【宣伝会議賞ブログ】第58回宣伝会議賞に向けて、今からできること★ラジオCMの書き方をマスターする
おはようございます。今朝は半袖で自宅を出ると……、めちゃくちゃ寒いです(^^;)
駅のホームでまわりを見回すと、皆さん、長袖。
これから自宅を出られる方は、長袖をオススメします。
さて、今日の「第58回宣伝会議賞に向けて、今からできること」は、「ラジオCMの書き方をマスターする」です。
私がコピーライターになるきっかけは、ラジオCMでした。
宣伝会議のコピーライター講座に通い始めて2回目。
そのとき、講師を務めておられた大広の荒木先生と木村先生が、
「だれか、ラジオCMを書いてみたい人はいますか?」
と、詳細を黒板に書かれたのです。同期には、だれもやってみたいという人はいませんでしたが、速攻、手を挙げました(笑)
そして、コピーを書かせていただいたのが、毎週、FM802の番組のなかで流れる大丸梅田店の120秒CMです。
当時、20歳。まだ、コピーライターになっておらず、大学病院で細胞培養のアルバイトをしていた時期です。
ラジオCMを聞いたことはあっても、書き方もまったく知らない状態でスタート。
南森町にあった広告プロダクションのプロデューサーに1から教えていただきました。
そのときの原稿がこちらです。
【ラジオCMの秒数】
ラジオCMの秒数は、15秒、20秒、30秒、60秒が多いので、120秒は珍しいかもしれません。ただ、TCCなどで賞を獲られている広告には、120秒もたくさんあります。
コンペを目指される場合で、秒数に決まりがない場合、30秒か60秒がいいのではないでしょうか。
【ラジオCMの書き方】
上の原稿にもありますが、
SE=効果音
Na=ナレーション
♪=BGM
など、書き方の決まりがあります。
実際に書く際は、「SE:街中のガヤ」など、「:」で区切ります。
セリフに「」(かぎかっこ)は付けません。
お芝居などの台本(シナリオ)だと、情景や描写をかなり細かく書くこともありますが、ラジオCMの場合、詳しく書かなくても大丈夫です。
【ラジオCMの登場人物】
ラジオCMの登場人物は、一人か二人、多くても三人までにしたほうが無難です。
ラジオCMは声だけで表現するので、三人以上いると、聞いている方も聞き分けるのが大変だと思います。
また、テレビCMよりも低予算で作るので、ギャラもできるだけ抑えたいのが本音のようです。
上記の原稿では、登場人物が二人いるパターンがありますが、実はこれ、一人の方が声色を変えて、二役を演じてくださっていました。このときだけでなく、登場人物が二人の場合、毎回、お一人で二役。
登場人物は一人、または二人までがオススメです。
【ラジオCMの校正】
紙媒体のコピーの場合も、校正の際は、一人が声に出して読み、もう一人が文字を追いかけるW校正をしていましたが、ラジオCMの場合、原稿が書きあがった際は、必ず、声に出して秒数をはかってみてください。
30秒、60秒でおさまると思っていても、意外に時間内におさまらないことがよくあります。あらゆる年齢の方に聞き取っていただくには、ゆっくりハッキリ読む必要があるので、普段話すよりも少しゆっくりめに話してみて、秒数をはかってみてください。これは、何度も何度も繰り返しされることをオススメします。
【ラジオCMの『間(ま)』】
漫才やお芝居、スピーチでもそうですが、『間(ま)』は、「次に何がくるのだろう」という期待感を抱かせたり、見る方や聞く方に考えさせる時間を与えたり、重要な要素になってくるのですが、ラジオCMの場合、気をつけないといけないことがあります。
それは、10秒間、沈黙が続くと、「放送事故」と見なされてしまうことです。その基準は5秒とも8秒とも言われる場合があるため、長くても沈黙は3秒まで。
そうでないと、ラジオ局にも迷惑をかけることがあるので、要注意です。
【ラジオCMの醍醐味】
ラジオCMは音だけの世界なので、シチュエーションがかなり自由になります。
例えば、会話をする場所は、宇宙、天国、お墓のなか、土のなか、水のなか、虹の上、南極、北極など……、テレビCMでは難しい場所も設定できます。
さらに、時代も、氷河時代、江戸時代、大正時代、あらゆる時代に飛ぶことができます。
リスナーの方と一緒に、ビュンッと時間も空間も超えられるのが、ラジオCMの魅力です。
また、オフィスでの会話かと思いきや、実はサハラ砂漠での会話だった……など、最後の最後、いい意味でリスナーを裏切ったり、あっと言わせたりすることもできます。
「やられた〜!」「そうだったのか!」「まさか!」「ええ〜っ!」という驚きは、そのあと、おかしさや楽しさに変わるかもしれません。
そうして、人に話してみたくなるようなラジオCMが書ければ、しめたもの。
ぜひ、聞く方をいい意味で裏切るラジオCMにチャレンジしてみてください。
素晴らしいラジオCMは『コピー年鑑』に数多く掲載されています。
いい作品は時代を超えても味わいがありますので、ぜひ、昔の年鑑にも目を通してみてくださいね。
私も今年はラジオCM、頑張ります。
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こちらもあわせて、お読みください。
『第58回宣伝会議賞に向けて、今からできること』
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