さくさく日記

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ジェンダーギャップに目を向けたビジネス、生理用品の無料提供システム「OiTr(オイテル)」

2022-12-24 10:20:02 | 日記

こんにちは!さくちゃんです。

 

先日友人と休日ランチに、新宿のミロードを訪れました。

食事を終えてトイレに行った際にこんなものを見つけました。

 

生理用品を無料で配布しているという「OiTr(オイテル)」。

広告費により無料で提供されているとのこと。

 

こんな便利なサービスがあるなんて!

と感銘を受けたので、「OiTr」について少し調べてみました!



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目次

■三方良しのビジネスを実現、生理用品の無料配布システム「OiTr」

■「オイテル株式会社」を立ち上げたのは2人の男性

■生理用品にかかるコストはどれくらい?生理の経済事情

■最後に

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■三方良しのビジネスを実現、生理用品の無料配布システム「OiTr」

「OiTr(オイテル)」は同名の会社「オイテル株式会社」が行っているサービスです。

 

引用:OiTr公式HPhttps://www.oitr.jp/

 

トイレの個室に設置されており、ディスペンサーに設置されているモニターに流れる広告費用で生理用品の費用をまかなっています。

 

専用のアプリ「OiTr」をダウンロードし、アプリ上の”取り出しボタン”をタップしスマートフォンをディスペンサーに近づけると生理用品が1枚出てきます。



「OiTr」のディスペンサーはたくさんのところに設置されています。

商業施設をはじめ、自治体庁舎、交通機関、学校などの女性トイレに設置を進めており、2022年12月現在で175箇所のトイレに設置されています。

設置台数は2410にのぼり、アプリのダウンロード数は45万に及ぶとのこと。



「オイテル株式会社」は女性、広告主、設置先という三者にメリットが起きる「三方良し」の状態にこだわったそうです。

広告には女性のPMS向けのサプリメントなどの広告を流しています。

これまでコストがかかるだけだったトイレに、ビジネスの視点を持ちお金の流れを作ったのは面白い視点ですよね。

 

確かに、時間は長くないものの、女性は必ず便座に座るのでトイレに広告があると目に留まります。

生理用品が無料配布されているというのもキャッチーなので余計に目を留まる原因になりそうです。



これまでも商業施設のトイレには生理用品の自販機がありました。

ピンチな時にはわざわざ薬局に走らなくて済むのですごく助かるものではありました。

 

しかし、足りない・生理がきたと気づくのは大抵個室にいるとき。

自販機を使用するには一度個室を出なければなりません。

 

休日の商業施設だと再びトイレに並び直さなければなりません。

個人的には普段使っているものとは異なる、使い心地がいいか分からないものにお金をかけるのは...とも思っていました。

 

居酒屋の飲食店などにもトイレに生理用品をサービスとして提供しているところもあります。

その場に置いてあるところはとてもありがたいですが、お店によっては「店員に声かけてください。」というところもあって、ただでさえ忙しそうな店員さんに声をかけるのは憚れます。



女性に優しく、企業にもお金が回るまさにWin-Winなシステム。

考案したのは意外にも男性なんだとか!



■「オイテル株式会社」を立ち上げたのは2人の男性

じっくり考えてみると、上記のようにトイレでの生理用品事情が思い浮かびました。

 

しかし私自身がトイレに入って「OiTr」を発見した際、「なぜ無料で配るのだろう?」と思いました。

生活のために洗剤を買うように、生理用品は必需品で買うことは当たり前のことだと思っていたからです。

 

女性の私でも気づかぬ着眼点、男性2人がこのシステムを作ったと知り更に驚きました。



「OiTr株式会社」の代表取締役である小村さんは、「オイテル株式会社」を立ち上げる前にアパレルの会社に勤めていたそうです。

女性が多いアパレルの会社で働いていて、女性に喜ばれるようなビジネスを立ち上げようと思うようになったのだとか。

 

調べていくうちに、「なぜトイレットペーパーは個室に無料で常備されているのに、生理用品はないのだろう」という声があったとのこと。

代表の小村さんはこの言葉を聞いて、今のビジネスを立ち上げることにしたんだそうです。



この女性の発言を聞いて、生理用品を買うことが当たり前で疑うこともなかった自分に初めて気づきました。

 

私は個人的には女性が不遇な立場に晒されているとは思いませんが、当たり前だと思うことにもしっかり目を向けるのは大事だなと思いました。



■生理用品にかかるコストはどれくらい?生理の経済事情

「女性は色々お金がかかる」とよくいいますが、生理用品に関していうとどれくらいお金をかけているのか考えたことがありませんでした。

 

生理用品はだいたい10〜15枚入りのものが400円前後で売られています。

多い日・少ない日でも使い分けますし、寝ている間は意識がなく漏れやすいので、夜用を買うこともあります。

なので1回の生理周期で2〜3セットを購入します。

 

タンポンや布ナプキンなど様々な製品もありますが、一般的な紙ナプキンで一生にどれくらいお金がかかっているか計算してみました!

生理が始まる平均年齢は12歳、閉経する平均年齢は50歳だそうなので、生理用品を使う年数は約39年です。

妊娠する時期は一旦計算にはいれず考えると、

 

約400円×3セット(ひと月)×12ヶ月×39年=561,600円



こうやって見ると結構かかりますね...!

20代の人の給料2ヶ月分ほどですよね。

ボーナスを全部生理用品に使っていると思うと他のことにお金をかけられたらいいのにと思いました。



こういった生理用品の購入事情を調べていたら、「DV・ネグレクト」によって生理用品を買えない人がいるという記事も見つけました。

 

まだまだジェンダーギャップ指数の低い日本では弱い立場にある女性も少なくないかもしれません。

「OiTr」のようなシステムがあることで救われる女性が増えていくと素敵だなと思います。




また、園児とママの情報誌「あんふぁん」「ぎゅって」を発行する株式会社こどもりびんぐが運営する「シルミル研究所」が出している調査が興味深かったです。

 

私が気になったのは生理用品を選ぶときの基準についてのアンケート。

引用:PRTIMES|株式会社こどもりびんぐの調査

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000137.000057067.html



生理用品を選ぶときの基準として最も多かったのが「価格の安さ」で選ぶ人の割合。

 

生理中は不快な思いをすることや漏れによる悩みをよく聞くので、私はてっきりつけ心地などが上位に入るのかと思っていました。



やはり生活必需品とはいえ、つけてそのあとは捨てるだけなので、価格はなるべく抑えたいと思うのが一般的なのかもしれません。



尚更「OiTr」を生んだ2人の男性の発想の素晴らしさを実感します。

誰かを思いやる気持ちをもつお二人の行動力に感銘です。



■最後に

「OiTr」は全国各地の女性トイレに配置されています。

https://www.oitr.jp/spot/

 

気になる方はお近くの「OiTr」が置いてある場所を探してみてください!



SDGsやWell-beingなど、良い生活・良い暮らし、良い地球づくりについての言葉が発信される時代。

 

女性の困り事は女性が解決する、そういうものだと勝手に思っていました。

相手のことを思いやれる人が増えていくのは素敵なことですよね。

 

当たり前のことですが、仕事でもプライベートでも思いやりを持って行動していくことを大事にしようと、改めて思うことができました✨

 

【参考文献】

OiTr公式HP:https://www.oitr.jp/spot/

未来コトハジメ / 日経BP「生理用品の無料提供をビジネスとして実現 「OiTr」が目指す、女性が暮らしやすい社会の姿」について代表小村にご取材いただきました。:https://www.oitr.jp/information/3272/



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