わたしの趣みん芸

趣みん芸友の会の齋藤です。
道の駅などで売られている、個性的な民芸を「趣みん芸」と名付け、収集し愛でております。

012.二人の先駆者によって生み出された「タオルいぬ」

2020-05-13 11:55:17 | タオル系趣みん芸

「可愛い」を演出して作り出す

道の駅・趣みん芸の旅をしていると、たまに目にするのがこちら。
タオルを折って作られたタオルアニマル。

どうだろうか。
おそらく、99.99%の人が「可愛い、大好き、ラブリー」と思うのではないだろうか。
私はもちろんそう思った。(除菌率99.99%みたいなノリです)



タオルいぬは、単体でも趣みん芸の中でも指折りの可愛いさだ。
だが、作者はそれを淡いピンクとブルーのカップル犬として作った。
さらにトドメとしてカゴにまで入れた!上目遣いでこちらを見つめてくる。

悶絶。可愛い死んでしまう。

作者は、タオルアニマルの「可愛さ」という最大の特徴を捉え、それをMAXに発揮させる状態を作り出した。なんという創作能力と冷静なディレクションか。



タオルアニマルビッグ2!「服部まさ子」と「成田そめ子」

たまに目にするタオルアニマルだが、この発想はどこからきたのか?
まずは「タオル 動物」で検索してみる。

出てきた。

Amazonにたどり着いた。どうやらタオルアニマルのハウツー本が出ているらしく、先駆者と言える方がいることがわかった。しかも二人も!

その名は、服部まさ子氏と成田そめ子氏。

私が確認できる範囲では、1985年に服部まさ子氏の「タオルでつくるぬいぐるみ動物―ハサミを使わず簡単にできる 」がタオルアニマルについて専門に書かれた最初の本だ。

それに続き1988年に成田そめ子氏「成田そめ子の切らずに作れるタオルの動物さんとお人形」が出版されている。

その後、服部まさ子氏と成田そめ子氏共に4冊づつタオルアニマルについての著書を書かれている。



▲1985年出版:服部まさ子 著「タオルでつくるぬいぐるみ動物 : ハサミを使わず簡単にできる」池田書店


[服部まさ子氏著書]
1985年:タオルでつくるぬいぐるみ動物 : ハサミを使わず簡単にできる
1986年:タオルでつくるぬいぐるみbook : ハサミを使わず1枚のタオルがかわいく変身
1987年:タオルでつくるぬいぐるみ43パターン : ハサミを使わずかわいく変身!
1989年:ハンカチでつくるぬいぐるみbook : ハサミを使わずかわいく変身!

[成田そめ子氏著書]
1988年:成田そめ子の切らずに作れるタオルの動物さんとお人形 (手づくりの絵本)
1992年:新・切らずに作れるタオルの動物たち (Ondori手づくりの絵本)
1996年:成田そめ子の(続)切らずに作れるタオルの動物・小もの
2002年:四季の飾りと動物 : 切らずに作れるタオル手芸

※国会図書館オンライン調べ


こうしみると服部氏の1985年からほぼ毎年の出版ラッシュが物凄い。
対して、成田氏は1988年から2002年までと活動が長い。

ネット上にはお二人の経歴やインタビューなどが全くないため、二人の関係性などは全くわからない。ライバル関係であったのか?それとも同じ志で活動していたのか?

二人の著書はほぼ全て購入したので、タオルアニマルの制作実践を交えてそれぞれの思想・特徴をお伝えしていきたいと思う。

また、御存命であったら是非ともインタビューをしてみたい。
日本のタオルアニマル界にとって神様のような存在なのだから。





【趣みん芸的価値】
二人の先駆者が存在している点が熱い。
本を参考に制作しながらそれぞれの特徴を考察していきたい。

【入手年月日】
2017年

【入手先】
道の駅どうし(山梨県)

【制作者】
佐藤さん

【価格】
540円

【素材】
タオル、かご、その他

【大きさ】
高さ:約10cm


求む!趣みん芸情報

うちの母が作っているのは趣みん芸ですか〜?とか、地元の道の駅にこんなもの売ってましたよ〜!とかありましたらジャンジャンご連絡ください。
自分一人で日本全国の趣みん芸を探し歩くのは時間がかかりそうなので、ちょっとしたことでも情報いただけますと大変助かります!!

メールはこちら → myshumingei@gmail.com



最新の画像もっと見る

コメントを投稿