今年の春先、工場の生産管理の方から営業担当に業務改善の要求が何回も来ていた。もっとも彼らの要求する事は、営業担当からすると業務改善ではなく、更なる無駄な仕事を増やす要求だった。なぜ、この様な無理で理不尽な要求が来るのか?私も不思議な気はしていたが、先月やっと工場の方と打ち合わせする事ができ、その背景と工場側の考え方を確認する事ができた。
結果、それぞれ部門が置かれた環境や考え方がある為、一概にこの要求が悪いとも良いともいえない事が初めて分かった。当営業の問題もあるが、当営業だけの問題でもない為、お互いが妥協できる形で進める方向で、合意できた。この様な仕事のやり取りは、やはり面と向かって話をした方が良いとつくづく思った。
上記で、理不尽な要求と言う表現を使ったが、これには多少なりとも訳がある。今時は、なんでもかんでも、コンピュータシステムで処理する事が多いが、当部所の過去の背景から、この生産側とは、このコンピュータシステムが繋がっていない。この事が上記の工場側の要求の背景にあるのだが、これは当営業のせいでもなんでもない為、かえってかわいそうと言うものだ。この代わりに、生産依頼をパーツ単位で一枚一枚、場合によっては一物件で200枚、社内便やFAX、つまり紙で送付する事の要求が来ていた。これが、理不尽と表現した理由だ。紙ではなくて、電子データの送付ではダメなのか?今時何百枚の依頼書をこちらで印刷して、社内便でわざわざ送付しなければならないのか?まったく環境にやさしくない。以前は少なくともこの1/10以下の枚数で済んでいたのだが・・・。
社内がコンピュータシステムでネットワーク化され、なんでもかんでも、電子化されているが、案外、肝心な部分がまだ印刷物、つまり紙で処理されている物も多い。この辺が、逆にギャップや矛盾として表面化してくる事が今回の話ではないかとつくづく考えさせられた。
今回の話だけでもないが、紙と言えば、どうしても環境問題となる。
民主党政権が、環境問題への取り組みを強化(CO2削減25%等どこから来たのか意味不明な目標)しながら、平気で高速道路を無料化(自動車使用の促進)した。
民間でも、大手企業程、環境問題への取り組みを強化し、環境先進企業をPRしているが、社内会議の資料作成に膨大な紙と時間とかけている。
当社でも環境への取り組みで、休み時間の消灯や紙の両面印刷や裏紙利用等、もちろんゴミの分別回収等含めて取り組んでいる。しかし、会議の為の資料作成が余りにも多く、この為にかける紙と時間は膨大だ。もちろんこの為に、電気代、空調代、残業代等直接かかわる経費が膨大に消費されている。これは、昔から変わっていない。どんなに環境問題で自社の取り組みをPRしようとも、この矛盾はいつまでたっても解消されていない。
この矛盾がなぜ起きるのか?それは、おそらく本来あり得ない矛盾する事に対して、両方とも実行しようとするからだ(これがそもそも矛盾だから当たり前)。本来なら、これは本音と建前の話なのだろう。
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