~saito sekai presents~奇妙な漫画&小話ブログ

AI画像生成漫画&短編小説&を日常投稿します。不定期更新になります


よく食べる彼女

2024-11-13 06:34:27 | 超短編小説

僕の彼女はよく食べる子だ。彼女と知り合う以前は“ちょこっとしか食べられないの~”なんて言う女の子が良いなと漠然と考えていたけれど、なんというか見てて気持ち良いのだ。ニコニコしながら、大盛を平らげる。そんな彼女といると、僕は僕らしくいられるのだった。

しかし、そんな日々はあっけなく終わりを告げる。

ある日曜日、用事があるからと言ってデート出来ないと彼女に言われた僕は、なんとなくブラブラ街を歩く。そして、入ったことのないカフェでランチをしようと決めてその店に入った。

「日替わりランチ、一つ」店員に注文した僕は、なんとなくスマホをいじって下を向いていた。すると、聞いたことのある声が聞こえてくる。声の方向にはなんと、彼女が見知らぬ男といるではないか!信じられない僕の耳にその声は入ってくる。

「あん、私こんなに食べられないわ・・・」

運ばれたランチを食べずに、僕は二人に気づかれないように、そっと店を出た。頭の中が白くなってゆく・・・僕はあてもなく歩く・・そしてショーウィンドウに映る、間延びした男の顔を見た。その男の口は動く。

「そうか・・・やっぱりそうだったんだ・・・」完


僕の美しい人

2024-11-12 05:41:22 | 超短編小説

最近、いつも夢に、後ろ姿の女の人が出で来る。決して顔を見ることは出来ない。思わせぶりで、なんとも麗しい立ち姿に、俺の心は奪われてしまった。なんとしてもその顔を拝みたい・・・。

そして、その夜は来た。

夢の中で、遂に声を出して「お願いです。振り向いてくれませんか?」彼女はゆっくり振り向いた・・・

朝目覚めた俺は、複雑な心境だ。彼女は美しかった。しかしその顔は、父方の従妹に瓜二つだったのだ。       完

 

今日も訪問ありがとうございました(*^。^*)


転居し、転職した俺

2024-11-11 05:58:20 | 超短編小説

俺は事情があって、今のアパートを引き払い別の所に行くことになった。そして、不動産屋を訪ねる。

 

「すいません、単身者用で駅近、コンビニが近くにある物件を探しています。よろしくお願いします」

 

すると担当者が不思議なことを言うのだった。

 

「ありますよ。2DK家賃1万、でも植物が生えやすい部屋ですが」

 

家賃一万!これはいいぞ、しかし植物って・・・まあ、事故物件ではないようだし、これに決めるか。俺は急いでいる。

 

「それでは、その部屋で」

 

こうして、その部屋で生活を始めた俺は、今花屋を経営している。     完

 

 

今日も訪問ありがとうございました。久しぶりのショートショートになりました。


自分の中の“魔”

2024-11-02 14:58:35 | 超短編小説
最近知り合い、友達になった女の子がいる。この子がなかなか「ヤバい」子で…兎に角男にモテる。自慢が少し鼻に付くが、一緒にいて退屈しないしワクワクさせてくれる。良かったなホント、毎日が楽しくなった。
 
いつものカフェで待ち合わせ、彼女のリードで会話は盛り上がる。そんな時 昔、付き合った男の話が出たのだ。彼女の相手がなんと、昔私が大好きだったアイドルなのだった。
「一晩だけの関係だったけれど、その時間は夢の様だったわ…」
 
家に帰って、静かに自問自答している私がいた。なんだ、プロポーズされたレベルじゃないのか…遊ばれただけか…今そのアイドルに対してなんとも思ってないから、嫉妬の感情は無いが、彼女の見方が180度変わってしまった。 知り合ったことが、恐ろしく感じてしまった。そういう人は、アッケラカンと私の大切な物を奪う様な気がしてならない。これは、巡り合わせが悪かったと。
 
さりげなく、徐々に彼女とは距離を置こう…私は決意するのだった。完
 
ちょうど二年前に挙げた小説だけれど・・・これってマジにあった話かも?!ということを暴露してしまおう。結局私はそれを感じた時に、どう思ったか・・・それを掘り下げてみると自分のヲタク指数の高さをひしひし感じでしまった。私はそのアイドルに夢中だったころ。彼に望むことはただ一つ「永遠の愛」であったという事実に、あらためてビックリしてしまったのです。なんで、わざわざ記事にするのでしょうか・・・それには訳があるのです。


たまたまChatGTPでかっこいいフランケンシュタインをと作ってもらったのがきっかけ。10月はスマホの壁紙にして、彼に恋する自分がいたのです。来世こんなかっこいい彼と結ばれたいなんて妄想する始末。ホントヲタクを極めているなとつくづく思った次第です。だから今年のハロウィンは幸せなものになりました( *´艸`)
 
今日も訪問ありがとうございました。明日は漫画を投稿します。

狸の哀愁

2024-04-27 06:00:36 | 超短編小説

人間だけでなく、あらゆる動物が知性を持ちだした。ペット愛好者は喜ぶ人も多かったが、実は自分は嫌われていると知ってショックを受けることもあったりで、一長一短だ。私は狸と親友になり、一緒に稲取温泉旅行をしたのだ。ランチは魚が美味しい店に行き刺身定食を注文。店員がお通しとして、塩辛を運んだ途端空気は一変した。

狸は「このイカは私の友だった・・・」と言って、落胆。この店を選んだ私を恨んだ。

世界はなんて小さくて、愛が満ち溢れ、そして、複雑化に拍車が掛かったのだった。     完

 

~saito sekaiの独り言~

動物が知性を持ちだしたら・・・動物園なんかなくなるのかもしれないですね。半面人に守られたほうが、自分の安全の為、なんて考える動物もいるのかも?!上記の写真はなかなかの迫力。お気に入りの写真になりました。

 

今日も訪問ありがとうございました。