2009年2月12日(木)の朝日新聞の記事である。『~~~新光総合研究所が3月期決算の上場企業(金融除く)1232社のうち、9日までに08年4から12月期決算を発表した898社(時価総額ベースで約90%)のデータを集計した。09年3月期決算の見通しは、売上げ高が前年同期比6.7%減、経常利益が61.5%減、純利益が83.2%減、減収減益は「ITバブル」ほ崩壊で企業業績が悪化した02年3月期以来。~~~』
非常に暗い話であるが、09年度を予想すると更に厳しい現実が待ち構えているような気がする。上場企業の大半が昨年9月以降3回の業績下方修正を行なっているが、上場企業の大半が既にグローバル化している中で、おそらく9月以降の海外の業績悪化のスピードを食い止め切れなかった?見通しを超えて悪化したとしか思えない。
しかし、よくよく考えてみると、前年同期比で売上げ6.7%減に対し、経常利益61.5%減となっているが、その差が大きすぎる。考えるに市場(販売)は多少は縮小(減少)したのは事実かも知れないが、経常利益が61.5%まで落ち込むと言う事は、販売変動費や製造変動費、つまり原材料費の高騰か営業外損益が悪化した事しか考えられない。つまり10%も市場は減少していない中で、期初は原油高など有ったが、それでも上期決算は何処の企業も、此れほど悪化していない。原材料費の高騰等の要因は殆どの企業が吸収したか見越して先に手を売っていたと見てよい。それでは他の原因は何か?
日本だけの円高と、株の下落ではないかと考える。今までも対米ドルに対しての円高(ドル安)は、あっても同時に対ユーロや他の大半の国の通貨に対して円高となっており、逃げようがないというのが本当の所ではないかとも思える。現在1ドル≒90円前後であるが、昨年の期初は約100円であった為、10%の売上げはカバーは出来ていないが、為替分だけでもかなりの影響を受けているのではないかと考えられる。一方上場企業が持つ資産の中に企業株、自社株も含めてであるが、これの下落も大きく影響を及ぼしていると考える。
従って、市場が縮小し始めた影響(結果)は昨年11月からだと予想しているが、約2ヶ月間で急激な市場のシュリンクが発生していると私的には予想している。従って更に市況が悪化する為、3月決算の予測が更に悪化しない事を望むが、09年度は市場その物が悪化・縮小した中で始まるため、大変な年となるのは間違いない。
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