社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

EXCELはみんなが使っているが、ACCESSは?

2010-07-29 07:28:52 | ITについて

コンピュータネットワークで大半の処理が電子化されても、肝心な業務で紙による連絡が残っている話をした。そうは言っても、元はExcelでデータを加工して、連絡書を作成している為、この部分をなんとか効率よく運用する事ができないかと言うのが、当営業から私へのヘルプだった。今月、通院、会議や業務の合間をぬって私の方で、ほぼこれの解決策をまとめた。

  1. 工場側の要求の背景には、連絡書によって、品名や仕様等の表現が異なる。
    変更の連絡が多い為、これの管理をちゃんとしたい。今は、当営業も工場側も手書きの紙にサインやメモを記載している。
    その為には、決められた様式の紙に、一品名ごとに書いて管理したい。つまりこの紙の中に、変更や指示・手配等のメモを手書きしたい・・・。
  2. 同じ様式の連絡書を最大200枚Excelで、作成しなければならない。
    変更の履歴は、手書きで記載、コピーして配布していたが、これもなんとか電子化したい。
    できれば、当営業で印刷はすることなく、電子配布で処理したい。(PDF配布等)

と言うどちらの要望も解決しながら、この処理だけに済まず、そのあとの営業予算データ等をまとめる事にも活かせる事を考えて、今行っているExcelの手書き作業からAccessに移行する事にした。

最も、この移行する予定を来月としていたが、今月手術をした遅れから、来月から完全移行ではなく、今までの平行作業で、進める事にしてもらう予定だ。

さて、このExcelからAccessへの移行検討で、実際のデータベースを設計し、ひな形をほぼ作ってみた。RDMSを扱うのが久しぶりと言う事もあったが、最初のテーブルの設計でちょっと時間がかかった。それは、受注テーブルとその受注明細テーブルそしてこれらの変更履歴をすべて残す変更履歴テーブルの考え方つまり最も基本となる考え方をまとめるのに、時間を要したからだ。この辺は、CADの図面管理の世代管理等の応用等考えながら、履歴データを管理できる方法を思いついた事でなんとかクリアする事ができた(システムが完成していないので、まだ終わっていないが)。

そして、ほぼ基本的な設計も終え、今週、プロットタイプを作っている時に、またふと先の不安がよぎった。今私が作っているAccessによるシステムも、以前掲載した社内イントラホームページやグループウェアの話と同じだと気付いた。

そう、私が知る限り、今の会社でAccessを使える物がいない。これは親会社でも同じ事が言える。出向前の部署で、Accessと言うか?データベース(マネージメントシステム)がどういう物で、Accessに限らず使った経験がある方は実は一人しかいなかった。この方が今回の打ち合わせの中でもFilleMaker等のDBMSを使えばいいのでは案を出してくれていたので、私もすんなりこの結論を導けた。

しかし、これはある意味、また将来に不安が残るが、もう避けて通れない。と言うか私もこの依頼を受けたからには、手段を問わず、お金と時間をかけずに処理する事を最優先する事にし、将来的に修正等が入った時に、引き継いで運用してもらう方に勉強してもらうしかないと開きなおる事にした。

と言う事で、今回はAccessを使った事で、AccessがExcelと比べて何が違うのか?なぜ現場のほとんどの方が使えないのか?使おうとしないのか?を自分なりに考えてみた。今の会社も親会社もそうだが、これはビジネスで標準ソフトをなっているマイクロソフトのオフィスソフトの比較も考えるとなかなか面白い。

オフィスソフトと言うと、Word、Excel、PowerPointとなるが、元々のこれらのソフトはその使う目的に適した機能を持ち、使い分けられるべきソフトだと私は思っているが、実際はと言うと

  1. Excelで、集計等は勿論だが、すべての書類を作成する
  2. 集計等の計算が入る処理を除き、PowerPointで全ての書類を作成する

と言うのが実態であり、実は最も使われるであろうWordを使う方は非常に少ない。こちらは、法律や総務関係の部署ぐらいではないだろうか?とにかく少ない。

と言う事で、上記の2本のソフトに集中している。むしろ偏っていると言う他ない。従ってPowerPointも含めてExcelもWordも使いこなせる方はこれまた非常に少ない。

