兄貴。
むかしむかし、私が五才ぐらいで、兄が小学校低学年ぐらいだった頃。
家から600メートルほどの所にハンバーガー屋がオープンし、そのオープン記念で子供に風船を配っていた。
兄は友人達と自転車で風船をもらいに行ったらしく、帰って来た兄の手には、フワフワと宙に浮くスバラシイ風船が握られていた。
「ななな!なにそれー
お兄ちゃん なにそれー
ええなー
ええなー
ちょっと貸してよぅー」
私はまだチャリンコには乗れず、かと言ってハンバーガー屋まで1人で歩いて行ける距離でもない。
風船を手に入れるには、兄のを奪うくらいしか思いつかず、兄の手にある風船を涙目で見つめる。
「そんなにほしいなら、ともちゃんの分ももらって来たったらよかったなー
ええわ。
ほんなら この風船 ともちゃんのな。
ぼくの分、今からもう1回行って もらってくるからー
大事に持つんやで。
離したら 飛んで行ってしまうからなー。」
優しい兄は、そう言って私の手に風船のたこ糸をくるくると回してから持たせてくれ、かっちょ良く再びチャリンコにまたがり、ハンバーガー屋方面へと旅立っていった。
初めて風船を手にして、嬉しくて嬉しくて仕方なかった私は、1人、家の前で風船とたわむれて大はしゃぎ。
わああー
わああー
なんでこれ宙に浮くんやろー
すごいなー
やあほーーーい
だっだっだっだーー(風船をひっぱって走っている)
ばんばんばんばーん(浮いてる風船をどついている)
やっほーーーい!!
やっほーーーーーいヾ(≧∇≦*)〃
あ!!!!!!
……………………(」°口°)」
…ハイ。
みなさんの予想を裏切らない、おっちょこちょいともこ。
風船を手から離してしまったのでした。
すぐにジャンプしたら届くかと思ったのに全く届かず。
風船は、どんどん空へと高く昇って行きました。
あーーー!!!!!
どうしよう どうしよう
せっかくお兄ちゃんが私にくれたのに。
飛んで行くから離すなって言われたのに。
どうしようー
どうしようー
お兄ちゃーん
ごめんなさーい
ごめんなさーーい。゜(>д<)゜。
うえーーーーーん。
うええええーーーん!!!!!
(周りが引くくらいの大泣き)
そこへ、もう1個新しい風船を携えた兄が帰還。
えっ、えっ、えっ(T_T)
泣きすぎ&申し訳なさすぎで、もう言葉にならない私。
「あれ?
ともちゃんの風船は?
どうしたん?」
「えっ、えっ、えっ(T_T)」
「まさか…
飛ばしてしもたんか?」
「えっえっ、びえーーん。゜(>д<)゜。
ごめんなさいいいー
ごめんなさいー!!!」
ひたすら泣く私に、兄は一言
「そんな気がしたわ…」
おお・・・
兄貴は何でもお見通し。
そして怒るでもなく苦笑いをして、新しい風船を2人の物としてくれたのでした。
兄は昔から、そんな優しい人であります。
今日、蒲田の空に昇っていくピンクの風船を見たので、ふと思い出しました。
風船を外で見かける度に私はこのことを思い出すのですが、先日、兄に話したら
「覚えてへんなあ…」
って言われた(×_×)
あり…?
末っ子のトラウマか…。
むかしむかし、私が五才ぐらいで、兄が小学校低学年ぐらいだった頃。
家から600メートルほどの所にハンバーガー屋がオープンし、そのオープン記念で子供に風船を配っていた。
兄は友人達と自転車で風船をもらいに行ったらしく、帰って来た兄の手には、フワフワと宙に浮くスバラシイ風船が握られていた。
「ななな!なにそれー
お兄ちゃん なにそれー
ええなー
ええなー
ちょっと貸してよぅー」
私はまだチャリンコには乗れず、かと言ってハンバーガー屋まで1人で歩いて行ける距離でもない。
風船を手に入れるには、兄のを奪うくらいしか思いつかず、兄の手にある風船を涙目で見つめる。
「そんなにほしいなら、ともちゃんの分ももらって来たったらよかったなー
ええわ。
ほんなら この風船 ともちゃんのな。
ぼくの分、今からもう1回行って もらってくるからー
大事に持つんやで。
離したら 飛んで行ってしまうからなー。」
優しい兄は、そう言って私の手に風船のたこ糸をくるくると回してから持たせてくれ、かっちょ良く再びチャリンコにまたがり、ハンバーガー屋方面へと旅立っていった。
初めて風船を手にして、嬉しくて嬉しくて仕方なかった私は、1人、家の前で風船とたわむれて大はしゃぎ。
わああー
わああー
なんでこれ宙に浮くんやろー
すごいなー
やあほーーーい
だっだっだっだーー(風船をひっぱって走っている)
ばんばんばんばーん(浮いてる風船をどついている)
やっほーーーい!!
やっほーーーーーいヾ(≧∇≦*)〃
あ!!!!!!
……………………(」°口°)」
…ハイ。
みなさんの予想を裏切らない、おっちょこちょいともこ。
風船を手から離してしまったのでした。
すぐにジャンプしたら届くかと思ったのに全く届かず。
風船は、どんどん空へと高く昇って行きました。
あーーー!!!!!
どうしよう どうしよう
せっかくお兄ちゃんが私にくれたのに。
飛んで行くから離すなって言われたのに。
どうしようー
どうしようー
お兄ちゃーん
ごめんなさーい
ごめんなさーーい。゜(>д<)゜。
うえーーーーーん。
うええええーーーん!!!!!
(周りが引くくらいの大泣き)
そこへ、もう1個新しい風船を携えた兄が帰還。
えっ、えっ、えっ(T_T)
泣きすぎ&申し訳なさすぎで、もう言葉にならない私。
「あれ?
ともちゃんの風船は?
どうしたん?」
「えっ、えっ、えっ(T_T)」
「まさか…
飛ばしてしもたんか?」
「えっえっ、びえーーん。゜(>д<)゜。
ごめんなさいいいー
ごめんなさいー!!!」
ひたすら泣く私に、兄は一言
「そんな気がしたわ…」
おお・・・
兄貴は何でもお見通し。
そして怒るでもなく苦笑いをして、新しい風船を2人の物としてくれたのでした。
兄は昔から、そんな優しい人であります。
今日、蒲田の空に昇っていくピンクの風船を見たので、ふと思い出しました。
風船を外で見かける度に私はこのことを思い出すのですが、先日、兄に話したら
「覚えてへんなあ…」
って言われた(×_×)
あり…?
末っ子のトラウマか…。