社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

石持浅海『リスの窒息』

2010-03-21 21:18:01 | 趣味(読書)

今回読んだ書籍は、私にとって初めての作家となる。ここ一年の読書のパターンは図書館の新刊棚から選んだ作品が多い。高野秀行『放っておいても明日は来る 就職しないで生きる9つの方法』もこの書籍と同時に読んだ書籍で、当然最近発売された本となる。私の場合は、小説を読む時にはまず同じ作家をまとめて読みつくすパターンが多いのだが、最近はあまりの作家の多さに、目に付いた本から、適当に読んで行こうと、最近は富に論理的ではなく、行き当たりバッタリ的に読む事になっている。

さて、今回も私にとっては全く初めての作家となるが、石持浅海氏は、既に紹介の必要もない作家だろう。

『リスの窒息』を読んで感じたのは、この作品は通常の推理小説ではないと言う事だ。犯人が分かっている展開で、関わった新聞社と犯人が最後どうなるか?これが一種独特な面白さを表現する事になるが、もう一つこの作品が異色なのは、ジャーナリズムへの批判を含んでいると思うからだ。私も最近ジャーナリズムが、死滅しそうなあるいは既に死滅していると思える事が、TVや新聞で多く散見される。真実を報道するなら良いが、真実の一面のみを利用してかなり湾曲したゴシップネタで横並びに報道する姿勢が加速している。と思う。はやくまともに戻って欲しいと思っているが・・・。

マアー何れにしても、この『リスの窒息』をどういう位置づけで読むかにかかっていると思うが、私みたいに深く考えずに推理小説として読んでも、その斬新さには驚かされる。それも細心の社会状況を踏まえているし・・・。

と言う事で、また今回も詳細は割愛します。

リスの窒息

書籍名:『リスの窒息』
著 者:石持浅海(いしもち あさみ)
発行所:株式会社 朝日新聞出版
発 行:2010年2月初版発行
定 価:1600円+税

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昼どきの秋津新聞社投稿課に届いた一通のメール。添付ファイルに写るのは、拘束された女子中学生だった。その後、メールが届くたびに、彼女は服を剥ぎ取られていく。見ず知らずの少女を救うため、新聞社は身代金を支払うべきなのか?前代未聞の要求を前に、必死に活路を見いだそうとする元社会部記者の細川と犯人との息をもつかせぬ攻防が始まる。

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筆者紹介:石持 浅海 (イシモチ アサミ)

1966年愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』でデビュー。04年『月の扉』が「このミステリーがすごい!2004年版」で8位に選ばれ、第57回日本推理作家協会賞候補となり脚光を浴びる。06年『扉は閉ざされたまま』が「このミステリーがすごい!2006年版」で2位に選ばれ、第6回本格ミステリ大賞候補となる。本格ミステリから日常の謎解きに至るまで、その作風は幅広く、多くの読者の支持を得る。

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