昨年当社のイントラサイトを立ち上げた。一般の社員でも簡単にサイトが更新できるようにCMSを導入した。QHM(Quick Homepage Maker)と言うPukiWikiをベースにした簡単(Lite)なCMSだ。しかしこれを一般の社員に使わせる事は失敗した。と言うか早々に私があきらめた。一方で、Windows2003サーバーによる共有ファイル管理を行っていたが、これのセキュリティの不備とゴミ箱化しているのを改善する事を考えていた。もちろん技術部の業務効率化の為の、技術文書管理システムも検討していた。
そしてその候補として、MicrosoftのSharepoint(オープンソースのCMSからMicrosoft Sharepointにたどり着きそうだ(2))を選択した。そしてつい先月、Windowsサーバーと必要なソフトを業者に依頼して、インストール・基本設置をしてもらって導入した。そして社内で稼働させる為にいろいろ準備していた。そう要は、いろいろ勉強していたと言う事になる。
さて、このSharepointoだが、なかなかその本質を見極める事が出来ずにいた。社内で導入を開始するにしても、どう言う形で使わせるべきか?何ができるか?やりたい事はイントラサイトだが、文書管理をまずはやりたい。しかし具体的に何をどうやって・・・。となかなか理解できずにいた。休み明けの先週から、具体的に操作を始めた。あらゆるネット情報を調べながら・・・。
Microsoftのサイトを始め、多くの所でSharepointの機能として下記の6つが上げられている。
1)ポータル、2)検索、3)コンテンツ管理、4)コラボレーション、5)ワークフロー、6)基幹系システムとの連携
本家のMicrosoftのサイトがこれをPRしている為、当然と言えば当然となる。しかしこれが、Sharepointで何ができるのか?そして文書管理として使った場合にWindows等のファイルサーバーと何が違うのか?と言う事をわかりづらくしている。私がやりたかった事は、上記の1)のイントラポータルと3)のコンテンツ管理つまり文書管理だ。もちろん2)の検索は含んでいるが・・・。
上記の3)がWebベースで可能なら、逆に言うと大半の1)のポータルは満足できる事になる。イントラポータルに要求される物が大半3)のWeb版でカバーできるからだ。
さて、Windowsの共有ファイルサーバーとSharepointのコンテンツ管理では何が違うのか?これがSharepointの正体と言うかシステムを解く鍵だ(と勝手に思い込んだ)。
Windowsのファイル管理システムは、元々OSの重要な機能の一つだった。これがなければ、何もできない。昔のMS-DOSのDOSとはDisk Operating Systemと言うぐらいで、Diskと言う外部記憶装置を使い始めた時にそのファイル管理を行える様にした物だ。Diskへの物理的なアクセスをシリンダーやトラックやセクター等を指定しなくても、ファイルへのアクセスを可能にした物だった。もちろん社内LANの普及でファイル共有と言う概念が入ってもその機能は、必要最小限でしかなかった。
従って、このファイル管理でできる方法と言うのは、フォルダーをうまく利用して分類すると言う事になる。もちろんこれは大変重要で、フォルダーやファイル名等の命名規則等をうまく運用できれば、機能する。つまり紙の管理台帳の機能をフォルダーで実現するレベルでは。しかしそれは昔の物理的にバインダー等を使っての管理と同じレベルだ。
しかし、現在では管理するべき資料が多岐にわたり、それぞれが深く関係している。昔は管理されていなかったかと言うとそうでもないと思うのだが、ISO、貿易管理、個人情報管理、企業内情報管理等。そして色々なアプリケーションを使って作成される資料。エクセルやワード、パワーポイント、AutoCAD等による図面、客先からの紙データ等、昔と事ない様々の電子データの混在となっている。
紙で管理していた文書管理台帳では、今はほぼ管理できないと言う事になる。台帳にはエクセルのデータや場合によってはWebのリンクや図面への関連図書への情報も必要となり、修正された履歴も必要で、保存する期間等も必要だ。もちろん誰が承認したかも必要だ。
簡単な例としてアクセスやエクセルを使ってこの台帳を作って管理するを言うのも一つの方法で、実際に一部は当社でも運用している。
結果として、文書管理とは、管理台帳を使って管理したいが、その台帳はユーザー独自で、様々のカスタマイズが必要という事になる。しかもエクセル等で、何万と言うファイルを管理するのは明らかに無理がある。管理する項目はある程度自由にできて、その文書も複数のドキュメントを高速にアクセスできなければならない。
こうなると、上記のOSの機能であるファイル管理で、文書管理を行うと言うのにも無理がある事がわかる。そして、上記で述べた事が、一つの回答になっている。
Sharepointの基本はサイトとリストとライブラリ(共有ドキュメント)に成っているが、ベースはリストと言う事になる。そうライブラリもリストの一つだからだ。ドキュメント管理を考えた場合に、Microsoftが必要と思われる管理項目を予め、リストつまり管理台帳のひな形として用意しただけだ。もちろんこのドキュメントの管理項目もカスタマイズできるので、この辺はMicrosoftもわかっていたのだろう。
つまり、管理台帳をDB(SQLサーバー等)を使って、自由に扱えるようにしたシステムがこのSharepointと言う事になる。もちろん、リストを管理台帳と捉えずに、データと捉えれば、DBそのものなので、データを扱うと言う概念も存在する。それがリストと言う事になる。あまりにも当たり前の事を言っているのかも知れないが、これが私がたどり着いた結論だと言うかSharepointの正体だ。非常に単純な答えだ。
そしてこのリストつまりDBをWeb上で自由に使えると言う概念にたどり着いた時に、ふと頭に浮かんだのが、サイボーズのデヂエだった。これは面白い。と言う事で、このSharepointはなかなか面白そうだ。どこまでみんなに公開して機能をオープンにするかは別にして、これだけでコンサルタントができそうな気がする。
最も、私がこんな事で悩んでいるより、さっさとCMSとしての利用と文書管理を稼働させるのが先だろうと突っ込みがきそうだが・・・。
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