the Saber Panther (サーベル・パンサー)

トラディショナル&オリジナルの絵画芸術、化石哺乳類復元画、英語等について気ままに書いている、手書き絵師&リサーチブログ

『モンスター熊の衝突! フラカン&アルクトドゥス : ジャイアントショートフェイスベアの形態型』 'The G. S. F. Bear Ecomorphs' 投票結果

2023年12月25日 | B.B.E. 投票結果

🐼Monster bears collide!  Giant Short-faced Bear Ecomorphs👓
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投票結果

 
 



 
新第三期のパンダ亜科を代表する、大型のハイパーカーニヴォラ・クマの系統、アグリオテリウム族の最大種、フラカン・コフィー。他方は、更新世のメガネグマ亜科を代表する、「ジャイアントショートフェイスベア」こと、アルクトドゥス・シムス。形態的に、ある程度の「収斂」が見られる、クマ科屈指の大型タクソン同士の「超時空interaction」を描出した、
『バトル・ビヨンド・エポック』其の十三  『Nothing

『バトル・ビヨンド・エポック』其の十三 『Nothing "Short" of Wonders❕ フラカン初登場・ショートフェイスベア群の世界 :🐼パンダ亜科と👓メガネグマ亜科の古代グマたち』 - the Saber Panther (サーベル・パンサー)

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フラカン・コフィー(フラカン属の最大種)Huracan coffeyi ♰ 
<中新世ー鮮新世 北米 パンダ亜科>
イラスト&テキスト Images and text by ©the Saber Panther (All rights reserved)
●推定体重不明。Jiangzuo et al.(2023)によれば、アグリオテリウム属最大種よりも少し大きく、インダルクトス属最大種よりは小さく、キタアメリカ・ジャイアントショートフェイスベアよりは明瞭に小さい
 



 
キタアメリカ・ジャイアントショートフェイスベア Arctodus simus  
<更新世中・後期 北米 メガネグマ亜科>
イラスト&テキスト Images and text by ©the Saber Panther (All rights reserved)
●推定体重 770kg (Christiansen & Harris, 1999→サンプルは6標本)。Figueirido et al.(2010)算出による、既知の最大標本の推定は957kg(同じくFigueirido et al.(2010)によれば、他にも推定体重900kg級と考えられる標本が、複数あるという)
 

今回も、「ドミネートする」可能性の高いと考えられる方への投票を、私のDAギャラリーサイトのページで実施しました。主に、パレオアーティストたちが投票してくれたものです(23' 12月25日時点)。
 
今回、私は接戦になることを予想していたのですが… バリナスクスとダスプレトサウルスの時以来の、大きな得票差となっています。
 


「形態的にある程度の収れん」云々、と書きましたが、細かく見れば、両者には異なる特性があります。

前肢のグラップリング機能で劣りながら、走行性に優れ、類まれな顎力(最近縁のアグリオテリウム属最大種と、同等の咬筋力と仮定して)を持つ、いってみればイヌ科的なフラカンと、サイズ、グラップリング機能性で勝る(しかし、走行性では劣る)アルクトドゥスという、謂わば「Biter」系と「Grappler」系という、大まかな違いです。

もちろん、共に大型のクマ科動物ではありますから、力強い前肢を有するし、顎の力も強大です。ですから、単純に「Biter」vs「Grappler」という分け方はできないかもしれませんが、どちらの特性をより優位とみるか、ということ。そこにサイズ差の要素も加わる、ということになりましょうか。


得票はアルクトドゥスの大差でのリードということで、もう大勢が決まってしまった風ですが、もう少し、票の推移を見てみましょう。
私は、両者の各骨格寸法をもっと具体的に調べあげて、両者の形態・サイズの違いを、さらに明確にしていくつもりです。

 

イラスト&文責  Images and text by ©the Saber Panther(All rights reserved)

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