ブラウザーの憂鬱（再びIE6の呪縛）

最近Microsoft Sharepoint Serverをいろいろ調べていた。今年３月に初めて業者さんから紹介してもらい、即購入を決定した。そしてWindowsサーバー（ハード）も導入した。そして環境も外部業者に頼んで、構築してもらっていた。先月には実は使用を開始できる環境が整っていた。４か月とそれでも時間をかけすぎだったが。しかしそれだけSharepointを調べていたのには理由がある。

グループウェアの導入と簡易採番システム（書類管理）の導入は一応成功したと考えているが、実はCMSの導入は失敗した。この理由がわかっているからだ。

つまり、システムを導入した時の必要性（強制的）と操作性（機能が決まっており、かつ操作を教えなくとも誰でも使える）に尽きると考えている。つまり、文書管理をやる為に、なんでもできるMicrosoftのSharepointでは、使えないと言う事になる。だから私自身がまずSharepointの概念をつかむ必要があったと言う事と、機能的な制限を見分ける必要があったからだ。

私が、当社で手がけるおそらく最後のITシステムとなるだろうこのSharepointは失敗したくなかったからだが・・・。

そしてMicrosoft Sharepoint Serverの基本的な概念を理解した事で、後残された機能は、実は自動採番機能だった。日本での文書管理と言えば、どうしてもこれが必要だ。そしてこれを基本機能で実現する為に、Sharepoint2010のドキュメントIDを使おうと考えていた。しかしSharepoint2010には別の問題があった。

実は、導入したWindowsサーバーには既にSQLサーバーからこのSharepoint2007までインストールして、初期環境も揃えてあった。この段階でまだ悩んだのは、希望する採番機能がSharepoint2007では、実現できないからだった。

Sharepoint2007では、番号のみのオートナンバリングしかできないが、Sharepoint2010なら指定の英文字列＋オートナンバーが可能だった。もちろんこのSharepoint2010のドキュメントID機能でも、当社の技術資料を効率よく管理するには、不十分ではあったが、最低限の管理はできると割り切っていた。

最初に調べた時にMiscrosoft Sharepoint2010での最大の課題として挙げられていた問題にまた戻る事になった。このSharepointはWebアプリなので、基本的にクライアントの必須条件は、ブラウザーと言う事になる。そうこれが最大の問題だった。Sharepointの環境を構築してくれた業者は、実は勝手にSharepoitn2007を選択してインストールしていた（勝手にと言っても正規のライセンスを購入してだが）。理由はSharepoint2010が発売されて間もない為、まだシステムが安定していないだろうと読んでの事だった。まあー結果はこれが正解となるが・・・。

昨年Sharepoint2010が発売されて、1年経つがこれでシステムが安定しているかどうか？さすがに1年も経てば安定していると思う。そして確かにSharepoint2007の方が圧倒的に情報が多いのは確かだが。まあー別に新しいシステムを追い求めずとも好い。

さてSharepointの対応ブラウザーは

Sharepoint2007（オリジナル or SP1）のレベル１対応ブラウザーは、IE6,IE7（,IE8はSP２）。（ブラウザ サポートを計画する (Office SharePoint Server)）

Sharepoint2010のレベル１対応ブラウザーはIE7,IE8の32ビット版つまりIE6は対象外で、最初からテストさえされていない。つまり、MicrosoftはSharepoint2010で、IE6を完全に切った事になる。（ブラウザー サポートを計画する (SharePoint Server 2010)）

従って、結論、現状Sharepointを導入するには、Sharepoint2007の導入しかない。数年後にアップグレードするにしても・・・。そうIE6で動くことが大前提であり、採番機能がない事は課題ではあるが、ブラウザーの問題は、これの比ではない。また結局IE6の呪縛に縛られる事になった。

ちなみにSharepoint2007のレベル１対応ブラウザーには他社のブラウザーは入っていない。従って、実際試してみたが、最新版Chrome １３．０やFirefox３．６．１８でも実際はサイドメニューの操作がうまく処理されず、実際には使えなかった。