3時間目の休み時間。宮崎紗江は、急いで体育着に着替えていた。4時間目は、平野真紀子の体育の時間だ。遅れようものなら、それこそケツペンや正座の罰が待っている。紗江が着替え終わった頃、隣の席の佐藤美咲は、あたふたしていた。
「美咲、どうしたの?」
「ヤッバー、体育着忘れちゃったよ」
「えっ!?マジで。生理か何か理由つけて見学しちゃえば?」
「そんなのダメだよ。見学だって体育着だもの。マキブーには通用しないよぉ……。」
平野真紀子の体育の授業では、たとえ見学であっても体育着の着用が義務付けられている。忘れた場合は、当然罰が与えられる。
校庭には既に平野真紀子が待ち構えていた。生徒たちは次々に整列していく。そんな中、佐藤美咲がとぼとぼとやって来た。
「あら?美咲、体育着は?」
「すみません。忘れました」
「じゃぁ、校庭10周。ゴー!」
美咲がトラックの周りを駆け出すと、準備体操が始まった。その準備体操が終わりに近づいてきた頃、上野亜美と小原美穂が、のんきにやって来た。
「コラーッ!お前ら、何分だと思ってるぅ!」
二人は朝礼台の上で正座するよう命じられた。体育の授業がかったるいと思ったらしく、二人は、正座の罰を織り込み済みでわざと遅れてきたようだ。それを証拠に、亜美と美穂は、のんきにおしゃべりしている。
一方、美咲は、懸命に校庭を走っている。亜美と美穂も自分の近くを美咲が通過すると、「ガンバー!」と真紀子に聞こえないように応援している。
20分ほどで美咲は完走し、その後は亜美と美穂たちと一緒に朝礼台の上で正座して、体育の授業を見学することになった。本来ならば、グラウンドの上で正座だが、亜美と美穂のとばっちりを受けて、彼女まで朝礼台の上で正座になった。彼女にしてみれば飛んだ災難だ。
そうこうしているうちに体育の授業も終わりに近づいた。しかし、亜美と美穂のもくろみを見破れない真紀子ではなかった。
「亜美と美穂を除いて解散!美咲。今度は忘れるんじゃないわよ」
「ハイ……」。美咲は懲り懲りした様子で朝礼台を降りた。
紗江は、亜美と美穂はどうしてるんだろうと心配した。紗江たちクラスメートが、制服に着替え終わり、お弁当を食べ始める頃に、やっと亜美と美穂が戻ってきた。よく見ると、二人とも両手でお尻を押さえ、顔をしかめていた。
残された亜美と美穂自身も、しばらく真紀子から説教されて解放されるものとばかり思っていた。しかし、真紀子は二人の魂胆をお見通しだ。二人とも説教だけでは済まされない。ケツペン10発をお見舞されて、やっと放免となったわけだ。
「マジ、きついよぉー!」
「マキブー、むかつくぅー!」
クラス中、爆笑の渦に包まれ、二人ともさすがに懲りたようだった。
「美咲、どうしたの?」
「ヤッバー、体育着忘れちゃったよ」
「えっ!?マジで。生理か何か理由つけて見学しちゃえば?」
「そんなのダメだよ。見学だって体育着だもの。マキブーには通用しないよぉ……。」
平野真紀子の体育の授業では、たとえ見学であっても体育着の着用が義務付けられている。忘れた場合は、当然罰が与えられる。
校庭には既に平野真紀子が待ち構えていた。生徒たちは次々に整列していく。そんな中、佐藤美咲がとぼとぼとやって来た。
「あら?美咲、体育着は?」
「すみません。忘れました」
「じゃぁ、校庭10周。ゴー!」
美咲がトラックの周りを駆け出すと、準備体操が始まった。その準備体操が終わりに近づいてきた頃、上野亜美と小原美穂が、のんきにやって来た。
「コラーッ!お前ら、何分だと思ってるぅ!」
二人は朝礼台の上で正座するよう命じられた。体育の授業がかったるいと思ったらしく、二人は、正座の罰を織り込み済みでわざと遅れてきたようだ。それを証拠に、亜美と美穂は、のんきにおしゃべりしている。
一方、美咲は、懸命に校庭を走っている。亜美と美穂も自分の近くを美咲が通過すると、「ガンバー!」と真紀子に聞こえないように応援している。
20分ほどで美咲は完走し、その後は亜美と美穂たちと一緒に朝礼台の上で正座して、体育の授業を見学することになった。本来ならば、グラウンドの上で正座だが、亜美と美穂のとばっちりを受けて、彼女まで朝礼台の上で正座になった。彼女にしてみれば飛んだ災難だ。
そうこうしているうちに体育の授業も終わりに近づいた。しかし、亜美と美穂のもくろみを見破れない真紀子ではなかった。
「亜美と美穂を除いて解散!美咲。今度は忘れるんじゃないわよ」
「ハイ……」。美咲は懲り懲りした様子で朝礼台を降りた。
紗江は、亜美と美穂はどうしてるんだろうと心配した。紗江たちクラスメートが、制服に着替え終わり、お弁当を食べ始める頃に、やっと亜美と美穂が戻ってきた。よく見ると、二人とも両手でお尻を押さえ、顔をしかめていた。
残された亜美と美穂自身も、しばらく真紀子から説教されて解放されるものとばかり思っていた。しかし、真紀子は二人の魂胆をお見通しだ。二人とも説教だけでは済まされない。ケツペン10発をお見舞されて、やっと放免となったわけだ。
「マジ、きついよぉー!」
「マキブー、むかつくぅー!」
クラス中、爆笑の渦に包まれ、二人ともさすがに懲りたようだった。