当家は図書館と古本屋をよく利用している。もちろん実務書やコミックは書店で購入する物も多いが。身近な方に聞くと、図書館も古本屋も利用していないし、したくないとおっしゃる方も多い。知り合いの大先輩型が特にそうだった。
私は、家が元々貧乏だった事もあり、幼少の頃からお金に関しては苦労していた。そのピークが大学生の頃となる。
しかし本当に家が貧乏だったかと言うとそうではない。4人兄弟で男3人を大学まで、上の兄は大学院まで出させてくれた。しかも東京と大阪に下宿させて、生活費も学費も送ってくれた。親父は凄いと思うし大変感謝している。大学へ、一時期に3人同時に行かせるなど、今でも相当厳しいだろう。上の兄と私は共に国立大学だった事、兄は奨学金を貰い共にアルバイト等をした事でかろうじて卒業する事ができた。
私は大学で指定された教材を購入する事は殆どなかった。そのお金がなかったからだ。その書籍を購入する生協に加入するお金もなかった。そしてのもっぱら図書館に通った。ない本は先輩から借りたり、必死にノートに写させて貰った。コピー等も一般化していない時代だった。
良く質屋も利用した。質流れの家電商品を安く手に入れる為だった。下宿先等のゴミ置き場も良く物色した。当時でも良く家電製品が捨てられていたからだ。白黒TVを拾ってきて大学の頃使っていた。たまにはラジオ等も・・・。
ステレオはアンプやスピーカーも自作した。市販の物が高かったからだ。それでも手に入れられない物で必要な物があると徹底的に恥も外聞も捨てて、とにかく安く手に入れる事を再優先した。現物や展示製品であろうと、機能を果たせば良く、新品である必要を全く感じなかった。
ブランドや高級品等とんでもなかったし、興味もなかった。
最初の会社で懇意にしてもらったお客様から、家に招待を受け、有難い事にオープンリールデッキを貰った時には本当に嬉しかった。
その後、結婚して、子供も生まれ、少し生活に余裕ができても、この性格は変わる事はなかった。
パソコンが一般化して、新機種がどんどん発売されると、かなりの物を私は中古で手に入れた。ソフマップを愛用したのはこの時からだが、それはその後デジカメやiPod、iPadへと広がっていった。動けば良いので、その機能を手に入れのに新品であるこだわりが全く無かった。
この話をiPad命の先輩や今年退職された大先輩達にすると総じて同じ返答が返って来た。それは私が、中古や展示品でも自分で判断でき、且つ自分で機能拡張等自由にできる知識や技術があるからだと。先輩たちは自分では何も判断もできないし、後から機能拡張などできないから、最初から新品で購入する時に必要な物をお店に用意してもらわないとならない。その為には新品でないとダメとの事だった。
自分の知識でカバーして安くできるなら、その知識を必死に学べば良いと思うのだが・・・。この辺は価値観の違いなのだろう。
そう私は、本や家電製品そしてパソコン等大半の物に対して、余程の事がない限り、新品にこだわらない。安ければ、古本屋だろうとリサイクルショップだろうとフリーマーケットだろうとかまわない。
しかし人によっては、どうしてもこだわる方もいる。そしてこれは価値観の違いだと思う。
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