『仕事への思い入れ』
もし、働く目的が「生活のため」というのでは働くことは面白くなくなります。仕事を通して「どのような自分を実現させたいか」といった目標を設定することで、仕事が楽しくなります。
大多数のヘアサロンは一生の内で、どれだけの時間を稼動させているでしょうか。1日10時間、年間250日働くとして2500時間、それを40年間続ければ10万時間です。この時間を意義ある時間にしたいものです。
仕事に「主体的に取り組むこと」によって、自分が主人公になれる場です。そう考えて前向きに取り組むことで、仕事の面白さがどんどん増して行くものです。
景気の善し悪しは、与えられた条件に過ぎない」のです。景気が悪い時ほど儲けられるのがプロフェッショナルと言える力量です。
自分のビジネスの不調を景気のせいにして努力を放棄してはダメです。景気の善し悪しは等しく与えられた条件です。
保有する条件の中で創意工夫を続け成果を出せる人こそが、プロとして勝ち残っていけるのです。景気が良いときでも儲けられない人もいれば、景気が悪くても儲かっているサロンは数多くあります。
今、自分に与えられている環境の中でベストを尽くすためには、何ができるかを考えてみましょう。
経営は思い入れが大切です。「経営とは」と問われれば、答えは多答解です。どうしなければいけないという一定の答えはありません。しかし大切なのは経営トップの思いです。
私は20代の時、父に言われたことがあります。
「何の仕事でもいいから、
その業界の一隅を照らす人間になれ」。
この言葉は今でも私の生き方を支配しています。現在82歳で耳も不自由になりましたが、今後も言葉や文筆によって業界のお役立ちが出来るよう励んで参ります。
経営トップが持つべき最も大切なことは、「自店をどのようにしたいのか」あるべき姿に向かって、いかに自店への「思い入れ」を持続して行くかが大切です。
経営体の優劣は、トップ経営者の「信念・思い入れ」で格差が出ます。明日に続きます。
福祉作業所に通い、作業の仕方を学び、仙台市で商売を始めました。
代表者の盛岡市内の家に泊まり、夏は蛍を眺め、寒い冬すき焼き鍋を囲んだ思い出は、20年以上前のことです。その後、大変な思いをして彼は社会福祉法人を立ち上げましたが、名前の由来を聞くことがないまま、暫くしてがんでこの世を去りました。今、一隅を照らすことなく仙台の地を敗れ去ろうとしている自分。隔世の感があります。