【サクラ革命徹底分析①~育成環境の変化~】
リリースから2ヶ月が経過しました。サクラ革命は問題点と向き合いながら、ゲームの質を向上するべく改善を続けています。
サクラ革命の完成度はリリース当時より随分上向きました。しかし未だ予断を許さない状況にあり、ここまでの過程で新たに浮き彫りとなった問題点もあります。
サクラ革命は非常にデリケートな時期に突入しました。ここまでプレイしてきた人達はゲームとして良くなった思う反面、サクラ革命のこれからに不安を抱いている人も少なからずいると考えています。
1プレイヤーの考えではありますが徹底的にここまでの問題点と現状を分析した上で、サクラ革命の今後へ向けた忌憚のない意見を述べていきます。
分析する項目は「育成環境の変化」、「ストーリーとキャラクター」、「システム」そして「緊急度と重要度」の予定です。
長文かつ時間を要するため、今回は「育成環境の変化」について書きたいと思います。
分析「育成環境の変化」
【完成度不足(第1期)】リリース~1/18
〘問題発生時の状況〙
〘問題への対処〙
〘対処が与える変化〙
【抜本的見直し(第2期)】1/19~2/8
〘アプデ後の物議の要因〙
〘アプデの本質と現況〙
〘アプデが与える影響〙
【過渡期にある緩和(第3期)】2/9~
〘緩和のもたらす功罪〙
〘育成面における現環境の総括〙
分析「育成環境の変化」
サクラ革命が叩かれる要因となったポイント其の1。リリースから各アプデを結節と捉えて時系列で分析します。
【完成度不足(第1期)】
時期→リリース~1/18
リリース直後から叫ばれた不満は主に以下の2点でしょう。
①素材ドロップ率が低すぎる
②AP消費が多すぎる
〘問題発生時の状況〙
リリース時の環境は①、②共に事実でバランスの悪さが目立ちました。
要因は恐らく「クエスト難度でドロップ率を明確に差別化している」ことと、「属性クエストとフリークエストの利用価値が分かりにくかった」の2つが挙げられると思います。
このゲームはクエスト難度が低いほどドロップ率も低い仕様。初期のプレイヤーでは低難度しか周回出来ないため、この仕様が素材収集の大きな壁となりました。更にクエストの消費APが多すぎ、素材は落ちずAPだけ使い果たすプレイヤーも続出。
説明不足と分かりにくさで、全素材集め=属性クエストと思い込んだプレイヤーは属性クエストをひたすら周回し素材難民化しました。
この原因は3つに大別されると考えます。
1つ目に、属性クエストのドロップリスト。ドロップ確率の表記は無いため確率の高低は知りようがありません。
属性クエストのドロップリストには各種素材が並ぶために、仕様以上の価値を誤認させることになりました。
2つ目に、フリークエストの価値の分かりにくさ。フリークエストを積極的に解放し周回したプレイヤーにしか、その用途を認識出来ませんでした。それが属性クエストの価値をより誤認させています。
3つ目に、ドロップ率の調整方法。初級クエストで低レア素材すらもドロップ率が低くなる調整は育成させる気が無いと言われても仕方無いものでした。課金者は力技で突破して上級周回することで自己解決しましたが、多くのプレイヤーはそうはいきません。
〘問題への対処〙
属性クエストの目的は結晶と図面収集用という認識は今でこそ周知されていますが、当初はプレイヤー達の発信によって少しずつ認識を広めたと思います。仕様上の不親切さが目立ったゆえに、ここは運営から積極的にアナウンスする心配りは欲しかったところです。
運営は暫定処置を施すことで問題解消までの時間の猶予を確保します。しかし、不備の大きさを急場の対応で補うには劇薬の投入が必要だったようです。
サブクエストAP消費1/4&初回報酬2倍と12/31の属性クエストドロップ率修正で育成環境を暫定的に改善。
暫定処置内容は過剰な程でしたが、決断しなければこの問題はそのまま致命傷となった可能性もあり得ます。
〘対処が与える変化〙
サブクエストの価値が最高度に達した反面、フリークエストは据え置きのため素材収集バランスは偏っています。
プレイヤーには恩恵の大きな処置ですが、ゲームにとっては諸刃の刃となります。一度緩めた環境を絞ればプレイヤーの反発を生みます。
これ以上の失点は致命傷になりかねない状況のため、以後の調整は非常に慎重な検討が必要になります。
【抜本的見直し(第2期)】
時期→1/19~2/8
1/19に育成環境を調整するアプデが行われました。このアプデは物議を醸しましたが、主な不満点となったのは以下の4つでしょう。
①サブクエストAP消費と初回報酬2倍の終了
②クエスト全般のAP消費が多すぎる
③属性クエストの収集効率が悪すぎる
④3、4段階進化のハードルが上がった
〘アプデ後の物議の要因〙
改悪と捉えたプレイヤーも多く不満が噴出。
一方、このアプデの特性を捉えていた人達は概ね肯定しており、ソシャゲを多くやりこんできた熟練者に多かったと見ています。
運営の事前説明の不足と、育成素材入手をしやすくする、という言葉の独り歩きが混乱を助長したと思います。
運営の考える緩和とは通常基盤からの是正緩和であり、暫定処置からの追加緩和では無かったはず。
しかし、暫定処置に慣れきっていたプレイヤーは当初の不満の論点を忘れ、今以上の緩和を期待していました。
