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五月が去るとて

2012-05-14 10:44:13 | 
先日、まるまるさんのブログで立原道造さんの詩が
掲載されていました。

私の好きな詩人のひとりですが、今日は夭折の詩人、
矢沢 宰さんの詩集「光る砂漠」の中の一編をご紹介します。

五月が去るとて
何を悲しむ。

たとえ伏す身といえど
熱き血潮をたぎらせて
生きると決したは
この五月の時では
なかったのか。

五月が去るとて
何を悲しむ。

この胸に
真白きバラを
押し付けて
進もうと誓いしは
この五月の時では
なかったのか。

五月が去るとて
何を悲しむ。

ああ だがこの若い十六歳を
むかえての
五月が再びまいらぬと思えば
わが胸は涙でむせぶ。

彼は21歳で病気のため亡くなりました。
この詩を読むたびに命の大切さと生きていこうと思ったものです。



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1 コメント

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Unknown (くみうさ)
2019-03-10 09:33:54
私も大好きな詩でした。
何十年も前に読んで、覚えていた一節を検索したら、出てきて感謝です。
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