なぜなのだろうか?実はExcelもPowerPointも共通点がある。Excelは方眼紙、PowerPointは白紙であり、これが机の上に置かれたイメージで、手書きと同じように、書きたい所に書けると言う事だ。これのニーズが極端な程、日本人は強いのではないか?複数のツールを使いこなす器用さは一般の日本人にはないようだ。その代わりこの一芸にたける能力はすさまじい。としか言いようがない。少なくとも私が知る限り、Excelを使っての文書作成ノウハウは尋常ではない。しかも本来のExcelの機能の大半を活かしていないが・・・。

それでは、Wordは何が問題なのか?最初の入り口で、思った所に、文章を書く事が出来ないからだ。更に手ごわいのが、勝手にインデントや箇条書きその他の禁則処理等余計な事を処理してくれる為に、これをさせない方法を知らないと悩む事になる。おそらくこれで直ぐ頓挫してしまうだろう。ちょっとした文書や図等を用紙の外に置く等もできないし・・・。文章の流し込みと言う概念が基本にある為に、意図した所に意図した文章や自由なレイアウトができない。この事が手で書くように資料を作成できない事の裏返しとなり、Wordを使う最大のメリットが、その入り口で、難しいソフト、使いずらいソフトと言う事になるのだろう。Wordの最大のメリットを理解して使えば、最大の効率化が図れるのだが、そこに行く前に使わなくなると言うのが現状ではないだろうか?

さて、Accessの話に戻るが、このExcelとWordの話にも関係すると思う。ExcelとAccessも同じ様な所があると言う事だ。Wordがあるルールに基づいて大量の文書を作成し、これの改定までの管理を簡単にできる様に考えた場合に、その機能が強力に活きてくるが、その為に流し込み、段組み、見出し、図形、目次等の背景やおまじない(書式:段落、見出し等)等の意味づけを習得する時間もまたそれを教えられる方も近くにいないだろう。

更にAccessの場合は、Wordより、敷居が高くなる。Wordは、Excelとはその目的が異なる事がまだはっきりしている為、上手く思い通り文書が作成できなくても、とりあえず文書を入力していく事はできる。

これに対して、AccessはExcelと同じ様な事ができる或いは、AccessはExcelよりもっとすごい事ができると言う先入観で入ろうとするが、直ぐ使う事が出来ない。Excelは、極端な話、新規で開いて、セルに数値でも文字でも入れていけば、表が少なくとも作成できてしまう。これが、Accessだとそうは行かない。まず手順を追って進めないと何もできないと言う事になり、大半の方はこれで挫折されるのではないかと思う。実際ある程度の熱意を持ってAccessにトライしたが、結局頓挫された方が多い。おそらく、社内にAccessを知って使われている方がいれば、状況は変わるのだろうが・・・。或いは、Accessの参考書を購入してまで、じぶんで勉強されている方がいればよいが・・・。

Excelが多機能化した事で、実際の所なんでもExcelでできてしまう所があるが、Accessはリレーショナルデータベースシステムであり、これをいかにみんなに理解してもらえるか?その身近な例として、見積もりや顧客管理、販売管理等の実際の具体例をExcelとAccessで作成した場合の違いなどで説明するしかないのだろう。

Accessのテーブル、クエリ、フォーム、レポートの意味づけを理解してもらえれば、次のステップに行くのだろうが、これを理解する為にじぶんの時間を割くほど仕事に困っていなければ、次のステップに行く事はないだろう。

身近に、販売管理や顧客管理等Accessで作る必要があるかと言うと、実は無いと私は言わざるを得ない。その為の全社的なシステムが存在し、また見積もり等のデータもExcelで手書き+電子データぐらいの作成でできてしまうからだが・・・。つまり必要に迫られないと、このステップへと行かないが、この壁が高そうな事はAccessの場合予測つくので、難しそうだと言う事で、これもまたそのニーズが発生しても、なかなかAccessでシステムを組むとはいかないのが現状だろう。


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