「左様ならば」
そうであるなら、
という接続詞が別れの挨拶として使われている日本語。
私やあなたがそうであるなら
ありのままを受け入れて
別々の道を行きましょう
そんな
再会の希望でごまかさない
潔くて清々しい言葉なのだそう。
お互いの違いを認めて
受け入れて尊重するから手を離す。
別れを惜しみすぎると
もう道は違えているのに
お互いが無理をしてしまう。
お互いのありのままを受け入れることが
さようならが言えるということ。
英語の別れの挨拶は「good-bye」。
こちらの原型は
「God be with you(あなたが神と共にあらんことを)」
という、祝福の意味だそう。
また、
フランス語では「Adieu」が別れの挨拶で、
これはラテン語の au deum に由来し
別れ際に天国の祝福を願う表現として使われたことが起源とされているのだとか。
日本語の「さようなら」とは
ニュアンスがずいぶんと異なりますね。
「左様ならば」と
事実をあるがままに受け入れる。
くすぶった感情がこもっているとしても
それも「そうであるなら」と静かに抑える。
心に区切りをつけて
それ以上は何も語らず、お別れする。
そんな言葉に
なんだかとても美しさを感じます。