~saito sekai presents~奇妙な漫画&小話ブログ

AI画像生成漫画&短編小説&を日常投稿します。少しお休みします。

狸の哀愁

2024-04-27 06:00:36 | 超短編小説

人間だけでなく、あらゆる動物が知性を持ちだした。ペット愛好者は喜ぶ人も多かったが、実は自分は嫌われていると知ってショックを受けることもあったりで、一長一短だ。私は狸と親友になり、一緒に稲取温泉旅行をしたのだ。ランチは魚が美味しい店に行き刺身定食を注文。店員がお通しとして、塩辛を運んだ途端空気は一変した。

狸は「このイカは私の友だった・・・」と言って、落胆。この店を選んだ私を恨んだ。

世界はなんて小さくて、愛が満ち溢れ、そして、複雑化に拍車が掛かったのだった。     完

 

~saito sekaiの独り言~

動物が知性を持ちだしたら・・・動物園なんかなくなるのかもしれないですね。半面人に守られたほうが、自分の安全の為、なんて考える動物もいるのかも?!上記の写真はなかなかの迫力。お気に入りの写真になりました。

 

今日も訪問ありがとうございました。


化かされる(馬鹿される)男

2024-02-17 06:00:00 | 超短編小説
俺はタバコを買いに、角の店に行った。 「すいません」と声をかけた瞬間、驚いて身動きが出来なかった。そこには、看板娘ならず、看板狸が居たからだ。 店の奥に人の姿が見えたので、俺は声をかける。
 
「タバコ買いたいんですけど…何で狸なんですか?意味分かんないけど…」 すると奥から出てきた男は、「この狸はちゃんと仕事が出来るんだ。それはそうと、あなたも狐でしょうが」というので、ショーウィンドウに自分の顔を見てみたら、見事な狐だったのだ。完

河童の孤独

2024-02-16 05:39:56 | 超短編小説
ある家族は川でキャンプをしていた。子供は水遊びに余念がない。
「お~い、気を付けるんだぞ!」とお父さんが叫ぶと同時に、子供が「助けて~!」と溺れるのだ。
素早くお父さんは助けに入り、子供は無事だった。
お母さんは「良かった、良かった」と涙ぐみ、子供を抱き締める。ふと子供の足を見ると、掴まれた後が有ったのだ。完

小さくて大きな事

2024-02-13 06:00:00 | 超短編小説
食事をしていたら、テーブルになにやら黒い小さな虫が。ティッシュでくるんでトイレに流した時、心が揺れた。
 
私は今、小さな命を捨てたのだと。すると、水の流れる音と共に、声が聞こえてきた。
 
「その感覚を忘れないでくれたら、私の命も生きるのです」と。完