■ケンとメリー■

最近テレビのＣＭで、とてもとても懐かしい曲が流れています。 マンダム・ルシードのＢＧＭにハッとし方は、私と同年代かそれ以上の方たちでしょうね♪ あのＣＭに流れている曲は、１９７２年一世を風靡した ＢＵＺＺ　の　『ケンとメリー～愛と風のように～』　という曲です。 この曲は当時もＣＭソングとして登場し、その素敵な映像とともに人々の心に深く響いた曲でもあるんです。 いつだって　どこにだって　 はてしない空を風は歌ってゆくさ 今だけの歌を　 心はあるかい　愛はあるのかい スプーンとカップをバッグにつめて 今が通りすぎてゆく前に 道のむこうへ出かけよう 今が通りすぎてゆく前に 愛と風のように 愛と風のように １９７２年、そのＣＭの中では　“愛と風のように”　の部分が “愛のスカイライン”　と歌われていました。 嗚呼、この曲は…懐かしいケンメリのＣＭソングだったんです。 それは私が今の息子よりも小さかった頃のこと。 でもこの曲にもこの車にも特別な思いがあるんです。 私の家は自営業をしていました。 そこに住み込みで働いてくれる若い衆が来ました。 娘２人しかいなかった母は、息子が出来たようだとそれはそれは喜んでいました。 当時うちではステーションワゴンに乗っていましたが、新しい家族同様の“息子”の欲しい車にしようと買い換えたのが、このケンとメリーのスカイラインだったんです。 “息子”はささやかなわがままを営業所の担当の方にお願いして、１番納車にしてもらいました。 この近辺で約束通り１番最初に納車してもらった車を、車内のビニールカバーも取らずにすぐに走らせて、家族はしばしのドライブに連れていかれました。 道行く人々は、みな物珍しさの振り返ります。 若い人たちが、もう走っているのかと口々に言っているのが聞こえてきます。 目立つのが大の苦手だった私は、もう恥ずかしくて恥ずかしくて、でもどこかでちょっと誇らしげだったことを思い出します。 スカイライン　２０００ＧＴ－Ｘ　ハードトップのブルーメタリック。 当時まだ２１歳の彼には、とても魅力ある車だったことでしょう。 検索してみたら、ありました！ これです、これ！ 今改めてみるととても古めかしいですが、当時はこの曲とともに一世を風靡したスカイラインの４代目、ケンとメリーのスカイラインです。 フォトギャラリーの一番下・ブルーの車体をクリックしていただくと、全体が見られます。 その時に営業所からいいだいたステッカーが、画像にあるものです。 本物はもっともっと赤が鮮やかです。 何故だか捨てられずに、３０余年ずっと取って置いたものでした。 後ろにある、これも３０年以上前に横浜の中華街で買ってもらった物入れの中の一番下に、他のガラクタという名の宝物とともにあります。 当時のＣＭに出ていたケンは、人気絶頂のときに、まだ普通乗車の免許が取得できない若い命を交通事故で失ったと記憶しています。 久し振りにテレビから流れてきた懐かしいこの曲とステッカー。 思い出の中にある幼かったあの頃に、少しだけ戻った感覚にとらわれます。