この認識の乖離は予測出来たはずなので、運営は事前に丁寧な説明が必要だったと考えてます。
〘アプデの本質と現況〙
不満点となった①~④の本質はほぼ同じです。
AP消費1/4の終了が③と④に直結し、リリースから改善されない②への不満もより強くなりました。
①に関して。予定通りの処置、且つ妥当です。1ヶ月に及んだこの処置でプレイヤーは十二分な補填を受け終わっています。ゲームの適正化のためには、暫定処置は継続する程深刻な弊害となります。
②に関して。リリース当時からプレイヤーが強い不満を持っていた問題点。未だここに切り込まないことは残念でした。
過剰なAP消費はバランスが悪い印象を与え続けるため、早急に改善を行なう必要があります。育成環境のバランス取りならば、ここ以外の要素で調整するべきです。
③に関して。改良図面と結晶収集効率は暫定処置時の1/3程度に落ちました。しかしリリース初期の約3倍の収集効率。加えてチケット機が確定で集まります。これにより、素材全体の収集バランスは以前より平均化されました。
新規プレイヤー向けとして優れており、運営が問題の本質をしっかり捉えていた証左でしょう。
④に関して。3段階進化以降のハードルが不適切に上がったのではなく、適正化に向かったと捉えるのが正確です。
リリース時より遥かに楽な環境であることは、初期からキャラをLvMAXまで育てていたプレイヤーは理解していました。
チケットの実装に関して。素材と交換出来る素材収集の力強い支援策。プレイヤー共通で大きなメリットとなる素晴らしい施策ですが、他の不満の噴出の陰に隠れてしまった感があります。
新規プレイヤー育成支援の主力となるもので、活用するほど序盤の育成が効率化されます。
〘アプデが与える影響〙
このアプデは仕様上の育成進度に適合した適正化を狙ったと考えています。環境適正化のリスタートとなる第1段修正と捉えると、適正度の高いアプデでしょう。
しかしながら、環境は緩めで維持されたため課金層にとっては育成限界までの到達距離が短過ぎます。緩めすぎた環境はキツく絞れない弊害が現れているのかもしれません。
最も懸念される事項として、先端を走るプレイヤーは司令ランク、多数のキャラLvにおいて育成限界に到達し始めています。リリースから1ヶ月余りで育成限界に阻まれるようではモチベは消失し、上位課金層が早期に離れます。
育成環境を調整するだけでは対応出来ない大きな壁が早くも見えてきました。
【過渡期にある緩和(第3期)】
時期→2/9~
前回アプデ以降、イベント報酬内容なども含めると育成環境に関しては緩和の方向性が明確になってきました。2/9にバレンタインイベント配信と各種調整のアプデが行われましたが、その内容は緩和においては到達限界にほぼ達したと思わせるものでした。
①全クエストの消費APを緩和
②イベントの交換報酬でGPの交換上限が撤廃
〘緩和のもたらす功罪〙
①によってAP消費多すぎ問題が改善されました。サクラ革命は周回ゲームなのでこの処置は重要性が高いものです。
しかし先にAP以外の面でかなりの緩和を進めていたため、過剰緩和を後押しする形になったのは痛手です。
AP緩和はあらゆるプレイヤー層が求めていたものですが、同時に課金層は緩和のすぐ先にある大きな課題をはっきりと認識することになりました。
②は運営からアナウンスされた訳ではありませんが、バレンタインイベント中で認識した明確な緩和策です。
通常クエスト周回のみの今回のイベントの特性上、GP交換に使えるイベントアイテムも増える一方。
数ヶ月は使い切れないGPを容易に稼げるため、GPクエストは無用の長物と化しました。
サブクエストのGPクエストは効率が良いとは言い難くこれまでもイベント報酬が重要でしたが、ここまで来ると行き過ぎの感があります。
このアプデはプレイヤーに恩恵をもたらす内容ばかりで、良アプデだと好評です。確かにその通りですが、それ故にソシャゲとしては危うさを増したと捉えています。
プレイヤーに優しく達成難度も低い期間限定イベントなどを絡めると、あまりに効率が良すぎる弊害が現れて来たからです。
〘育成面における現環境の総括〙
現環境は無微課金層用に最適化されています。育成に苦戦するのは無微課金層だったためそこに絞って解消を進めた結果、多少の難は乗り越える課金層には緩すぎる環境となりました。
プレイヤー人口が増えても、利益が増えなければサービス継続は不可能になります。利益の元となる微課金層以上に課金促進を図る必要がありますが、育成投資には現環境では期待出来ません。
重課金層だと2~3週間もあれば司令ランクはMAXになり、2ヶ月経たずに全キャラ進化Maxが可能です。
これはソシャゲとしては異常過ぎるほどに緩い環境。結果として、育成虚無に陥るプレイヤーは時が経つほど増加するでしょう。
サクラ革命の育成要素はまだまだ不足しており、育成しても活かせるコンテンツが存在しません。育成要素とコンテンツの追加を先に実行しなければ、これ以上の育成緩和は課金層を次々と失うことになるかもしれません。
育成環境をマイナス方向に舵を切ることは今のサクラ革命には難しいでしょう。育成環境は現状維持をしつつ、ゲーム性の強化を早急に行なうことが緊急の課題だと考えます。
次回の日記では「ストーリーとキャラクター」について分析を行います。