幼鳥は、飛ぶのがぎごちなく、辛うじて我が家のやまぼうしの木の茂みのなかに辿りついた。
2羽の幼鳥のところへは、親鳥が餌をくわえて何度もはこんでいた。
かなり頻繁に親鳥が餌を運んでくるのは、近くに餌が豊富にあるかららしい。
虫みたいなものか、草木の種?芽? 何かわからぬが幼鳥に与えている。
ひよどりの成鳥の鳴き声はきいきい。幼鳥はまだぴーぴー。
家内が、庭先の物干しの洗濯物を取り込むのに、3㍍ぐらい横を往復しても、親鳥はかまわず餌を運んで、子にあたえるのだ。
ややあって、幼鳥はこんどはもっこくの木へ移り、次にはやまざくらの大木にうつり、それから公園の木のほうへと移っていった。
親鳥が誘導しているのか、絶えず存在を確かめるように、エスコートしているように親が鳴き、子が応じて動作しているさまを、しばし観察することができた。
卵を抱いて孵化させる。孵化したひなに餌を与える。ひなの羽が飛べるようになるまで餌を運ぶ。
これら、本能だろうが、教えられずとも代々やっているのである。
卵から孵るものでも、魚類や海亀は親は卵を産み付けたらあとは自然まかせ。子は親を知らない。
だのに、鳥類は、卵の孵化から巣立ちまでは、親が関わりを持っている。つききりなのだ。だから、子は親を経験したはず、見たはずである。
親を知っているのと、知らないのと、どう違うといって、相当違うはずだと思うのである。
からすのような外敵がすくないためか、このあたりはひよどりにとっては楽園らしく、最近は一層数が増えてきているみたいである。
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