医療ライターのココロさんぽ

ライター稼業をやってるsarry姐さんのココロの旅やらグチやらをどうぞ♪

ハガネの女を見た

2011年06月09日 21時54分35秒 | ドラマ&映画&芝居のこと

これ、私が今期、見ているドラマのひとつ。

深夜枠の頃から見ていて、吉瀬美智子がいい味出しているので

注目していました。ただ昨今の子供ドラマにありがちな、

小学生のくせにクソ生意気な口を利くガキと、それをきちんと正さない大人の図が

ちょっと鼻につくのですが・・・。

 

普通、あんな口を利くガキは大人に叱られますがな。

はっ倒したくなりますもんね

 

でもまあそこはドラマですから・・・、そしてたいていの場合

終盤になると何とか丸く収まり大円団を迎えるので

イライラする部分は目をつぶって楽しく見ています(笑)

 

このドラマにアスペルガーの子が登場します。

これは高機能自閉症ともいい(簡単にいうと知能の低下がない自閉症ですね)

だから普通のクラスで一般の児童たちと学習ができるわけです。

最初はクラスメイトから疎外されるんだけど、

だんだん子供たちも理解を深めていって、今回はこの子の性質を生かして

みんなで調べた学習発表会を成功させていました。

できすぎた話ではありますが、ちょっとじ~んとしちゃいました。

 

ふと数十年前のことを思い出しました・・。

それは大昔、私が小学1年生だったとき。

クラスに口を利かない男の子がいました。

いつもぼんやりしており、何か言われるとにこにこして、

でも決して言葉を発しないのでした。

おそらく彼はアスペルガーだったのではないかと思います。

しかも少し知能の低下もあったようです。

私たちはまだ幼かったし、そういう子なんだろうと何となく理解し、

とくにからかうこともなく、クラスの一員として彼は存在していました。

そういうのんびりした時代でもあったのでしょうね。

 

担任は1年生の先生らしく小柄でやさしいオバちゃん先生でした。

真崎先生って名前だったと記憶しています。

先生は何くれとなくその子のことを気にかけていました。

みんなに手をあげさせるときは、「N君は分かった?」と聞き、

手をあげることをうながしたり、休み時間も声をかけたりしていたようです。

 

それでも彼が言葉を発することはありませんでした。

そのまま数ヶ月が過ぎました。

あるとき、授業が終わり私たちはいつものように

起立して「先生さようなら、みなさんさようなら」←帰りの挨拶でしたww

と言い、おじぎをして顔をあげたとき・・!

先生が泣いていました

 

え?・・・・・えええぇえぇえええぇええ~っ

いや、そりゃ驚きますがな!

私は前のほうの席だったので、先生の泣き顔が目の前でした。

ほかの子供たちも驚き、みんな言葉をなくして先生を見ていました。

すると先生が顔をあげて泣き笑いして

「N君がね、今、さようならって言ってくれたの

えええええええええええええ~っ

 

私たちは再び驚きました。

この数ヶ月、ひと言も口を利かなかったあのN君が!

それはきっと毎日毎日、N君へのサポートで頭がいっぱいだっただろう先生の

数ヶ月の苦労のご褒美だったのでしょう

あのときの先生の涙は幼い私たちのココロにも響き、

N君のことをさらにみんなで生温かく(←子供ですから、これくらいしかw)

見守ったのでした。

彼は2年生になってから、特別支援学級に移りました。

まだモンペアなんてのも発生しておらず、

学校の先生が前向きに子供たちと接していた時代のお話です。

 

 


最新の画像もっと見る