スペインGP後に突如とふって沸いたスズキのGP撤退のニュース。
今季はジョアン・ミル、アレックス・リンス共にランキング6位、4位と好調だ。このままシーズンが進めばチャンピオンも視野に入ってくるだろうという矢先の撤退報道。
折しも日本はGW中もあって、スズキからの公式見解もなく、それがさらにほうどうに真実味を持たせてしまった感は否めない。
GWが明け、スズキの公式にも撤退を協議中という発表があった。
F1でのホンダの参戦撤退はお家芸と化した感があるが、スズキも2015年に復帰したところであり、最近では優勝もありチャンピオンも輩出し、まさにこれからという時期にまさに冷や水を浴びせた格好だ。
理由としてはお決まりの経済的な面となるが、スズキほどの会社がドゥカティやKTMに資金面で劣るとは思えないのだが、そうもいかないのが現実なんだろう。
日本でのモータースポーツが文化として根付かないといわれて久しいが、それはメーカー自身がモータースポーツを育てようとしていないという側面もあるが、それ以上に日本人の文化としてモータースポーツを広げようとか参加しようとか応援しようという気質が他国に比べて少ないのが一番の問題であると思う。
オリンピックをはじめとするスポーツ全般では日本人は、「道具よりも体」を重要視しがちなきらいがあるので、それはモータースポーツでは車やバイクの性能でしょ、運転手は関係あんの?と一段下に見ている気がする。
他国でもその傾向はあるのかもしれないが、日本は特にその傾向が強いのかもしれない。
またスポンサーやパトロンという、もちろん他のスポーツにも存在するのだけども、存在も日本人には当たり前のように受け入れられているとは言えないのかもしれない。
とにもかくにも協議中とはいえ、ほぼ撤退は既成事実となってしまった。
まだシーズンがはじまってまだ6戦、残り15戦もあるこの時期発表したのは、スズキなりのライダー達の来シーズンへの心遣いだろう。
すでにシート争いは始まっていて、来期以降の契約が済んでいるライダーもいる。シーズン終了後ではもうシートは残っていないのだ。
リンス、ミルともに実力あるライダーなので、きっとシートを失うことはないだろうが、新チームの参入が無いと誰かを押し出すことになる。
撤退とはやはり非常に大きな波紋を呼ぶこととなる。
チームにとってはモチベーションの維持には苦労する今後となるだろうが、スズキ本社が撤退を後悔するような結果を出してほしい。