気が付いたらこの「理系こそ作文力」講座も6年目になった。
4月には57名の登録で始まったが、現在6月半ばで51名。順調に微減状態を維持している。
今日は恒例の「石」の記載文に取り組んだ。石の特徴を観察しながら、それを他者に伝わるよう言葉で記述する。大切なのは客観的な記述だが、どうしても主観的な表現や、あいまいな表現が混じる。
しかし、本質はそこではない。箱の中の石を見比べると、その特徴だと思っている「形」、「色」や「感触」は、やがて変化していくものだと気付いたかな。本質を見抜く目は、まだまだ遠い先にある。
観察力を高めて、表現力を磨く。そのための時間が静かに流れている。
今年は新しい試みも始まる。同様のプログラムが「書く力」の本家でもある人文学部で始まった。理系と掛け持ちでSophieさんが講師を兼務し、ヨーロッパ特別コースという独語、仏語を学ぶ学生も、真の国際人をめざして日本語の表現力を磨いている。この文理2つのクラスが競作で、フォトエッセイ展を開催する。タイトルは「地球:その景色」と決まった。
現在試作品を募集中で、集まり次第この場でも公開する予定だ。
写真による空間の切り取りと、それに添える感性のつぶやき。言葉を吟味しながら表現力を高めることがねらいである。
力作を期待しよう。
「理系こそ作文力」講座首謀者 石屋本人