東京は浅草の花川戸、路地のしもた屋の玄関前の路地に寝ている犬を見かけた。 屈託もなく、警戒心もない犬。 飼い主も、いなくなる心配をしていないのか、リード線の手元に置いた重しのかるさ。 花川戸というのは、助六由縁(ゆかり)の江戸桜 という歌舞伎の舞台に出てくるならずもの、花川戸の助六が居たとされるところなのだ。