょう。
以下は、試合前に良い暗示です。
ガッツポーズをすると勇気が湧いてくるよ。
弱い気持ちは誰にでもあるから、対戦する相手には悟られないようにしよう。
ベンチに座って、やるルーティンを決めておこう。勝った試合と同じやり方をね。
寝る前に、優勝するイメージをして、ウィナーズスピーチを用意しておこうね。
それができれば、簡単には負けないよ。勝つ準備ができているから、勝っても心配いらないよ。
これが、私のメンタルタフネス増強法の一部です。
本日車椅子レッスンにて、メンタルタフネスのレッスンを親御様とも考えながら行いました。
子供達の成長が楽しみです。本気で子供達が黒野コーチをやっつけに来てくれることを祈って。
公益財団法人 吉田記念テニス研修センター 普及部門責任者 黒野龍太