寒いし、空気が薄くて頭痛はしてくるわで、予定を変更してこのまま
下山する事にしました。
あとは雪渓を下るだけの所まで来てふと右上を見上げるとガスが
切れてある山のピークが見えました。
宝剣岳(2931m)でした。(画像はネットで拾ったものです)
岩だらけの鋭いピークが私を呼んでいるような気がしました。
せっかくここまできたのにこのまま帰るのももったいないような。
そんな時近くにいた人たちの会話で、「宝剣岳なら往復30分」
という声が聞こえました。
30分で行ってこられるなら、こりゃ登るしかないと思い登頂を決意。
最初は普通の登山道だったが次第に岩だらけの急斜面に。
たまたま一緒に登っていたおじさん(64歳、登山歴10日、高尾山
と立山に登ってきたらしい。そしてプリウスに乗ってる)と、こりゃ
危ないから引き返そうか、せっかくだからもう少し行こうか相談し
ながら登る。
そして頂上直前の最後の難所。
画像はネットで拾ったものですが、右側は高さ数百メートルはあろう
かという断崖絶壁です。
行こうか引き返そうか随分悩んだのですが、頂上が目の前に見える
ものだからえいやっ!って感じで行ってしまいました。
当時はガスが濃くて下が全く見えなかったので、恐怖感はさほどあり
ませんでした。
自宅に帰ってからネットで調べたら宝剣岳は上級者向けの難しい山で
滑落事故が多く、これまでに何人も亡くなっているとの事でした。
家に帰ってから冷や汗が・・・知らないという事は恐ろしい。
名は体を表すといいますが、剣とか槍という名前が付いた山はやっぱ
り危険だという事でしょうね。
登山初心者の中高年夫婦、なんとか遭難せず宝剣岳から降りてきました。
大雪渓を下りる前にアイゼンを付けました。登りは付けずに登れまし
たが、さすがに下りは無理だろうと。
前日の夜、閉店間際のSWENで買ってきたアイゼン、6本爪の簡易
タイプです。
途中まで下りた所でカミさんしりもちを付いたと思ったら、そのまま
ずるずると滑り落ちはじめ、約100m近くも滑落。
特に怪我とかもなく、楽して下りられたと大笑いでした。
所がその直後、上にいたグループの2名が滑落をし始めました。
一人はすぐに止まりましたが、もう一名の女性は一番下のほう
まで止まらず一気に200mほど滑落。
バランスも崩して最後は頭を下にして落ちていき、雪の上に出て
いた岩に危うく頭から激突するところでした。
アイゼンを付けていても一旦滑りだしたらなかなか止まれないもの
ですね。雪がある山では必ずピッケルを持ってなきゃダメだよと
近くにいたベテランの方に教えていただきました。
最後の最後になって晴れ間が出てきて、下界の景色が見えました。
今回の木曽駒ヶ岳登山は、ロープウェイで2600mまで登れるの
で、思いつきのお気楽な気持ちで行ったのですが、3000m級の
山の厳しさを思い知らされました。
ここから先はアイゼンいるよとか、上級者向けだよといった案内が
あればと思いますが、登山というのは自己責任なんでしょね。
今後は事前準備を慎重に、そして無理しない判断力を養っていきた
いと思います。
家に帰ったらペットボトルがぺっちゃんこになってました。3000
mの厳しさを改めて確認しました。
最新の画像もっと見る
最近の「山登り」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事