貧困家庭の子どもたちのことが最近マスコミで取り上げられている。親がいるのにも関わらず充分な食事もとれない子どもたちの存在に驚くばかりである。政治家が日本社会の格差を議論する時に欠けている視点がある。それは、社会全体の統計上の話ではなく、社会的弱者、特にこれからそれぞれの幸せを求めて人生を歩もうとしている子どもたちの間の格差の視点である。生活に精一杯で子どもの将来など考える余裕もない親たち。また、増え続ける児童虐待も多くの場合は経済的な問題が原因の一つとなっている。日本社会の格差は子どもたちの間で確実に広がっているというのが、福祉の現場で働くものの感覚だ。
さんあいの子どもたちは、高校を卒業するまではここで生活できるが、それ以降は大学へ行くのにも就職をするのにも、充分な親の支援もないまま自分でやりくりして生活しなければならない。だから高校生になったら、施設と学校から許可をもらってアルバイトを始める子が多い。勉強やクラブの合間を見つけてアルバイトに出かける高校生たちを見ると、中学生当時とは比較にならないたくましさを感じる。また卒業後の自炊生活を見据えながら料理にも挑戦し,朝は5時に起きて弁当を作る。
頑張れ、さんあい高校生!
児童養護施設から巣立ち、今は歌手となったVoxrayのボブ(渡井さん)の
コンサートでの応援メッセージは高校生たちも心に届いたはず。
(昨年のVoxrayクリスマスコンサートより)
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