最近、別のブログで短編小説を書いているので、二編転載いたします。
「強引g my way」
寒暖差が激しい、季節の変わり目。
「なんか最近ダルいなぁ…」自律神経の乱れの可能性ありだ。そこで私はある東洋医学の本を手に取った。ページをめくってみると、「うしろ向きに歩くポーズ」というのが目に止まる。安全な場所で目を瞑って、10~20メートル歩くというものだ。
これ…本当かな…でもなんか良さそうじゃないか。やってみようかな…
目を瞑ってうしろ向きに歩いてみる、不安でヨロヨロしてしまって上手くいかない。「もうやってられるか!」
そう叫んだ瞬間、首が180度回転し胴体と真逆になってしまったのだ…!
するとうしろ歩きが、なんとまぁ楽に出来る。
「これは良いぞ!」
私はその健康法をどしどしすることにした。私の体には合っているみたいで私は喜んだ。「絶好調!」
ただ、友人を失ってしまったのだ。しかし私は思う。最終的には、自分主体が人生だ。人は助けてくれないのだ。天は自らを助ける者を、助けると言うではないか。
それを信条とした私は、今日もうしろ向きに歩く。 完
「いつかのカリスマ」
日曜日の午後、ある公園での出来事だった。
ある男が突如、ミカン箱に乗り、大声を張り上げた。
「今日、地球は滅亡する!!俺の話を聞け!!」
男は激昂しており、足を踏ん張っていたのだか、そのせいで、ミカン箱はバリバリと音を立てて崩れたのだ。折れた破片が男の頭を直撃した。
男は「痛て…今日はゲンが悪い…飯食って寝よう、又明日」
聞いていた一同は固まってしまった。言葉は空中を舞い、暫く時が止まった。
男の後ろ姿を見送りながら、私は呟く。
「ビックリをありがとう」
例のカリスマは犬だった。そして私は猫です。そんなこと、関係ないですよね。 完
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